どうも、ワイヤレスイヤホン選びで音質とANCは妥協したくないマクリン( @Maku_ring)です。
ただ、これらの性能は価格と比例する傾向にあり、求めすぎると2〜3万円と高級イヤホンになることも。
1万円台ながら、音質とANCともに価格以上のクオリティをもつイヤホンが「AVIOT TE-D01m2」です。
低音から高音までの量感が絶妙で、柔らかさを感じる音の丸みと、臨場感を感じる音の厚みを両立した設計となっています。
ANCは、多くのイヤホンが苦手とする中高音域への効きもあり、ザワザワしたカフェやオフィスでも周囲音が気にならずに集中できるほどです。
さらにはマルチポイントやaptX Adaptive対応、ケース込みで50時間使用できるバッテリー性能など、完成度の高さは随一。
「専用アプリが使いづらい」「外音取り込みが粗い」といった弱点を許容できるなら、ファーストチョイスになり得るモデルです。
そこで本記事では「AVIOT TE-D01m2をレビュー!1万円台と思えぬ音質とノイキャン性能をもつANC搭載完全ワイヤレスイヤホン」について書きます。
- ケース込み50時間のロングバッテリー
- 高次元でバランスされたサウンド
- 高強度のANC
- aptX Adaptive対応
- マルチポイント対応
- 装着センサー非搭載
- タッチ操作カスタマイズが限定的
- 専用アプリが使いづらい
- 少し粗めの外音取り込み
タップできるもくじ
AVIOT TE-D01m2の概要
「AVIOT TE-D01m2」は生活防水仕様(IPX4)の完全ワイヤレスイヤホンです。
製品名 | AVIOT TE-D01m2 |
---|---|
防水・防塵規格 | IPX4 |
接続方式 | Bluetooth 5.2 |
対応コーデック | SBC / AAC / aptX / aptX Adaptive |
重量 | イヤホン約13g / ケース込み約55g |
バッテリー | イヤホン最大10時間 / ケース込み最大50時間 |
ドライバー | 10mm径ダイナミックドライバー |
充電方式 | USB-C / ワイヤレス充電 |
装着検出機能 | |
ANC | |
外音取り込み | |
専用アプリ | |
マルチポイント | |
価格 | 14,850円 |
イヤホン本体は、落ち着いた紺色の筐体にゴールドの装飾が光り、まるでアクセサリーのようなゴージャスさを漂わせています。
装着センサーは非搭載のため、耳からの脱着にともなう音楽再生・停止には対応していません。
ケースには漆塗りのようなツヤ感ある塗装が施され、前面にオンされたクールなロゴとかわいらしいキューブ形状が絶妙にマッチしたデザイン。
サイズは約40 x 50 x 45mmと取り扱いやすいキュービック形状です。
厚みはややあるものの、横幅はAirPods Proよりコンパクト。
重量はイヤホン単体で約13g、ケース合わせて約55gと少し重ためです。
ラインナップはネイビー以外に、シックでアダルトなブラックと上品なポーラーホワイトが用意されています。
付属品はイヤホン本体にケース、シリコンイヤーチップ(SS/S/M/L)、ウレタンフォームイヤーチップ(S/M/L)、USB-C to Aケーブル、専用ポーチです。
イヤーチップは2種類用意され、ぜひ試してもらいたいのがウレタンフォームタイプ。
サイズは少し大きいものの、弾力性があるのでしっかり耳穴に収まり、安定しつつも柔らかい装着感となっています。
TE-BD11t・TE-D01m・TE-D01qとのスペック比較
AVIOT TE-D01m2と同社のANC搭載イヤホン「TE-BD11t」「TE-D01m」「TE-D01t」「TE-D01q」とのスペック比較は以下のとおりです。
左スライドで全表示
製品名 | AVIOT TE-D01m2 |
AVIOT TE-BD11t |
AVIOT TE-D01m |
AVIOT TE-D01q |
---|---|---|---|---|
防水規格 | IPX4 | IPX4 | IPX4 | IPX4 |
接続方式 | Bluetooth 5.2 | Bluetooth 5.2 | Bluetooth 5.2 | Bluetooth 5.2 |
対応コーデック | SBC / AAC / aptX / aptX Adaptive | SBC / AAC | SBC / AAC / aptX / aptX Adaptive | SBC / AAC |
重量 | イヤホン約13g / ケース込み約55g | イヤホン約16g / ケース込み約66g | イヤホン約13g / ケース込み約53g | イヤホン約13g / ケース込み約48g |
バッテリー(最大) | イヤホン単体:10時間 ケース込み:50時間 |
イヤホン単体:18時間 ケース込み:60時間 |
イヤホン単体:10時間 ケース込み:50時間 |
イヤホン単体:11時間 ケース込み:33時間 |
