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NASに何らかの不具合が生じデータにアクセスすることができず、困った経験はありませんか?
NASが壊れてしまっても、適切な対処ができればデータを復旧できる可能性は十分あります。
ただし、通電やフォーマットなど誤った操作を行うと最悪の場合、2度とデータを復旧できなくなってしまう恐れがあるため注意しましょう。
この記事では、NASの故障の原因や注意点、データ復旧方法を解説していきます。
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NASとは
NAS(Network Attached Storage)とはネットワーク上に構築されたストレージ(HDD/SSD)のことで、複数の端末(パソコンやタブレット、スマートフォンなど)から直接ネットワーク上で接続を行い、データやファイルを共有することができます。
容量や拡張性に優れたNASは、会社や学校、自宅など様々な場所で使用されています。
NASを使用するメリット
NASを使用するメリットは以下の通りです。
- 大規模なシステムの構築や技術的な知識がなくても安定して導入・運用できる
- ファイアウォール機能による高いセキュリティをもつ
- データのバックアップが容易にできる
また、NASにはデータの故障状態を検知して自動的に修復を行う機能があり、故障時におけるデータの保護が可能です。
NASを使用するデメリット
NASを使用するデメリットは以下の通りです。
- ネットワーク接続を必要とするため、ネットワークの機器や技術に関する最低限の知識が必要となる
- セキュリティが確保されていないと、外部からの不正なアクセスを受けてしまう恐れがある
- 適切な管理を行わないとデータが消失する恐れがある
- ストレージを構成する複数の記憶デバイスが同時に破損するとデータを取り出すことができなくなる
また、NASが故障しデータ復旧が必要となった場合自力での対処が難しいことが多いため、データ復旧業者に復旧を依頼するケースが多くなっています。
NASの故障原因
NASの故障原因は主に以下の2つに分けることができます。
論理障害
論理障害とはHDD/SSDやUSBメモリなどの記録媒体に物理的な損傷がないものの、ファイルシステムやデータ部分の破損、プログラム上に問題が発生したりすることで起きる障害です。
論理障害の症状例は以下の通りです。
- 誤って必要なデータや共有ファイルを削除した
- NASの起動中にケーブルを抜いた
- ウィルスに感染したことによりプログラムが破壊された
- RAID崩壊が生じた
- 誤ってフォーマットした・初期化してしまった
- 新しいNASを設置した際、古いNASにデータを上書きしてしまった
重度の場合には自力での復旧ができず、誤った対処をしてしまうと状態が悪化する可能性があります。
症状が軽度か重度かによって対処方法が異なるので、論理障害が発生している場合には、慎重に原因を見極めて対処することをおすすめします。
NASの論理障害の場合、操作を続けると重要なデータが上書きされてしまう可能性があるため、すぐにNASの使用を中止するようにしましょう。
原因の判断は難しく、自力での復旧作業にはデータを失うリスクがあるため、確実にデータを取り戻したい場合は、データ復旧業者に相談しましょう。
物理障害
物理障害とは、HDD/SSDやUSBメモリなどの記録媒体が強い衝撃や水没により物理的に故障してしまったことで起きる障害です。
物理障害の症状例は以下の通りです。
- HDDからカチカチ、カタカタなどの異音がする
- HDDが焦げ臭い、異常に熱い、煙が出ている
- 「ハードディスクの問題が検出されました」「フォーマットする必要があります」などのエラーが表示される
物理障害の場合、HDDの部品交換や部品の修復を行う必要があるため、専用の設備や知識が必要であり、個人でのデータ復旧は不可能です。
物理障害が発生してしまった場合、自力での対処は不可能に近いため、症状を悪化させないためにも早めにデータ復旧業者に依頼しましょう。
NASが故障した場合の注意点
ここで、NASが故障した場合の注意点を紹介します。
通電・再起動を控える
NASに何らかの不具合がある状態で通電や再起動を繰り返すと、故障部分の症状悪化やデータの上書きなど新しい障害が発生し、復旧の難易度が上がってしまう恐れがあります。
特に、物理障害が発生している状態で通電するとHDDに更なる負荷をかけ、深刻な障害を起こしてしまうこともあるため注意が必要です。
