どうも、ANC搭載イヤホンの使いやすさにはこだわりたいマクリン( @Maku_ring)です。
毎日のようにフルワイヤレスイヤホンを使う僕にとって、装着検知機能やマルチポイント・ワイヤレス充電はゆずれません。
音質やANCも良いに越したことはありませんが、価格も相応に上がってしまうのが難点。
そのため、ふだん用のイヤホンは使いやすさを重視し「音質やANCは一定レベルあればいいかな」という考えです。
そんな中「音質も機能もバッテリーも全部あきらめたくない」という人にピッタリのイヤホンがJBLより4/1(金)発売するので、ひと足先に紹介します。
「JBL LIVE FREE 2」です。
驚くべきは、同社のハイエンドモデル「TOUR PRO+」でも対応していなかったマルチポイントに、1万円台半ばながら対応していること。
ほかも、過去モデルをしのぐANC性能や刷新された専用アプリ、ボイスアウェア機能など、エントリーモデルながら申し分ないスペックをそなえています。
数日使い倒しましたが、デメリットというデメリットも見当たらず「そうそう、こういうのが欲しかったんだよ!」と誰しも思えるモデルかと。
そこで本記事では「JBL LIVE FREE 2をレビュー!圧倒的な使いやすさと進化したANC・マルチポイントまでそなえる完全ワイヤレスイヤホン」について書いていきます。
- マルチポイント対応
- 機能満載の専用アプリ
- 軽く安定した装着感
- 同社ハイエンドに次ぐANC性能
- 軽やかでクセのないサウンド
- apt-X非対応
- タッチ操作カスタマイズが限定的
- 音場の広さや立体感を感じづらい
本記事はハーマンインターナショナル様から商品を提供いただき作成しています。
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JBL LIVE FREE 2の概要
「JBL LIVE FREE 2」は生活防水仕様(IPX5)の完全ワイヤレスイヤホンです。
製品名 | JBL LIVE FREE 2 |
---|---|
防水・防塵規格 | IPX5 |
接続方式 | Bluetooth 5.2 |
対応コーデック | SBC / AAC |
重量 | イヤホン約9g / ケース込み約54g |
バッテリー | イヤホン単体:約7時間(ANCで6時間) ケース込み:約35時間(ANCで約28時間) |
ドライバー | 11mm径ダイナミックドライバー |
充電方式 | USB-C / ワイヤレス充電 |
装着検出機能 | |
ANC | |
外音取り込み | |
専用アプリ | |
マルチポイント | |
価格 | 15,000円(Amazon14,500円) |
イヤホン本体はコロンと可愛らしいオーバルシェイプ(楕円形状)で、光沢感のあるメタリック仕上げが、アクセサリーのような煌びやかさを放っています。
耳元のアクセントとなる大きなJBLロゴと、筐体のコンパクトさのバランスが絶妙です。
外側には2つ、内部に1つの計3つのマイク(左右計6マイク)を搭載。
異なるマイクにより環境音と声を的確に切り分け、自分の声だけをクリアに届けられる「ビームフォーミングマイク」を採用しています。
装着センサーを搭載し、耳からの脱着にともなって自動で音楽再生・停止します。
ケースは角の丸みが美しく、ツヤのないマットな質感が上品さを漂わせています。
「自立可能」「低重心で安定」「充電ランプが前面配置で見やすい」と、3拍子そろった使い勝手の良い形状です。
ラインナップはシルバー以外にブラック・ブルー・ローズがあり、どれもくすみのある大人っぽいカラーリングとなっています。
大きさは約50 x 56 x 29mmと、AirPods Proと同程度のサイズ感です。
重量はイヤホン単体で約9g、ケースふくめ約54gとなっています。
付属品はイヤホン本体とイヤーチップ(S/M/L)、USB-C to Aケーブルです。
JBL LIVE PRO 2・TOUR PRO+とのスペック比較
同社のANC搭載イヤホン「JBL LIVE PRO 2」「JBL TOUR PRO+」とのスペック比較は以下のとおりです。
左スライドで全表示
製品名 | JBL LIVE FREE 2 |
JBL LIVE PRO 2 |
JBL TOUR PRO+ |
---|---|---|---|
防水規格 | IPX5 | IPX5 | IPX5 |
接続方式 | Bluetooth 5.2 | Bluetooth 5.2 | Bluetooth 5.0 |
対応コーデック | SBC / AAC | SBC / AAC | SBC / AAC |
重量 | イヤホン約9g / ケース込み約54g | イヤホン約10g / ケース込み約60g | イヤホン約15g / ケース込み約73g |
バッテリー(最大) | イヤホン単体:約7時間(ANCで6時間) ケース込み:約35時間(ANCで約28時間) |
イヤホン単体:約10時間(ANCで8時間) ケース込み:約40時間(ANCで約30時間) |