ドライバー | 10mmダイナミックドライバー | バランスド・アーマチュアドライバー 10mmダイナミックドライバー |
6mmダイナミックドライバー | 10mmダイナミックドライバー |
充電方式 | USB-C / ワイヤレス充電 | USB-C / ワイヤレス充電 | USB-C | USB-C |
装着検出センサー | ||||
ANC | ||||
外音取り込み | ||||
専用アプリ | ||||
マルチポイント | ||||
Snapdragon Sound対応 | ||||
価格 | 14,850円 | 15,400円 | 11,800円 | 7,590円 |
前モデルTE-D01mと比べても、マルチポイントやワイヤレス充電対応など、機能面で大きなアップデートをとげています。
さらにANC性能も、おまけ程度だったマイルドANCから、同価格でトップクラスの品質に向上しました。
音質面も、対応端末はかぎられるものの、次世代プラットフォーム「Snapdragon Sound」に対応し、aptX Adaptiveの96kHz/24bit(ハイレゾ)再生までサポートしています。
搭載ドライバーとバッテリー性能は、デュアルドライバー搭載かつ同社最長クラスの最上位「TE-BD11t」にゆずるものの、音質コーデック面では本機がむしろ上回っています。
一方「マルチポイントやワイヤレス充電はなくても困らない」という人なら、1万円未満のTE-D01qがおすすめです。
7千円台なのが信じられないほどの音質とANC性能で、コスパの高さをほこります。
TE-D01m2は2倍くらいの価格しますが、Snapdragonふくめてほぼ全部入りであり、機能面で随一のモデルに仕上がっています。
AVIOT TE-D01m2のレビュー
AVIOT TE-D01m2の特徴を紹介していきます。
ケース込みで最大50時間のロングバッテリーかつワイヤレス充電対応
イヤホンだけでは最大10時間、ケース合わせて最大50時間(5回分)とロングバッテリーです。
ケース背面にはUSB Type-Cポートを搭載し、15分の充電で約2時間の再生が可能な急速充電にも対応しています。
同時接続のマルチポイント対応
AVIOT TE-D01m2は2台のBluetooth機器へ同時接続できる、マルチポイントに対応しています。
iPadでYouTubeを視聴しながらスマホの着信に応答できたり、スマホで音楽を聴きつつオンライン会議のタイミングでPCに切り替えられたりと、使い勝手は抜群。
前モデルは対応していなかったので、その点もポイントが高いです。
マルチポイントの設定方法を紹介します。
音楽を停止して5秒後に右イヤホンを6秒間長押しし、「ボンボン」という音が鳴ったら離します。
あとは追加する機器でペアリング操作を行ってください。
少し扱いにくい専用アプリ
専用アプリ「AVIOT SOUND XXX」は以下の機能が用意されています。
- タッチ操作カスタマイズ
- イコライザー設定
- 外音取り込み設定
全体的に少し使いづらいので、その辺りをくわしく紹介します。
ダッシュボード画面では、バッテリー残量の確認や各機能へのアクセスが可能です。
ボタン設定ではタッチ操作のカスタマイズが可能ですが、変更できるのは2タップと3タップのみ。
割り当て可能な操作も「音量を上げる」「音量を下げる」「次の曲」「前の曲」と自由度は低めです。
EQ設定では、デフォルト + 7種類のプリセットからの選択と10つの音域の手動調整が可能となっています。
ただし手動カスタマイズはリセットボタンがないので、強度調整を0にうまく戻せずちょっと不便でした。
タッチ操作カスタマイズやイコライザー設定も、機能としては用意されているものの、一歩足りない印象です。
あと、外音取り込み時の音量を決められる設定があり、これはかなり便利だと感じました。
そしてアプリでもっとも困ったのが、接続性がとにかく悪いことです。
イヤホンを接続し直してもアプリをインストールし直しても、なかなかつながらずにかなり困りました。
他のカスタマーレビューを見ても、Androidではアプリが全く使えず、iPhoneだと接続性が悪いようです。
音質は良いと思います。
ノイキャン、アンビエントモードの切り替えが微妙です。デフォルトはノイキャンオフで、ノイキャンオンにしようと思うとアンビエントモードを挟む必要があり、アンビエントモードにするとボリュームが下がってしまうのでボリュームを元に戻す操作が必要です。
公式アプリが使えないです。ファームウェアのアップデートやイコライザーが使えません。アプリ上は認識しますが、よく落ちます。
サポートからは未対応だから使わないでくれ、という回答でした。未対応のはずが接続端末を変えたらファームウェアのアップデートも成功してしまい、サポートの回答と矛盾状態で中身がどうなっているのか不安です。その点に対する質問もしましたが、回答途絶えました。
