どうも、新しいワイヤレスイヤホンに目がないマクリン( @Maku_ring)です。
多くのモデルを試していると、イヤホンの進化を実感できる一方、革新的なモデルに出会う機会はほとんどなくなってきます。
そんななか、ワイヤレスイヤホン界の雄JBLが、業界を揺るがす驚きのイヤホンを開発。
なんとケースにタッチディスプレイを搭載し、ケースからも操作ができるというモデルを発売しました。
それが「JBL TOUR PRO 2」です。
イヤホンケースのスマート化は世界初の試みで、まず外観だけでワクワクさせられます。
スマートケースは目を引く機能ではあるものの、本製品のウリはそれだけに留まりません。
ワイヤレス充電に装着センサー、機能豊富な専用アプリにマルチポイントと、みんなの欲しい機能はフル搭載。
音質・ANC・バッテリーはJBLフルワイヤレス随一の性能で、間違いなく同社を代表するモデルに仕上がっています。
そこで本記事では「JBL TOUR PRO 2をレビュー!JBL史上最高の完成度をほこるスマートケース付き完全ワイヤレスイヤホン」について書きます。
- ナチュラルで心地よいサウンド
- 高強度のANC
- フィット感抜群の装着性
- 便利なスマートケース
- マルチポイント対応
- ワイヤレス充電対応
- 装着センサー対応
- 機能豊富で使いやすい専用アプリ
- ケースが少し重ため
- 音場の広さは並
- apt-X非対応
- タッチ操作カスタマイズが限定的
タップできるもくじ
JBL TOUR PRO 2の概要
「JBL TOUR PRO 2」は生活防水仕様(IPX5)の完全ワイヤレスイヤホンです。
製品名 | JBL TOUR PRO 2 |
---|---|
防水・防塵規格 | IPX5 |
接続方式 | Bluetooth 5.3 |
対応コーデック | SBC / AAC(LC3に今後対応予定) |
重量(イヤホン / ケース込み) | 約12g / 約85g |
バッテリー駆動時間 (上)イヤホン (下)ケース込み |
最大10時間(ANCで8時間) 最大40時間(ANCで32時間) |
ドライバー | PEN+DLC10mmドライバー |
充電方式 | USB-C / ワイヤレス |
装着検出機能 | |
ANC | |
外音取り込み | |
専用アプリ | |
マルチポイント | |
価格 | 33,000円 |
形状はスティックタイプで、シャンパンゴールドカラーと筐体にほどこされた装飾が、アクセサリーのようなラグジュアリー感を漂わせています。
スティック部が短く平べったいので野暮ったさがなく、スマートで洗練された雰囲気があります。
高品質マイクを左右3基ずつそなえ、騒音や風の強い環境でも快適に会話できます。
装着センサーを搭載し、耳からの脱着にともなう音楽再生・停止が可能です。
ケースには斬新なタッチディスプレイを搭載し、その外観は従来のモデルと一線を画します。
ディスプレイはケース外観とのバランスが絶妙で、デザイン性を損なうことなく織り込まれています。
後述しますが、「音楽の再生/停止」や「ANC切り替え」など、あらゆる操作がケースから可能で、革新的なだけでなく、かなり実用的に作られています。
イヤホン単体では約12gと標準的な重さですが、ケースをふくめると約86gと、タッチディスプレイ化にともない、重量感がやや増しています。
ケースの大きさは約60 x 58 x 27mmで、AirPods Pro 2と比べるとかなり存在感があります。
カラーリングは、ブラックとシャンパンゴールドの2色展開です。
付属品はイヤホン本体とイヤーチップ(S/M/L)、USB-C to Aケーブルです。
JBL TOUR PRO+・LIVE PRO 2・LIVE FREE 2とのスペック比較
JBL TOUR PRO 2と同社の過去モデル「TOUR PRO+」「LIVE PRO 2」「LIVE FREE 2」との比較は以下のとおりです。
左スライドで全表示
製品名 | JBL TOUR PRO 2 |