イヤホン単体:約8時間(ANCで6時間) ケース込み:約32時間(ANCで約24時間) |
ドライバー | 11mmダイナミックドライバー | 11mmダイナミックドライバー | 6.8mmダイナミックドライバー |
充電方式 | USB-C / ワイヤレス充電 | USB-C / ワイヤレス充電 | USB-C / ワイヤレス充電 |
装着検出センサー | |||
ANC | |||
外音取り込み | |||
専用アプリ | |||
マルチポイント | |||
価格 | 15,000円(Amazon14,500円) | 17,600円 | 25,300円 |
まずは同日発売の「LIVE PRO 2(JBL公式の楽天ショップ専売モデル)」との違いから見ていきます。
大きく異なるのは外観で、LIVE FREE 2がコロンとした楕円形状なのに対し、LIVE PRO 2はスティックタイプとなっています。
音質はどちらも軽やかに音が響き、クセがなくて聞き心地の良いサウンドです(違いはほとんど感じませんでした)。
正直なところ、スペック・音質・ANCで大差なかったので、外観の好みで選んでも問題ないレベル。
ただ、装着感とマイク性能、バッテリーの持ちはLIVE PRO 2に軍配が上がるので、長時間使用が多い人はLIVE PRO 2のほうが良いかもしれません。
次に、最上位モデル「TOUR PRO+」との比較です。
JBL LIVE FREE 2は、マルチポイント対応にANCもリアルタイム補正や外耳道のテストが用意され、価格は下回りながら機能面はTOUR PRO+を上回っています。
肝心のANC性能も、TOUR PRO+に次ぐレベルで遜色ない仕上がりです。
ただし、さすがはハイエンド機。音質面はゆずりません。
楽器音を聞き分けられるほどの粒の細かさやさまざまな音が織りなす立体感と厚み、遠近感が実感できる音場の広さと、TOUR PRO+の細部のこだわりには目を見張るものがあります。
LIVE FREE 2も充分良い音質ではあるものの、聴き比べるとTOUR PRO+がやはり頭ひとつ抜けている印象。
とはいえLIVE FREE 2も、Anker Soundcore Liberty Air 2 ProやAVIOT TE-D01m2など、同価格帯のイヤホンではナンバーワンといえる出来です。
JBL LIVE FREE 2のレビュー
JBL LIVE FREE 2の特徴を紹介していきます。
ケース込み35時間のロングバッテリーかつワイヤレス充電対応
バッテリー性能は、イヤホン単体で最大7時間(ANCオンで6時間)、ケースふくめ最大35時間(ANCオンで28時間)です。
ケース背面には汎用性の高いUSB Type-Cの充電ポートをそなえ、15分の充電で4時間再生できる急速充電にも対応しています。
さらにはワイヤレス充電にも対応し、ワイヤレス充電器に置くだけで充電可能です。
同時接続のマルチポイント対応
本機はなんと、2台のBluetooth機器に同時接続できる、マルチポイントに対応しています。
タブレットでYouTube鑑賞しながらスマホからの着信に応答できたり、スマホで音楽を聴きつつ会議のタイミングでPCとの接続に切り替えられたり、使い勝手は抜群です。
マルチポイントの設定方法はいくつかありますが、次の方法が簡単です。
イヤホンを装着した状態で「1タップ」後に「5秒間長押し」します。
すると「ペアリング」というアナウンスとともにペアリングモードに入るので、接続したい機器から追加すればOKです。
機能満載で使いやすい専用アプリ
専用アプリ「JBL Headphones」はUIがとても分かりやすく、機能も盛りだくさん。
従来モデルと変わらず、タッチ操作のカスタマイズ性が低い点は残念でしたが、それ以外は文句なしです。
それでは、各機能を見ていきましょう。
- ANC・外音取り込み設定
- イコライザー設定
- オーディオモード設定
- タッチ操作カスタマイズ
- イヤホン本体を見つける機能
- 装着センサーON/OFF
ダッシュボードではバッテリー残量の確認や「ANC」「アンビエントサウンド(外音取り込み)」「トークスルー」の切り替えができます。
外音取り込みは、7段階で強度調整可能です。
ANCも同様に手動調整可能ですが、手動で変更せず「アダプティブノイズキャンセリング」をオンにし、リアルタイム補正を有効にするのがおすすめ。
イコライザー設定には5種類のプリセットにくわえ、自在にカスタマイズできる「マイEQ」が用意されています。
スマートオーディオモード設定では、音質優先の「オーディオモード」と低遅延優先の「ビデオモード」の切り替えも可能です。
タッチ操作設定では、左右イヤホンに「アンビエントサウンドの操作」「音量の操作」「再生&音声アシスタントの操作」のいずれかを割り当てられます。
決められた3つの操作パックを2つのイヤホンに割り当てることになるため、一部の操作を諦めなければならないのが残念な点です。
各イヤホンからビープ音を鳴らすことができる「イヤホン本体を見つける」機能も搭載しています。