NASが故障した場合は機器の電源を切り、なるべくそのままの状態でデータ復旧業者に依頼しましょう。
フォーマットしない
フォーマットをするとNASが初期化され、データ容量不足などによるエラーを解消できる可能性がありますが、保存されているデータはすべて消えてしまうため、注意が必要です。
NASが故障した場合は自力での対処を控え、なるべく早くデータ復旧業者に依頼するようにしましょう。
RAIDのリビルド(再構築)はしない
RAIDのリビルド(再構築)とは、RAIDを構成しているHDDやSSDが故障してしまった際にトラブルが生じているHDDやSSDのデータを他のHDDやSSDに復元し、RAIDシステムを復旧することを指します。
- 複数のHDD/SSDを一つのドライブのように認識・表示させる技術
- 通常のHDDに比べて高速なデータの読み書きができる
- 組み込まれているHDDの1つが故障してもデータを管理し続けられる機能がある
ただし、RAIDのリビルド(再構築)を行うとHDDの状態が悪化し、データ復旧が困難となってしまう恐れがあるため安易に実行してはいけません。
NASからHDDを取り出さない、交換しない
NASに内蔵されているHDDなどのストレージは複数のディスクでRAIDを構築しているため、ディスクの取り出しや交換を行うと保存されたデータの規則性が乱れ、データが破損してしまうことがあります。
また、データが破損した状態のまま使用を続けると上書きが進んでしまい、データ復旧が難しくなってしまうためNASからHDDを取り出す行為は控えましょう。
NASが故障した場合すぐにできる対処方法
NASが故障した場合すぐにできる対処方法は以下の通りです。
NASのケーブル接続やランプの点灯・点滅の確認
NASに不具合が生じている場合、まずはケーブルがしっかりと接続されているか、電力供給に問題がないか確認が必要です。
また、NASの製品によっては本体ランプの点灯・点滅で機器のエラーを通知する機能もあるので、ケーブルと同時にランプの状態も確認し、取扱説明書を参照しながら適切な対応を取りましょう。
エラーメッセージ・エラーコードの確認
NASに何らかの不具合が生じた場合、エラーメッセージやエラーコードを確認することで機器の状態を把握できることがあります。
エラーメッセージやエラーコードごとに対処法は異なり、またコードが複数表示されることもあるため、見逃さずにメモを取りメーカー公式サイトや取扱説明書を参照しましょう。
また、その際HDD/SSDの障害が発覚した場合は、データ復旧業者にデータの取り出しを依頼することをおすすめします。
バックアップ機能の確認
NASが故障しデータにアクセスできない場合はバックアップ機能に関する設定を確認しましょう。
外付けHDDや他のNASへ定期的にデータのバックアップを取る設定が正しく行われていれば、データを復旧できることがあります。
ただし、復旧するには不具合を起こしたNAS上のHDD/SSDの交換が必要になることがあるため、専門業者に対応を依頼することをおすすめします。
ゴミ箱機能の確認
万が一NASのデータを誤削除してしまった場合は、ゴミ箱機能を使用することで削除したデータを復旧することができます。
ただし、NASの設定でゴミ箱機能が有効になっていた場合に限られるため、ゴミ箱が有効になっているかメーカー公式サイトや取扱説明書を見て確認してみましょう。
NASのネットワーク接続の確認
NASに不具合が生じている場合、NASではなく無線・有線LANのネットワークに問題がある可能性があります。
以下を参考に、ネットワーク接続を確認してみましょう。
- LANに接続しているメディアの数を減らし負担を軽減してみる
- パソコンとの接続が不安定なら別のメディアから接続する
- 有線LANの場合、ケーブルに断線がないか確認する
- エクスプローラー上部の「アドレスバー」に、フォルダのIPアドレスを入力して接続する
ネットワーク接続が改善しない場合はルーターの故障も考えられるため、買い替えを検討しましょう。
NASの使用を中止する
NASが故障した状態で使用を続けると故障部分の症状悪化やデータの上書きなど新しい障害が発生し、復旧の難易度が上がってしまう恐れがあります。
特に、物理障害が発生している状態で通電するとHDDに更なる負荷をかけ、深刻な障害を起こしてしまうこともあるため注意が必要です。
NASが故障した場合は機器の使用を中止し、そのままの状態でデータ復旧業者に依頼しましょう。
NASが故障した場合のデータ復旧方法
NASが故障した場合のデータ復旧方法は以下の2つです。