JBL TOUR PRO+ |
JBL LIVE PRO 2 |
JBL LIVE FREE 2 |
---|---|---|---|---|
防水規格 | IPX5 | IPX5 | IPX5 | IPX5 |
接続方式 | Bluetooth 5.3 | Bluetooth 5.0 | Bluetooth 5.2 | Bluetooth 5.2 |
対応コーデック | SBC / AAC(LC3対応予定) | SBC/ AAC | SBC/ AAC | SBC/ AAC |
重量(イヤホン / ケース込み) | 約12g / 約85g | 約15g / 約73g | 約10g / 約60g | 約9g / 約54g |
バッテリー駆動時間 (上)イヤホン (下)ケース込み |
最大10時間(ANCで8時間) 最大40時間(ANCで32時間) |
最大8時間(ANCで6時間) 最大32時間(ANCで24時間) |
最大10時間(ANCで8時間) 最大40時間(ANCで30時間) |
最大7時間(ANCで6時間) 最大35時間(ANCで28時間) |
ドライバー | PEN+DLC10mmドライバー | 6.8mmドライバー | 11mmドライバー | 11mmドライバー |
充電方式 | USB-C / ワイヤレス | USB-C / ワイヤレス | USB-C / ワイヤレス | USB-C / ワイヤレス |
装着検出機能 | ||||
ANC | ||||
外音取り込み | ||||
専用アプリ | ||||
マルチポイント | ||||
スマート充電ケース | ||||
価格 | 33,000円 | 25,300円 | 17,600円 | 15,950円 |
本機はTOUR PRO+からフルモデルチェンジされ、スペックは大幅に進化。
ミドルレンジ機で対応済みだったマルチポイントも、ハイエンド機にようやく対応となりました。
音質面では、剛性の高いPEN(ポリエチレンナフタレート)とDLC(ダイヤモンドライクカーボン)を振動板に採用し、ナチュラルなサウンドを実現。
ANCやバッテリー性能の向上にマルチポイント対応、筐体のコンパクトさによる装着感の良さなど、満足度を追求するならJBL TOUR PRO 2一択です。
一方コスパを追求するなら、ミドルレンジ機も黙っていません。
LIVE PRO 2とLIVE FREE 2は、どちらも音質・機能・バッテリー総取りの同価格帯でも屈指の名機です。
マルチポイント教の僕としては、1万円台半ばでマルチポイント対応という点でもかなりの高評価。
スペック面はほぼ同じなので、少しでも良い装着感とバッテリーを求めるならLIVE PRO 2、そこまでこだわらないなら価格が安いLIVE FREE 2が良いでしょう。
前者はスティックタイプ、後者はコロンとした楕円形状なので、外観の好みで選んでも全く問題ありません。
JBL TOUR PRO 2のレビュー
JBL TOUR PRO 2の特徴を紹介していきます。
バッテリーは単体10時間・ケース込み40時間
バッテリーはイヤホン単体で最大10時間(ANCオンで8時間)、ケースふくめ最大40時間(ANCオンで32時間)です。
USB-Cの充電ポートをそなえ、15分の充電で4時間再生できる急速充電にも対応しています。
同時接続のマルチポイント対応
JBL TOUR PRO 2は、2台のBluetoothデバイスに同時接続できるマルチポイントに対応しています。
機器の切り替えには通常、Bluetooth設定から接続を切り替える必要があります。
その点マルチポイント対応であれば、2台の機器が常に同時接続された状態に。
タブレットでYouTube鑑賞しながらスマホの着信に応答したり、スマホで音楽を聴きつつ会議のタイミングでPCに切り替えられます。
2台の機器に同時接続したいときは、イヤホンを装着した状態で「1タップ 5秒長押し」しましょう。
ペアリングモードに入るので、接続したい機器のBluetooth設定画面から追加すればOKです。