アプリが正式に対応して、ノイキャン切り替え順を入れ替えられるようになれば評価上げても良いかなと思います。
サポートの対応を必要としなければ良い製品ではないでしょうか。引用元:Amazonカスタマーレビュー
高強度のANCと少し粗めな外音取り込み
AVIOT TE-D01m2は、音楽再生すれば周囲の音がほとんど気にならなくなるほど高強度のANCをそなえています。
空調音や街中のちょっとした環境ノイズは完全に消え、電車や車の音などの騒音も8割以上抑えてくれます。
人の話し声への効果も充分で、ザワザワと騒がしいカフェやオフィスでも作業に集中できました。
レビュー機でNo.1のANC性能をほこるSONY WF-1000XM4の強度を10とすると、7といったところでしょうか。
日常生活では全く困らない強度で、同価格帯でもトップクラスです。
一方、外音取り込みは周囲の音を強調しすぎで少し違和感のある仕上がりとなっています。
たとえば電車内でオンにすると、アナウンス以上にガタンゴトン音の方が大きくなりすぎて気になるほど。
高音はとくに、つんざくような音でかなりストレスを感じるので、あまり使いたくないというのが正直な感想です。
高い次元でバランスした重厚感のある音質
イヤーチップにはシリコンタイプとウレタンフォームタイプの2種類があり、どちらも簡単に落ちそうにない安定感があります。
両方試した感想としては、シリコンの方がより安定感があるけど、ウレタンフォームの方が柔らかくて耳が痛くなりづらい印象です。
イヤホン表面はタッチセンサーであり、タップで各操作が可能となっています。
デフォルトの操作は以下のとおりです。
操作 | L | R |
---|---|---|
再生 / 停止 | 1タップ | 1タップ |
曲送り | ― | 2タップ |
曲戻し | ― | 3タップ |
音量を上げる | 3タップ | ― |
音量を下げる | 2タップ | ― |
ANC / OFF / 外音取り込み | 長押し(1.5秒) | ― |
音声アシスタント | 長押し(3秒) | ― |
受話 | 着信中に1タップ | 着信中に1タップ |
通話終了 | 通話中に1タップ | 通話中に1タップ |
長押し操作に少しクセがあり、1.5秒押しでANCモード切り替え、そのまま3秒押し続けると音声アシスタントが起動します。
音声アシスタントを使いたい場合、1.5秒長押しでANC切り替えのアナウンスが流れても押し続ける必要があるため、知らないとすこし戸惑うかもしれません。
音質面は、2万円台のイヤホンにも劣らぬ高次元でバランスされたサウンドに仕上がっています。
低音から高音までの量感が絶妙かつ丸みを感じる優しいサウンドで人を選びません。
さまざまな音が折り重なって耳に届くため、低音が特段強いわけではないのにかなりの迫力を感じます。
遠近感もしっかり表現され、伴奏やユニゾンは遠くに聞こえながらもメインボーカルの歌声はすぐ近くに聞こえるといった、音のコントラストがとにかく楽しいです。
悪い点をあえていうなら、高音の伸びがきれいで気持ちいい分、低音の僅かなノイズが気になるかな、といったところ。
とはいえ、AVIOT TE-D01m2の音質の高い評価をくつがえすほどではありません。
AVIOT TE-D01m2はこんな人におすすめ
AVIOT TE-D01m2は「音質とANC重視で価格を抑えたイヤホンが欲しい人」におすすめです。
音質とANC性能はとくに1万円台とは思えないレベルで、この2点だけに着目するなら完成度の高いイヤホンだと感じました。
マルチポイントやaptX Adaptive対応といった、機能面の高さもうれしいポイント。
一方、装着センサーが非搭載、タッチ操作カスタマイズが限定的、外音取り込みの仕上がりが粗いなど、使い勝手の面で難があるのも事実です。
このあたりの詰めが気になる人は、価格は若干高くなるものの、audio-technica ATH-CKS50TWやSoundcore liberty 3 Proが選択肢に入ってくるでしょう。
AVIOT TE-D01m2レビューまとめ
本記事は「AVIOT TE-D01m2をレビュー!1万円台と思えぬ音質とノイキャン性能をもつANC搭載完全ワイヤレスイヤホン」について書きました。
マルチポイントやaptX Adaptive、ワイヤレス充電対応にケース込み50時間のロングバッテリーなど、機能性満載のイヤホンとなっています。
音質・ANCふくめ1万円台とは思えぬ完成度ですので、使い勝手のデメリットを許容できる方であれば、間違いなく買いの一品です。
どうも、マクリン( @Maku_ring)でした。
- ケース込み50時間のロングバッテリー
- 高次元でバランスされたサウンド
- 高強度のANC
- aptX Adaptive対応
- マルチポイント対応
- 装着センサー非搭載
- タッチ操作カスタマイズが限定的
- 専用アプリが使いづらい
- 少し粗めの外音取り込み