家では13インチMacBook Pro、会社ではHP ENVY x360 13を使うマクリン( @Maku_ring)です。
MacとWindowsのPCを両方使っていると、よく聞かれるのがこんな質問。
同僚
どちらも使いやすいので、いつも答えに困りますw
iPhoneを使っているならApple IDで各種データが共有できるMacをおすすめします。
とはいえ、Microsoft Officeの使いやすさではWindowsに分があります。
そんな感じでどちらも一長一短があります。
しかしこれまで、MacとWindowsをしっかり比較した上で、どちらがいいと判断したことはありませんでした。
しかもラッキーなことに、僕の手元にはMacBook ProとHP ENVY x360 13という、ほぼ同スペックの売れ筋製品があります。
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MacBook ProとHP ENVY x360 13の各スペックを比較
Appleの「MacBook Pro」とヒューレット・パッカードの「HP ENVY x360 13」は、いずれも13.3インチのモバイルノートPCです。
僕が所有している本体の各スペックは以下のとおり。
製品名 | OS | CPU | GPU | 液晶 | メモり | ストレージ | 端子 | バッテリー | 質量 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Apple「MacBook Pro」 |
macOS Catalina | 第10世代Intel Core i5(2.0GHz) | Intel Iris Plus Graphics | 13.3インチ (2560 x 1600) | 16GB | 512GB(PCIe SSD) | USB-C(Thunderbolt 3) x 4 | 10時間 | 1.37kg |
HP「HP ENVY x360 13」 |
Windows 10 Home 64bit | AMD Ryzen 3 4300U(2.7GHz)/Ryzen 5 4500U(2.3GHz)/Ryzen 7 4700U(2.0GHz) | Radeon Graphics | 13.3インチ (1920 x 1080) | 8GB/16GB | 256GB/512GB(SSD) | USB3.1 x 2 USB-C(PD) x 1 micro SD |
17時間 | 1.25kg |
それは両者を項目別に比較していきます。
価格
はじめに、大事な要素である価格から見ていきます。
まずはMacBook Proから。
スペック | CPU:第8世代Intel Core i5(1.4GHz) GPU:Intel Iris Plus Graphics 645 メモリ:8GB SSD:256GB(PCIe) Thunderbolt 3ポート x 2 |
CPU:第8世代Intel Core i5(1.7GHz) GPU:Intel Iris Plus Graphics 645 メモリ:8GB SSD:512GB(PCIe) Thunderbolt 3ポート x 2 |
CPU:第10世代Intel Core i5(2.0GHz) GPU:Intel Iris Plus Graphics メモリ:16GB SSD:512GB(PCIe) Thunderbolt 3ポート x 4 |
CPU:第10世代Intel Core i7(2.3GHz) GPU:Intel Iris Plus Graphics メモリ:16GB SSD:512GB(PCIe) Thunderbolt 3ポート x 4 |
---|---|---|---|---|
Apple「MacBook Pro」 |
134,800円(税別) | 154,800円(税別) | 188,800円(税別) | 208,800円(税別) |
この中でもおすすめのグレードが、上から二番目188,800円のモデル。
というのも、CPU・グラフィックスの性能がアップしている上、MacBookの弱点でもあるUSB-Cポート数が左右2ポートの計4ポートになっているからです。
マクリン
ヨメ
それからHP ENVY x360 13の価格です。
スペック | ベーシックモデル CPU:AMD Ryzen 3 4300U(2.1GHz) GPU:AMD Radeon メモリ:8GB SSD:256GB(PCIe) |
スタンダードモデル CPU:AMD Ryzen 5 4500U(2.1GHz) GPU:AMD Radeon メモリ:8GB SSD:256GB(PCIe) |
パフォーマンスモデル CPU:AMD Ryzen 7 4700U(2.3GHz) GPU:AMD Radeon メモリ:16GB SSD:512GB(PCIe) |
---|---|---|---|
HP「HP ENVY x360 13」 |
94,800円(税別) | 104,800円(税別) | 129,800円(税別) |
おすすめの最上位モデルですら129,800円であり、コスパの高さがうかがえます。
価格はHP ENVY x360 13が圧倒的に安いといえるでしょう。
