第4世代RTXシリーズのなかでもミドルクラスに位置するのが「RTX 4060 Ti」。
フルHDのゲームをプレイするのに最適な性能を持ち、コスパが高い点が特徴です。
本記事では「実際どれくらいの性能か知りたい」「他の機種と比較したい」という人に向け、RTX 4060 Tiの性能・ベンチとおすすめのゲーミングPCについてくわしく解説します。
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RTX 4060 Tiとは?基本的な性能とベンチマークを紹介
本項目では、性能とベンチマークを2つのポイントを解説します。
RTX 4000シリーズのなかでどれくらいの性能?
RTX 4060 Tiは、ミドルクラスの性能です。
RTX 4000シリーズの他の機種と比べ、RTX 4060とRTX 4070のちょうど間に位置しています。
ベンチマークでは、以下の結果になりました。
それぞれ、想定タイトルを高設定にした場合のフレームレートとイメージしてください。
項目 | 想定タイトル | RTX 4060 Ti | RTX 4060 | RTX 4070 | RTX 4080 |
---|---|---|---|---|---|
DirectX 9 | CS:GOなど | 257fps | 226fps | 315fps | 372fps |
DirectX 11 | VALORANTなど | 205fps | 177fps | 243fps | 319fps |
DirectX 12 | タルコフなど | 80fps | 85fps | 98fps | 126fps |
G3Dスコア | 22640 | 20033 | 26951 | 35051 |
タルコフなど、最新の高グラフィックタイトルを想定したDirectX 12のテストでは80fpsとまずまずの結果。
一方、Apex LegendsやVALORANTを想定したDirectX 11のテストでは205fpsとよい結果を残しました。
この結果から、フルHDの対戦系ゲームに向いていることがわかります。
画質設定を下げれば240Hzモニターを最大限活用できそう!
他のグラボとの性能比較
本項目では、RTX 4000番台以外で、近いスペックのグラボと比較して解説します。
RTX 3060 Tiとの性能比較
RTX 3060 Tiと比べ、グラフィックの処理機能を持つCUDAコアは減っていますが、動作クロックが上がったことで性能が上がっています。
メモリインターフェイス幅が半分になるデメリットは、テクスチャ読み込みが遅くなることがあること…
画像をどんどん読み込むオープンワールドゲームタイトルでは、フレームレートが一時的に落ち込むことがあるので注意しましょう。
項目 | RTX 4060 Ti | RTX 3060 Ti |
---|---|---|
NVIDIA CUDA コア | 4352 | 4864 |
ブースト クロック | 2.54GHz | 1.67GHz |
メモリ容量 | 16GB または 8GB | 8GB |
メモリ タイプ | GDDR6 | GDDR6 または GDDR6X |
メモリインターフェイス幅 | 128bit | 256bit |
最大消費電力(TDP) | 160W | 200W |
ベンチマークでは、DirectX 11で約50fpsの差をつけてRTX 4060 Tiのほうが高性能であることがわかりました。
RTX 4060 Ti | RTX 3060 Ti | |
---|---|---|
DirectX 9 | 257fps | 233fps |
DirectX 11 | 205fps | 158fps |
DirectX 12 | 80fps | 78fps |
G3D Rating | 22640 | 20627 |
もし古いグラボから乗り換えを検討していて、Apex LegendsやVALORANTのようなタイトルをプレイする場合にはRTX 4060 Tiのほうがよいでしょう。
一方、DirectX 12の結果はほとんど変わらなかったことから、どちらも高負荷のかかるゲームには力不足といえます。
RTX 3070との性能比較
RTX 3070と比べ、RTX 4060 Tiのほうが全体的にスペックアップしていることがわかります。
項目 | RTX 4060 Ti | RTX 3070 |
---|---|---|
NVIDIA CUDA コア | 4352 | 5888 |
ブースト クロック | 2.54GHz | 1.73GHz |
メモリ容量 | 16GB または 8GB | 8GB |
メモリ タイプ | GDDR6 | GDDR6 |
メモリインターフェイス幅 | 128bit | 256bit |
最大消費電力(TDP) | 160W | 220W |
ベンチマークでは、DirectX 9と11でRTX 3070を上回る結果でした。
値段や消費電力を下げつつもよい結果を残していることから、順当に進化していることがわかります。
項目 | RTX 4060 Ti | RTX 3070 |
---|---|---|
DirectX 9 | 257fps | 244fps |
DirectX 11 | 205fps | 177fps |
DirectX 12 | 80fps | 85fps |
