どうも、仕事にプライベートにANC搭載イヤホンが欠かせないマクリン( @Maku_ring)です。
近年さまざまなブランドが名乗りを上げ、1万円を切るコスパの高いワイヤレスイヤホンも数多く登場しています。
しかし、音質や使い勝手の面で妥協せざるを得ない部分があり、それらを全て満たそうとすると3万円台におよぶことも。
そんな中ゼンハイザーより、欧州テイストの力強いサウンドを堪能できる、ミドルクラスの完全ワイヤレスイヤホン「CX Plus True Wireless」がリリースされました。
CX True WirelessにANC・外音取り込み・aptX adaptive対応が追加された、アップグレードモデルに仕上がっています。
ANCが甘めであるものの、同社ではNo.1レベルにアップし、物理的な遮音性はそもそも優秀。
臨場感のあるサウンド・操作のカスタマイズ性・安定した装着感と、バランスの取れた完成度の高い仕上がりです。
aptX adaptiveへの対応やユーザーの使い勝手を考え抜かれた親切設計など、ゼンハイザーの本気度が伺えるイヤホンとなっています。
そんなわけで本記事では「ゼンハイザー CX Plus True Wirelessをレビュー!ライブ音源のような臨場感あるサウンドを楽しめるANC搭載完全ワイヤレスイヤホン」について書きました。
- 安定した装着感
- 外音取り込みが優秀
- 操作のカスタマイズ性が高い
- 臨場感のある低音サウンド
- aptX adaptive対応
- ANCが控えめ
- ワイヤレス充電非対応
タップできるもくじ
Sennheiser CX Plus True Wirelessの概要
「CX Plus True Wireless」は生活防水仕様(IPX4)の完全ワイヤレスイヤホンです。
製品名 | CX Plus True Wireless |
---|---|
重量 (イヤホン / ケース合計) |
約12g / 約47g |
音楽再生時間 (イヤホン / ケース合計) |
最大8時間 / 最大24時間 |
ドライバー | 7mmダイナミックドライバー |
防水 | IPX4 |
対応コーデック | SBC / AAC / aptX / aptX adaptive |
充電ポート | USB-C |
Bluetooth | 5.2 |
イヤホン本体は、同社らしい角ばったフォルムとシンプルなロゴが特徴的なデザインです。
装着センサーを搭載し、耳からの脱着で自動で音楽再生・停止します。
重量はイヤホン単体で約12g、ケース込みで約47gと標準的。
ケースは自立がうれしい直方体形状で、さらりとした質感で指紋の付きづらい仕上がりとなっています。
ラインナップはブラックとホワイトの2色展開で、どちらもシンプルな使いやすいカラーリングです。
ケースの大きさは約59 x 34 x 42mmと、ポケットに入れてもかさばらないコンパクトサイズ。
付属品はイヤホン本体とUSB-C to Aケーブル、イヤーチップ(XS/S/M/L)です。
MOMENTUM True Wireless 2およびCX True Wirelessとのスペック比較
同社のワイヤレスイヤホン「MOMENTUM True Wireless 2」、「CX True Wireless」との比較は以下のとおりです。
左スライドで全表示
製品名 | CX Plus True Wireless |
MOMENTUM True Wireless 2 |
CX True Wireless |
---|---|---|---|
防水規格 | IPX4 | IPX4 | IPX4 |
接続方式 | Bluetooth 5.2 | Bluetooth 5.1 | Bluetooth 5.2 |
対応コーデック | SBC / AAC / aptX / aptX adaptive | SBC / AAC / aptX | SBC / AAC / aptX |
ドライバー | 7mmダイナミックドライバー | 7mmダイナミックドライバー | 7mmダイナミックドライバー |
重量 | イヤホン約12g / ケース約47g | イヤホン約12g / ケース約70g | イヤホン約12g / ケース約49g |
ANC | |||
外音取り込み | |||