データ復元ソフトを使用する
復元ソフトとは、軽度の論理障害で消えたデータを復元できるソフトで、インターネットから簡単にダウンロードすることができます。
ただし、使用するソフトごとに操作手順は異なるため、中には誤操作によりデータを上書きしたり、完全に削除してしまうなど、状態を悪化させてしまったケースがあります。
またそれだけでなく、物理障害や重度の論理障害には対応できなかったり、ソフトの使用による負荷で機器の障害を悪化させてしまうこともあるため注意が必要です。
確実にデータを取り出したい場合、まずは専門のデータ復旧業者に相談・依頼するようにしましょう。
データ復旧業者に依頼する
データ復旧業者とは、HDD/SSDやSDカードなど、障害が発生した記憶媒体からのデータ復旧を専門としている業者です。
メーカーや修理業者に依頼すると、機器内のデータは全て消えてしまいますが、データ復旧業者であれば高確率でデータを取り出すことができます。
また、標準搭載ツールや復元ソフトでは対応できないケースでも復旧が可能な場合もあるため、復旧業者への依頼は最もおすすめできる方法です。
診断~見積もりまで無料で行っている業者もあるため、まずは無料相談を受け付けているデータ復旧業者へ問い合わせてみましょう。
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おすすめのデータ復旧業者
専門のデータ復旧業者は国内に100社以上存在しています。
本章では、中でも選りすぐりの1社を紹介します。
選定基準は以下のとおりです。
- クリーンルームなどの設備が整っているか
- セキュリティ管理が徹底されているか
- 高い技術力・実績があるか
それでは、くわしく見ていきましょう。
今回紹介するおすすめの業者はデジタルデータリカバリーです。
デジタルデータリカバリーは、14年連続国内売上No.1の国内最大級のデータ復旧・復元業者です。
復旧率も95.2%と業界最高水準をほこり、外付けHDDの復旧実績も多数あるため、技術力は申し分ないといえます。
また、復旧スピードも非常に速く、最短当日かつ約80%が48時間以内に復旧されるというのも大きな魅力です。
相談・見積もりも無料で行えるため、まずは最大手のデジタルデータリカバリーへ相談するのがよいでしょう。
SNS上でも、実際に利用して復旧できたユーザーの声が多く、信頼できるサービスであることが分かります。
復旧依頼をしていたHDDデータを受け取りに行きまして、
無事復旧されたデータを受け取る事が出来ました。
ダメだった場合はアレやコレや入れ直す手間で休日いくつ潰れんのさってトコでしたので助かりました。
デジタルデータリカバリー様ありがとうございました。
— ヤマモト (@yamamoto16) May 30, 2020
デジタルデータリカバリー(@DDR_Japan)さんにお願いして突然壊れたUSB内のデータ復旧してもらいました…………!!!!
おかえり原稿…………!!!!
(原稿は今書いてるやつなので写せないけど ※写ってるのはセリフ起こししたやつと前作の原稿) pic.twitter.com/she69CT2Zc
— みー。*あいくるし。@7/7新刊 (@youme_neko) April 23, 2020
デジタルデータリカバリーさん(@DDR_Japan )に10年以上のデータ復旧してもらえたよ😂大切な思い出だったので嬉しい! pic.twitter.com/d03MMf9Ddx
— もか/うた@一週間分のリプしてる (@tarotantora2) April 8, 2020
対応もとても丁寧で、もしまたピンチが訪れたらこちらのデジタルデータリカバリーを利用したい。https://t.co/VdIxFRJC4R
…じゃなくて、ちゃんと細めにバックアップとってピンチが訪れないようにしたい。
— 今井大輔「パッカ」1巻発売中 (@dice_k_imai) March 6, 2020
まとめ
NASが故障した場合の原因や注意点、対処方法からおすすめのデータ復旧業者まで紹介しました。
NASに何らかの不具合が生じデータにアクセスすることができなくなっても、適切な対応をとることができれば元通りにデータを使用できる可能性は十分あります。
しかし、フォーマットや再起動をするなど、誤った対処をすると最悪の場合データが完全に消えてしまう恐れがあるため注意が必要です。
確実にデータを復旧したい方は専門のデータ復旧業者に相談・依頼しましょう。
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