元機器との接続をキープしたまま、新しい機器を追加できます。
機能豊富で分かりやすい専用アプリ
「JBL Headphones」は機能がとても豊富で、UIも見やすい快適なアプリに仕上がっています。
- ANC・外音取り込み設定
- Personi-Fi
- イコライザー設定
- Spatial Sound
- 低遅延モード切り替え
- タッチ操作カスタマイズ
- SilentNow
- イヤホン本体を見つける
本アプリでは、ダッシュボードが全ての機能へのアクセス起点となっています。
画面上部ではバッテリー残量の確認やANC/アンビエントアウェア(外音取り込み)/トークスルーの切り替えが可能です。
ただしANCは、手動で変更するのではなく「アダプティブノイズキャンセリング」をオンにしてリアルタイム補正を有効にするのがおすすめです。
新機能「Personi-Fi」では、自分の耳に合う聴覚特性の最適化が可能です。
性別、年齢、音の好みなどに基づいてサウンドプロファイルを作成し、あなたにぴったりのリスニング体験をお届けする機能です。
イコライザー設定は5種類のプリセットにくわえ、自在にカスタマイズできる「マイEQ」も用意されています。
広がりある立体的な空間サウンドを楽しめる「Spatial Sound」機能も搭載。
スマートオーディオモード設定では、音質優先の「オーディオモード」と低遅延優先の「ビデオモード」の切り替えも可能です。
タッチ操作設定では、左右のイヤホンに「アンビエントサウンドの操作」「音量の操作」「再生&音声アシスタントの操作」のいずれかを割り当てられます。
何分後に眠りたいかや睡眠時間を設定し、ANCにより静かな睡眠をアシストする「SilentNow」機能も利用できます。
「イヤホン本体を見つける」では、各イヤホンからビープ音を鳴らすことが可能です。
外音取り込み時に、周りの環境音や音声の音量バランスを調整できる「パーソナルサウンドアンプリフィケーション」も搭載。
通話中の自分の声の大きさを調整できる「ボイスアウェア」機能や装着センサーのオンオフも可能です。
世界初のタッチディスプレイ対応ケース
JBL TOUR PRO 2のケースは、世界初となるタッチディスプレイ対応で、あらゆる操作がケースから可能となっています。
左右へのフリックで各操作画面を変更でき「音楽の再生/停止」や「音量調整」に対応しています。
「ANCの切り替え」や「イコライザー設定」も可能です。
ほかには睡眠をアシストする「SilentNow」や空間サウンドの「Spatial Sound」のオンオフも。
充電ケースの「画面明るさ」「待機画面の背景」の設定も可能です。
さらには「ボイスアウェア」や「装着センサー」のオンオフまで切り替えられます。
「アプリで操作できるのに、こんな機能いるの?」と思うかもしれませんが、アプリは「スマホのロックを解除してアプリを探して開いて…」と面倒な部分もあるんですよね。
一方でケースなら、片手でサッと操作可能です。
ほかにはPCで音楽を聴いているときなど、スマホが近くにない場合にも重宝します。
フィット感抜群の装着性と快適な操作性
JBL TOUR PRO 2はフィット感が抜群で、高い密閉感と安定性を両立。
その秘密はイヤーチップの楕円形状にあり、耳穴が小さいなどイヤホンを選ぶ方でも違和感なく装着できる設計となっています。
一方で圧迫感はなく、長時間使用しても耳が疲れにくいのはさすがフラッグシップ機といったところ。
筐体が軽く、耳からの飛び出しも小さいので安定性もかなり高めです。
イヤホン表面はタッチセンサーで、デフォルトで以下の操作が可能となっています。
操作 | L | R |
---|---|---|
再生/停止 | ー | 1タップ |
曲送り | ー | 2タップ |
曲戻し | ー | 3タップ |
ANC / 外音取り込み / OFF | 1タップ | ー |
トークスルー / OFF | 2タップ | ー |