製品名 | MacBook Pro | HP ENVY x360 13 |
同スペックの価格 | 188,800円 | 129,800円 |
外観
MacBook Proはスペースグレイ、HP ENVY x360 13はナイトフォールブラックと呼ばれるカラーです。
いずれもアルミニウムの削り出しボディで、ひとたび触ればすぐに伝わる品質の高さを有しています。
両者がアルミにこだわるのは、製品にばらつきが出ず、精度が高いからです。
また、一般的なPCに使用されるプラスティック(樹脂)と比べ、ユーザーのメリットが大きいこともその理由となっています。
- 強度がある
- 加工性が良い
- 放熱性が良い
- 精度が高い
- 傷つきにくい
- 美しい
- 価格が高い
- 素材の着色が難しい
- 価格が安い
- 素材の着色が比較的容易
- 熱の絶縁性が高い
- 強度はない
- 加工性が良くない
- 放熱性が良くない
- 精度が悪い
- 傷つきやすい
MacBook Proはそのシンプルで美しい外観から、カフェでカタカタするノートPCとしても市民権を得ています。
かくいう僕も、ノマドワーカーとしてカッコつけるために買ったようなものですw
天面にオンされたリンゴマークは、ひかえめながらしっかりした主張があり、所有欲を一段と高めてくれる魅力があります。
一方HP ENVY x360 13も高級感があり、ビジネスでもプライベートでも使いやすいカラーリングとなっています。
こちらも天面のロゴはシルバーで、おさえた色づかいとなっています。
ヒンジ部分はいずれもすっきりしたデザインですが、HP ENVY x360 13はブランド名が刻印され、MacBook Proは一体感のあるフォルムをしています。
また、液晶を開くための溝(切り欠き)が、MacBook Proは中央一部分であるのに対し、HP ENVY x360 13は横幅いっぱいに広がっています。
さらにディスプレイを開く角度がMacBook Proは135°、HP ENVY x360 13はそのまま180°に倒し、フラットモードにすることもできます。
さらにHP ENVY x360 13は2in1ノートPCであるため、さまざまなスタイルに可変することができます。
外観デザインはもはや好みのレベルですが、汎用性はHP ENVY x360 13のほうが高いです。
製品名 | MacBook Pro | HP ENVY x360 13 |
外観 | 流麗なデザイン ノートPCモードのみ |
ソリッドなデザイン 4モードを搭載し汎用性が高い |
サイズ・重量
床置き面積はほぼ同じで、いずれもA4サイズです。
厚さはMacBook Proが14.9mm、HP ENVY x360 13が14.5mmであり、両者ともになかなかのスリム設計といえます。
重量はMacBook Proが約1.44kg、ENVY x360 13は約1.28kgであり、モバイルノートとしてはMacが少々重めです。
ACアダプターはいずれも300g近くありますが、両者とも他メーカーの60W以上のPD(Power Delivery)対応USB-C充電器が使用できるため、そちらの使用をおすすめします。
例えばRAVPowerから出ている、世界最小の60W出力USB-C充電器「RP-PC112」ならわずか100gなので、僕はこちらを使っています。
製品名 | MacBook Pro | HP ENVY x360 13 |
サイズ・重量 | サイズはほぼ同じ 重量は少し重い |
サイズはほぼ同じ 重量は標準レベル |
ディスプレイ
ディスプレイはMacBook Proのほうが断然優秀です。
HP ENVY x360 13もフルHD1920 x 1080ドットのIPS液晶と充分な解像度ですが、MacBook Proは2560 x 1600ドットのIPS液晶。
英語で「網膜」を意味するRetinaディスプレイは、接近して見たときのきめ細やかさに目をみはるものがあります。
視野角も広いですが、いずれもグレア液晶であるため、気になる場合は低反射タイプの液晶保護フィルムを貼ることをおすすめします。
液晶の精細さではMacに軍配があがりますが、HP ENVY x360 13だけの機能として、側面にカメラキルスイッチが付いています。
スイッチをスライドするだけで、カメラをハードウェアから完全にシャットアウトしてくれるため、web会議などでカメラを起動したくないときなどに重宝します。
製品名 | MacBook Pro | HP ENVY x360 13 |
ディスプレイ | 2560 x 1600ドットのIPS液晶で高精細 | 1920 x 1080ドットのIPS液晶で精細 |
スピーカー
スピーカーはHPのほうが一歩リードしています。
MacBook Proもハイダイナミックレンジステレオスピーカーと称するデュアルスピーカーを搭載し、スピーカーとして平均レベル以上の音質を備えています。
一方HP ENVY x360 13は、高級オーディオメーカー、Bang & Olufsenと共同開発したユニットを搭載しています。
キーボード上部に2機、裏面にも2機搭載する、計4機のクアッドスピーカーです。
臨場感のあるサウンドで、高音域をクリアに響かせる設計となっています。