バッテリー(イヤホン / ケース込み) | 最大8時間 / 最大24時間 | 最大7時間 / 最大28時間 | 最大9時間 / 最大27時間 |
充電方式 | USB-C | USB-C | USB-C |
価格 | 21,780円 | 39,930円 | 15,620円 |
比較すると分かるのが、価格が倍近いMOMENTUMと変わらぬスペックであること。
最上位モデルのMOMENTUMで培ったノイキャン技術や音質を継承しつつ、コーデックはaptX adaptiveにまで対応するという、ゼンハイザー渾身のイヤホンとなっています。
しかも、CX True Wirelessから引き続きBluetooth 5.2に対応し、接続方式もMOMENTUMのリレー伝送ではなく左右同時伝送なので、左右ともに片耳使用をサポートしています。
いずれもaptXに対応しているため、Android向けのリーズナブルなイヤホンが欲しい方はCX True Wireless、ANC・外音取り込みまで欲張りたい方はCX Plus True Wirelessが選択肢に入るでしょう。
aptX adaptive対応のハイエンドスマホをお使いなら、それを活かしきれるCX Plus True Wireless一択です。
Sennheiser CX Plus True Wirelessのレビュー
CX Plus True Wirelessの特徴を紹介していきます。
バッテリー性能はふつうだがワイヤレス充電非対応
バッテリー性能は標準的で、イヤホン単体で最大8時間、ケースふくめ最大24時間使用できます。
ケース背面には、汎用性の高いUSB Type-Cの充電ポートをそなえています。
一方でワイヤレス充電は非対応ですので注意ください。
カスタマイズ性の高い専用アプリ
専用アプリ「Sennheiser Smart Control」には以下の機能がそろい、使いやすくできています。
- ANCや外音取り込み、スマートポーズ設定
- タッチ操作カスタマイズ
- 独特のイコライザー設定
アプリの設定画面では、ANCやスマートポーズのON/OFF、接続しているコーデックの確認が可能です。
スマートポーズはイヤホン脱着時に音楽を自動停止する機能で、基本的にはあった方が便利なものの、手動でオンオフ選択できるのは細やかな仕様。
タッチ操作のカスタマイズにも対応し、アプリ上で変更できます。
ボタン割り当てが限られている製品も多い中、本機は全てのタッチ操作を自分好みに設定可能。
左右それぞれのイヤホンに対し「1回タップ」「2回タップ」「3回タップ」「長押し」と、計8種類のタッチ操作を自在に変更できるカスタマイズ性の高い仕様です。
ダッシュボード画面では、外音取り込みやイコライザーの設定が可能。
外音取り込み(トランスペアレントヒアリング)はオンオフだけでなく、音楽の再生を続けるか止めるかまで設定できます。
基本的には、コンビニでの会計時やオフィスで誰かに話しかけられたときに周りの音が拾いやすいよう、音楽再生OFFがおすすめです。
イコライザーは低音・中音・高音を個別に設定できる機能にくわえ、ポイントを動かすことで他の音を自動調整してくれる独特の機能もそなえています。
ややマイルドなANCと優秀な外音取り込み
CX Plus True WirelessのANCは、ややマイルドな仕上がりとなっています。
ただしこれは「音質を損なうレベルのANCは望ましくない」という同社の志向によるものと思われます。
弱いとはいいつつ、MOMENTUM True Wireless 2よりは着実にアップしています。
ANCをオンすると、人の話し声や車の走行音はほとんど変わらず、空調音や風切り音がスッと遠くなるレベル。
とはいえ、パッシブノイズキャンセリング性能(イヤホン自体の遮音性)が高く、イヤホンを耳につけるだけでかなりのノイズが低減されます。
イヤーチップの耳への当たりも優しいため、トータルの没入感は申し分なく、ANC性能の甘さはあまり気になりません。
一方外音取り込みは実用的なレベルで、かなり使いやすいです。
音の聞こえ方も自然で変なノイズもないので、常時イヤホンを付けた状態でも生活できてしまいます。
左イヤホンの1タップ操作を外音取り込みのON/OFFに設定していると、なにかあったときにワンタッチで音楽停止&周囲の音を取り込めるのがとても便利。