音声アシスタント | 2秒長押し | 2秒長押し |
受話 | 着信中に2タップ | 着信中に2タップ |
通話中のミュート / OFF | 通話中に2秒長押し | 通話中に2秒長押し |
通話終了 | 通話中に2タップ | 通話中に2タップ |
タップ時の「ポンッ」と鳴る柔らかい音が心地よく、クセになる操作感です。
ただし、前述のとおり「アンビエントサウンドの操作」「音量の操作」「再生&音声アシスタントの操作」のうち1つはあきらめなければなりません。
高強度のANCと使いやすい外音取り込み
ANC強度はかなり高く、JBLフルワイヤレス史上随一の仕上がりです。
とくに低音域への効きが強く、ドライブ中にANCをオンにすると、車のロードノイズがまったく聞こえなくなるほどでした。
一方で人の声はわりと聞こえてしまうので、中高音域への効きはやや弱めといったところ。
トップクラスのANC性能をもつSONY WF-1000XM4の強度を10とすると、8.5くらいのイメージです。
ANC利用時には、周囲の音を検知して適切にノイズ低減する「リアルタイム補正」や、耳の形状に合わせて最適化する「外耳道のテスト」を活用しましょう。
外音取り込みは不自然さはやや残るものの、音に鋭さはなく、実用性は充分です。
コンビニやオフィスなど、周囲の声を聞きたいときに使う分には全く問題ありません。
アプリから強度を調整できますし、周囲音を取り込む「アンビエントアウェア」だけでなく再生音量を抑える「トークスルー」も用意され、かなり使いやすい仕上がりです。
ナチュラルで心地よいサウンド
音質はナチュラルな仕上がりで、ずっと聞いていたくなるような心地よいサウンドです。
クセや引っかかりがなく、洗練された音の運びにより、欲しいサウンドをそのまま耳に届けてくれるような感じです。
各楽器音は粒立っていながらも丸みを帯び、細かい音までもれなく再現されているため、心地よい深みのあるサウンドを堪能できます。
空間的な広がりはそこまでですが、ふわっと柔らかく膨らむのを感じ取れますし、強弱の再現度も高いため、聞いていて惹き込まれるほど。
低音の主張が強すぎないので、音の分厚さや迫力の面では前モデルTOUR PRO+に劣るものの、その分全体のバランスは絶妙で、ボーカルの伸びやかさをとくに楽しめる仕上がりです。
JBL TOUR PRO 2はこんな人におすすめ
JBL TOUR PRO 2は「ハイクラスの音質を堪能したいが、機能面も妥協したくない人」におすすめです。
3万円を超える高級イヤホンでも、機能面で妥協が必要なモデルも多いのが実情です。
そんななか本機はワイヤレス充電に装着センサー、専用アプリにマルチポイントと機能フル搭載。
それでいて音質・ANC・バッテリーは同社フルワイヤレスで随一の性能と、高い完成度をほこります。
スマートケースも新しいモノ好きにはたまらない仕様で、予算が許すなら間違いなく買いのモデルでしょう。
音質重視の人はMOMENTUM True Wireless 3、使い勝手とANC重視の人はAirPods Pro 2もおすすめです。
JBL TOUR PRO 2レビューまとめ
本記事は「JBL TOUR PRO 2をレビュー!JBL史上最高の完成度をほこるスマートケース付き完全ワイヤレスイヤホン」について書きました。
JBL TOUR PRO 2はフラッグシップモデルの名に恥じない完成度で、音質・ANC・バッテリーはJBL史上最高性能を有しています。
ミーハー心をくすぐるアプリ機能の豊富さやスマートケースは本機ならではですので、その魅力に惹かれる方はぜひお試しあれ。
どうも、マクリン( @Maku_ring)でした。
- ナチュラルで心地よいサウンド
- 高強度のANC
- フィット感抜群の装着性
- 便利なスマートケース
- マルチポイント対応
- ワイヤレス充電対応
- 装着センサー対応
- 機能豊富で使いやすい専用アプリ
- ケースが少し重ため
- 音場の広さは並
- apt-X非対応
- タッチ操作カスタマイズが限定的