製品名 | MacBook Pro | HP ENVY x360 13 |
スピーカー | 平均レベル以上の音質 | B&O共同開発で高レベルの音質 |
キーボード
キーボードいずれもアルミ筐体で剛性が高く、強めにタイプしてもたわみがなく、使いやすく仕上がっています。
MacBook Proはバタフライキーボードと呼ばれる薄型キーボードを採用し、キーストロークは浅めですが、しっとりした打鍵感で押しやすく感じました。
HP ENVY x360 13のキーストロークは1.3mmとやや浅めですが、反応性が高くパキパキとした打ち心地で、こちらも打ちやすいキーボードです。
両者ともに指紋認証リーダーを搭載し、安全かつクイックにログインすることができます。
ちなみにMacBook Proに搭載するTouch Barですが、ぶっちゃけあってもなくてもどちらでもいいくらいの存在感ですw
タッチパッドはMacBook Proのほうが広くて使いやすく、操作性の面でももはやマウスが要らないほどの利便性を発揮しています。
製品名 | MacBook Pro | HP ENVY x360 13 |
キーボード | タッチパッドの操作性が抜群 | 多彩なタッチジェスチャーを備えるが、Mac一歩リード |
インターフェース
MacBook Proは前述のとおり、USB-C(Thunderbolt 3) x 4のみという割り切った仕様です。
しかし、いずれのポートからでも電源供給やディスプレイ出力ができ、かなり使いやすくなっています。
HP ENVY x360 13のインターフェースは数が少ないものの、種類は多いです。
右側面には左からカメラキルスイッチとMicro SDカードスロット、USB-C(USB 3.1)とUSB-A(USB 3.1・電源オフチャージ対応)、電源コネクターがあります。
左側面にはUSB-A(USB 3.1)とヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート、電源ボタンがあります。
製品名 | MacBook Pro | HP ENVY x360 13 |
インターフェース | USB-C(Thunderbolt 3)のみだが便利 | 種類は多いがポート数は多くない |
MacBook ProとHP ENVY x360 13のパフォーマンス比較
両者のストレージはHDDでなく、読み書きの速いSSD(PCIe)を採用しています。
- HDD(Hard Disc Drive) ディスク型の記録デバイス
- SSD(Solid State Drive) フラッシュメモリ(USBメモリの中身)の大型版
ベンチマークソフトにて、SSDの読み込み/書き込み速度を測定したところ、MacBook Proのほうが全体的に高い速度を記録していました。
CPUにはそれぞれ、MacBook Proが第10世代Intel Core i5(2.0GHz)、HP ENVY x360 13がAMD Ryzen 7 4700U(2.3GHz)を搭載しています。
さらにGPUは、MacBook ProがIntel Iris Plus Graphics、HP ENVY x360 13がRadeon Graphicsであり、通常のノートPCに内蔵するIntel UHD Graphicsより描画性能の高いものを採用しています。
それぞれのパフォーマンスを「CINEBENCH R20」で計測したところ、MacBook Proのほうが性能重視のUプロセッサーを載せている分、高いスコアを示しました。
以上をまとめ、あえて勝敗で記しますとこんな結果になりました。
製品名 | MacBook Pro | HP ENVY x360 13 |
価格 | 負け | 勝ち |
外観 | 引き分け | 引き分け |
サイズ・重量 | 負け | 勝ち |
ディスプレイ | 勝ち | 負け |
スピーカー | 負け | 勝ち |
キーボード | 勝ち | 負け |
インターフェース | 引き分け | 引き分け |
CPU・GPU | 勝ち | 負け |
結果 | 3勝3敗2分けの互角 |
なんと、正真正銘の引き分けでしたw
つまり、何を優先するかで、どちらを選ぶのか分かれるということです。
価格をふくめたコストパフォーマンスを重視するのであればHP ENVY x360 13になりますし、ディスプレイやパフォーマンス、iPhoneとのシームレスな連携を望むならMacBook Proということになるでしょう。
MacBook ProとHP ENVY x360 13の比較レビューまとめ
本記事は「【徹底比較】MacBook ProとHP ENVY x360 13といろいろ比べてみた!」について書きました。
このたび比べてみて驚いたのは、HP ENVY x360 13の優秀さです。
MacBook Proの約3分の2の価格であるにも関わらず、アルミ削り出しのボディをはじめ、B&O共同開発のスピーカーや打ちやすいキーボード、CPU・GPUまでトータルで完成度高く仕上がっています。
しかも、2in1ノートPCの利点でもある、ノートPC・テント・スタンド・タブレットの使い分けやタッチペン操作にも対応しています。
どうも、マクリン( @Maku_ring)でした。