低音強めで臨場感のある音質設計
CX Plus True Wirelessは耳への当たりが優しいにもかかわらず、軽くジョギングしてもイヤホンが落ちない安心感があります。
その秘密はイヤホンの形状にあり、イヤーチップだけでなく筐体部分でも支えることで、高い安定感を実現。
そのおかげで長時間装着していても耳穴が痛くなりづらいので、装着感は文句なしの高評価です。
イヤホンにはタッチセンサーを搭載し、デフォルトでは以下の操作となっています。
操作 | L | R |
---|---|---|
再生 | ― | 1タップ |
停止 | ― | 1タップ |
曲送り | ― | 2タップ |
曲戻し | 2タップ | ― |
音量を上げる | ― | 長押し |
音量を下げる | 長押し | ― |
ANC | 3タップ | ― |
外音取り込み | 1タップ | ― |
音声アシスタント | ― | 3タップ |
受話 | 着信中に1タップ | 着信中に1タップ |
着信拒否 | 着信中に2タップ | 着信中に2タップ |
通話終了 | 通話中に1タップ | 通話中に1タップ |
なるほどと思ったのが、タップするたびに「ピ・ポ・パ」と音程の違う3段階の音が流れ、何回押したのかが分かりやすいこと。
イヤホンによっては、押した回数が分かりづらかったり誤作動したりするので、ユーザーの使いやすさを考え抜いた親切な機能だと感心しました。
音質は臨場感を感じる低音強めの設計で、ライブ音源好きにはたまらない仕上がりとなっています。
全体的に若干エコーがかかったような音質で、ボーカルの声に少しこもった感じがあるものの、それが音楽の臨場感を加速させています。
低音が際立って聞こえるのとあいまって、音場も広く、どの曲を聞いてもライブ音源のように楽しめます。
臨場感のある音楽を楽しみたい人や、ドンシャリ系など低音でノリたい人にはかなりおすすめできるイヤホンです。
各楽器とボーカルの分離感も高く、高音域も自然でクリアすぎないのが好印象。
さらに対応スマホを用い、aptX adaptiveコーデックで聞くと、また少し違った一面を見せてくれました。
iPhone(AAC)では強めだった低音がマイルドになり、ボーカル音はより強調され、高音の伸びと音の解像感が増したサウンドを楽しめます(ただし大きな差ではないので期待しすぎは禁物)。
正直好みレベルの差ではあるものの、僕はMOMENTUM True Wireless 2より本機のサウンドのほうが好きです。
つまり、2万円台のイヤホンでありながら、3万円台を凌駕するモデルであるということ。
いやはや、恐ろしい時代になりました……!
Sennheiser CX Plus True Wirelessはこんな人におすすめ
CX Plus True Wirelessは「強めの低音や臨場感のある音楽を楽しみたい人」におすすめです。
イヤホン自体の遮音性の高さとエコーがかった低音強めの設計により、どの曲もライブ音源のような迫力のあるサウンドを楽しむことができます。
アプリによるカスタマイズ性や外音取り込みも優秀なため、使い勝手も申し分ありません。
一方、ツヤのある鮮明なボーカルの声を楽しみたいという方には、JBLのTOUR PRO+ TWSあたりがおすすめです。
Sennheiser CX Plus True Wirelessレビューまとめ
本記事は「ゼンハイザー CX Plus True Wirelessをレビュー!ライブ音源のような臨場感あるサウンドを楽しめるANC搭載完全ワイヤレスイヤホン」について書きました。
CX Plus True Wirelessは、同社の最上位モデルMOMENTUM True Wireless 2にも劣らない、これまでの技術を全て詰め込んだ渾身の仕上がりとなっています。
ワイヤレス充電非対応ではあるものの、臨場感のあるサウンドや使い勝手の良さといったメリットも多く、低音好きにはぜひ試していただきたいイヤホンです。
どうも、マクリン( @Maku_ring)でした。
- 安定した装着感
- 外音取り込みが優秀
- 操作のカスタマイズ性が高い
- 臨場感のある低音サウンド
- aptX adaptive対応
- ANCが控えめ
- ワイヤレス充電非対応