その他にも、通話時にイヤホンに戻されるマイク入力(自分の声)の音量をコントロールできる「ボイスアウェア」機能や、装着センサーのON/OFFなども可能です。
イヤホンをしながら通話していると、自分の声がくぐもって聞こえて通話しにくいことがありますが、この機能のおかげで通話が円滑になります。
快適な装着感と心地良い操作感
JBL LIVE FREE 2は、そのコンパクトなサイズ感から装着感はかなり快適です。
耳からの飛び出しがほとんどないため、首を振っても重さに引っ張られることなく、耳にしっかり固定されています。
イヤホン表面はタッチセンサーであり、デフォルトで以下の操作が可能です。
操作 | L | R |
---|---|---|
再生/停止 | 1タップ | – |
曲送り | 2タップ | – |
曲戻し | 3タップ | – |
ANC / 外音取り込み / OFF | – | 1タップ |
トークスルー / OFF | – | 2タップ |
音声アシスタント | 長押し | 長押し |
受話 | 着信中に2タップ | 着信中に2タップ |
通話終了 | 通話中に2タップ | 通話中に2タップ |
通話拒否 | 着信中に長押し | 着信中に長押し |
マイクミュート / 解除 | 通話中に長押し | 通話中に長押し |
タップ時に「ポンッ」と柔らかい音が鳴るのが心地良く、クセになる操作感です。
ただし、前述のとおり「再生&音声アシスタント操作」「アンビエントサウンド操作」「音量操作」のうち1つはあきらめなければなりません。
TOUR PRO+に次ぐANC性能と使いやすい外音取り込み
JBL LIVE FREE 2のANCは、JBL TOUR PRO+ TWSとLIVE PRO+のちょうど中間くらいの性能です。
ザワザワとしたカフェでは、ANCをオンにすると雑音がスッとひと回り小さくなり、さらに音楽再生すると周囲音がまったく気にならなくなるほどでした。
車のロードノイズなどの騒音もグッと抑えてくれるので、実用性は文句なし。
トップクラスのANC性能をもつSONY WF-1000XM4の強度を10とすると、7.5くらいのイメージです。
周囲の雑音に合わせてノイズを低減する「リアルタイム補正」や、耳の形状に合わせて最適化する「外耳道のテスト」なども用意され、ANCにはかなりのこだわりが見られます。
外音取り込みは変に強調しすぎていないため、耳を刺す鋭さもなく、常時オンでも問題ないレベルです。
アプリから強度も調整でき、周囲音を取り込む「アンビエントアウェア」にくわえ、さらに再生音量を20%に抑える「トークスルー」も用意され、使い勝手は十分でしょう。
軽やかでクセのない聞き心地の良いサウンド
JBL LIVE FREE 2は軽やかでクセのない、聞き心地の良い仕上がりとなっています。
中音域にフォーカスしつつも全体的にバランスが良く、POPS&ROCKにはぴったりの音質設計です。
低音もベースやドラムをしっかり捉えられる一方、ガンガン響くような強さがなく、長時間聞いてもストレスがありません。
音に尖りがなく、ホワッと優しい聞き心地のため、万人に好かれるクセのないサウンドといえます。
一方、どの音も同じ距離感で鳴っており、音場の広さは感じづらいかなと。
音の立体感・重厚感もなく、比較的フラットで軽やかな響き方です。
日常使いには申し分ない音質ですが、クリアさを求める人は少し物足りなさを感じるかもしれません。
JBL LIVE FREE 2はこんな人におすすめ
JBL LIVE FREE 2は「音質と機能面を両取りしたい人」におすすめです。
快適な装着感や操作性、機能豊富のアプリやマルチポイント対応など、使い勝手の面では非の打ちどころがありません。
音質はハイエンドクラスに及ばないものの、同クラスではナンバーワンであり、クセがなくてやさしい聞き心地で日常使いにはぴったり。
音質・ANC・外音取り込みの性能はほぼ同じですが、装着性・バッテリー・マイク性能では同日発売のLIVE PRO 2に分があるので、価格の若干アップさえ許容できるならこちらもおすすめです。
機能面は少ししぼられるものの、もう一歩音質にこだわりたい人なら、同社のTOUR PRO+も選択肢に入れるといいでしょう。
JBL LIVE FREE 2レビューまとめ
本記事は「JBL LIVE FREE 2をレビュー!圧倒的な使いやすさと進化したANCにマルチポイントまでそなえる完全ワイヤレスイヤホン」について書きました。
イヤホンスペックでは「あちらを立てればこちらが立たず」が多いなか、JBL LIVE FREE 2ほど機能がバランス良くそろったモデルはめずらしいです。
とくに、マルチポイント対応機種はまだ限られており、複数の機器でイヤホンを使う人は選択肢に入れるべきでしょう。
どうも、マクリン( @Maku_ring)でした。
- マルチポイント対応
- 機能満載の専用アプリ
- 軽く安定した装着感
- 同社ハイエンドに次ぐANC性能
- 軽やかでクセのないサウンド
- apt-X非対応
- タッチ操作カスタマイズが限定的
- 音場の広さや立体感を感じづらい