G3D Rating | 22640 | 22503 |
消費電力や性能の面では、RTX 3070よりRTX 4060 Tiのほうがおすすめです。
RTX 4060 Ti搭載のゲーミングPC(BTOパソコン)おすすめ5選
RTX4060Ti搭載のおすすめゲーミングPCを5つ紹介します。
機種名 | 特徴 | CPU | メモリ | グラボ | ストレージ | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|
iiyama LEVEL-M7P5- R45-SLX | 最安で手に入れるなら | Ryzen 5 4500 | 16GB DDR4 | RTX 4060 Ti 8GB | NVMe SSD 500GB | 144,800円 |
G-Master Velox II Intel Edition | 見た目にこだわる白 × 小型ケースタイプ | Intel Core i5-13400F | 16GB DDR4 | RTX 4060 Ti 8GB | NVMe SSD 500GB | 178,130円 |
GALLERIA XA7C-R46T | 定番メーカーで買うなら | Intel i7-13700F | 16GB DDR4 | RTX 4060 Ti 8GB | NVMe SSD 500GB | 204,980円 |
G-Tune DG-I7G6T | 3年の長期保証で安心 | Intel i7-13700F | 16GB DDR5 | RTX 4060 Ti 8GB | NVMe SSD 1TB | 249,800円 |
arkhive GN-A7G46R | クリエイティブタスクにも最適なハイエンド | Ryzen 7 7700X | 32GB DDR5 | RTX 4060 Ti 8GB | NVMe SSD 1TB | 286,800円 |
最安で手に入れるなら | iiyama LEVEL-M7P5-R45-SLX
CPU | Ryzen 5 4500 |
メモリ | 16GB DDR4 |
グラボ | RTX 4060 Ti 8GB |
ストレージ | NVMe SSD 500GB |
価格 | 144,800円 |
- RTX 4060 Ti搭載PCで最安クラス
- 必要最小限のスペック
- LED非搭載で目立たないデザイン
RTX 4060 Ti搭載PCの中で、とくに安く買えるのが「iiyama LEVEL-M7P5-R45-SLX」です。
「最新の高グラフィックゲームで遊ばない」「Apex LegendsやVALORANTを快適にプレイしたい」という人に最適なスペックとなっています。
CPUは性能と省電力性のバランスに優れたRyzen 5 4500を搭載。
消費電力が65Wと、ハイエンドタイプのCPUと比べて半分程度なので、電気代が気になる人にもおすすめです。
そのぶん性能は抑えめだから、重めのゲームには向いていないよ!
ケースもLEDの装飾はほとんど使用されていないので「快適にプレイできればいい」「浮いたお金を課金やデバイスに使いたい」という人にもおすすめです。
見た目にこだわる白 × 小型ケースタイプ | G-Master Velox II Intel Edition
CPU | Intel Core i5-13400F |
メモリ | 16GB DDR4 |
グラボ | RTX 4060 Ti 8GB |
ストレージ | NVMe SSD 500GB |
価格 | 178,130円 |
- 白で統一された外観
- 裏配線で中まで美しいデザイン
- 読み込み6.6GB/秒の超高速SSDを搭載していてロードが早い
見た目にこだわったゲーミングPCなら「Sycom G-Master Velox II Intel Edition」がおすすめ。
最大の特徴は、白で統一されたケースとファン。
ほかにはないデザイン性なので、白を基調にした部屋づくりを目指しているならこの機種がおすすめです。
性能面では最新世代Core i5を搭載し、RTX 4060 Tiの性能を最大限活用できます。
また、ストレージの速度も6.6GB/秒と非常に高速で、PCの起動やゲームのロードがスムーズです。
SSDが速いと待ち時間のストレスから開放される!
定番メーカーで買うなら | GALLERIA XA7C-R46T
CPU | Core i7-13700F |
メモリ | 16GB DDR4 |
グラボ | RTX 4060 Ti 8GB |
ストレージ | NVMe SSD 500GB |
価格 | 204,980円 |
- BTOの代表的メーカー「ドスパラ」が販売するパソコン
- Core i7搭載で高負荷がかかるゲームも安定して動作
- 出荷が早いので買ってすぐに遊べる
あまり知らないメーカーで買うのは怖いという人には、ドスパラの「GALLERIA XA7C-R46T」がよいでしょう。
ドスパラは国内トップシェアのBTOメーカーで、サポートも迅速なので安心してパソコンを購入できます。
RTX 4060 Tiは最新のパーツですが、PCを組み立てる過程で大量にテストされているので「買ったけど動かない!」というトラブルとも無縁です。
CPUにCore i7を使用し、負荷がCPUにかかりがちなタルコフやBattlefield 2042もスムーズに動きます。
グラフィックがいいゲームは、CPU性能も重要!
予算に余裕がある場合は、RAMを32GBにすると重量級タイトルがさらに快適に遊べます。
3年の長期保証で安心 | G-Tune DG-I7G6T
CPU | Intel i7-13700F |
メモリ | 16GB DDR5 |
グラボ | RTX 4060 Ti 8GB |
ストレージ | NVMe SSD 1TB |
価格 | 249,800円 |
- 安心の3年保証で安心して購入できる
- 最新規格のメモリを搭載しているので高速に動作
- 水冷CPUクーラーを標準搭載していて、冷却性能が高い
PCにしっかりと保証をつけたいなら「G-Tune DG-I7G6T」がおすすめ。
無償で3年保証がついてくるので、雷や地震での破損もすぐに交換対応してくれます。
パソコンが壊れたり不具合が起きる原因として、熱を冷却しきれないことがあげられますが、このPCは水冷クーラーを使用しているので、空冷よりも効率的に冷却できます。
空冷よりホコリがつまりづらいのもいいポイント!
メモリは最新世代のDDR5を使用しているので、従来のDDR4と比べてアクセス速度が向上し、動作の快適性もアップ。
ただし、良いパーツを積んでいる分値段は高いので、予算に余裕がある人向けです。
クリエイティブタスクにも最適なハイエンド | arkhive Gaming Alliance ASRock SPIRITS GN-A7G46R
CPU | Ryzen 7 7700X |
メモリ | 32GB DDR5 |
グラボ | RTX 4060 Ti 8GB |
ストレージ | NVMe SSD 1TB |
価格 | 286,800円 |
- 高品質なパーツだけを採用したプレミアムモデル
- フルHDで240fps以上の高フレームレートを出したい人に最適
- CPU、メモリ性能が高いのでゲーム以外のクリエイティブ作業にも使える
「とにかくいいパーツで構成されたPCを使いたい!」という人におすすめなのが「arkhive GN-A7G46R」。
PCショップアークが販売するパソコンで、高性能なだけでなく品質にもこだわって作られています。
マザーボードには、高耐久なASRock社のゲーミングモデルを採用しています。
そのほか、電力効率がいい80PLUS GOLD規格の電源を使用しているなど、さまざまな部分で妥協しないパーツ選びとなっています。
細部までこだわりがすごい!
それ以外のパーツも高性能で、Ryzen7 7700Xや32GBのDDR5メモリを搭載しているので、ゲームだけでなく動画編集や3DCGも快適にこなせます。
ケースはミドルタワーなので、高性能PCにありがちな大きすぎて邪魔になることもありません。
色も白かつミニマルなので、スタイリッシュな見た目のPCを探している人にも最適です。
RTX 4060 Tiに関するよくある質問
本項目では、RTX 4060 Tiのよくある質問に回答します。
16GB版と8GB版の違いは?
RTX 4060 Tiには16GB版と8GB版の2つがあります。
この容量はVRAM(ビデオメモリ)を意味し、容量が多いほど高画質でプレイ可能。
VRAMはとくに、高い解像度でプレイするときに必要で、バイオハザード RE:4やサイバーパンク2077を4Kでプレイする際には、VRAM 8GBでは不足したというデータもあります。
逆にフルHD設定なら、8GBあれば問題なくプレイできます。
自分に必要なスペックをあらためて確認しましょう。
4Kなら16GB版がおすすめ!
ボトルネックにならないCPUはどれ?
CPUの性能がGPUよりも低すぎると、性能を発揮しきれないこと(ボトルネック)があります。
RTX 4060Tiでは、第12世代Core i5があればボトルネックは発生しづらいというデータがあります。
CPUの世代によって大きく性能差が発生するため、できるだけ同時期に出たCPUと組み合わせるようにしましょう。
Ryzenなら7000番台、Intelなら12世代以降!
ゲーム以外の用途にも使える?
RTX 4060 Tiは、ゲーム以外の用途でも活用できます。
3D性能が高いので、Blenderなどの3D制作を快適に行えます。
また、NVIDIAが無料で提供しているNVIDIA Broadcastを使用すれば、グラボの処理性能を使って高度にノイズキャンセリングを行うことが可能。
学生生活や在宅勤務でも活用できそう!
さらにベータ版技術として、Webカメラの目線を真っすぐに補正する機能も提供されているので、普段のWebミーティングやボイスチャットも快適です。
そのほかに、Stable Diffusionなどの画像生成AIの利用も可能。
注意点として、画像生成ではVRAMが必要となり、16GB版のほうが高品質なモデルを使用できます。
RTX 4060 Ti搭載ゲーミングPC(BTOパソコン)おすすめまとめ
本記事では、以下の3つのポイントでRTX 4060 Tiについて解説しました。
多くのメーカーから搭載PCが発売されているので、最新タイトルを快適に遊びたい人は要チェックです。
また、当サイトでは他にもおすすめのゲーミングPCを紹介しているので、あわせてチェックしてください。