どうも、最近キャンプにハマってプロジェクター持ち出しマクリン( @Maku_ring)です。
バッテリー内蔵のモバイルプロジェクターであれば、家のあちこちやキャンプ・BBQ、出先にも携帯できるので重宝します。
しかし、モバイルプロジェクターで困るのが、投影角度の調整しにくさとオーディオ出力の貧弱さ。
本体に角度調整する機構がなく、三脚と一緒に持ってかないといけなかったり、音響がショボくて野外で使うとテンション下がることも。
そこでおすすめなのが、このたび紹介するBenQの「GV30」です。
7万円前後とそれなりに抑えつつ、解像度はHD、明るさは300ANSIルーメンと「これくらいは最低限欲しいよな」というところの絶妙スペックとなっています。
また、独創的かつ機能的な135度の角度調整機構をそなえ、マグネットベース上で本体をすべらせるだけで斜め下・水平・斜め上、はたまた天井投影もお手の物。
個人的にびっくりしたのがスピーカーで、モバイルプロジェクターとしては世界初、16W出力の2.1chスピーカーを搭載してます。
左右の音にくわえ、低音域のボリュームが増して音域も広く、迫力も段違い。
OSにAndroid TV 9.0を搭載し、Google Playストア収録のAndroidアプリを楽しめるなど、エンタメ性は抜群です。
そこで本記事では、外観とスペックに触れた後に、プロジェクター機能・スピーカーモード・Android OSを紹介します。
- 独自のスライド機構で135度の角度調整可能
- Android TV 9.0搭載
- スピーカー出力が16Wでウーファー付き
- USB-Cからの充電と映像出力に対応
- 明るさ・解像度がそこそこ
タップできるもくじ
BenQ GV30の外観と付属品
BenQ社の「GV30」は、Android TV 9.0搭載のホームプロジェクターです。
製品名 | BenQ GV30 |
---|---|
サイズ | 約120 x 185 x 195 mm |
重さ | 約1.7kg |
明るさ | 300ANSIルーメン |
解像度 | HD(1280 x 720画素) |
スピーカー | 4W x 2 + 8Wウーファー |
ワイヤレス規格 | 2.4 / 5.0GHz(IEEE802.11 a/b/g/n/ac)・Bluetooth 4.2 |
OS | Android TV 9.0 |
価格 | 7万円前後 |
同クラスのモバイルプロジェクターで比較すると、重量はやや重いものの、スピーカー出力ではズバ抜けていることが分かります。
左スライドで全表示
製品名 | BenQ GV30 |
Nebula Capsule II |
XGIMI MoGo Pro+ |
---|---|---|---|
サイズ | 約185 x 195 x 85mm | 約150 x 80 x 80mm | 約105.5 x 94.5 x 146mm |
重さ | 約1.7kg | 約740g | 約914g |
明るさ | 300ANSIルーメン | 200ANSIルーメン | 300ANSIルーメン |
解像度 | HD(1280 x 720画素) | HD(1280 x 720画素) | フルHD(1920 x 1080画素) |
スピーカー | 16W(4W x 2 + 8Wウーファー) | 8W | 6W(3W x 2) |
OS | Android TV 9.0 | Android TV 9.0 | Android TV 9.0 |
価格 | 7万円前後 | 59,800円 | 80,080円 |
また、数値に表れない部分ではありますが、角度調整のスライド機構はユニーク性の高いギミックです。
形状はドラム型で、角張った四角い形状のプロジェクターが多い中、親しみやすいデザインに仕上がっています。
サイズは約12.0 x 18.5 x 19.5cmと、超小さいわけではないものの、A4サイズに充分収まります。
重量は約1.68kgと15インチのノートPCくらいあり、決して軽いわけではありません。
ただ、上部にはハンドストラップが付き、持ち運びに配慮されています。
また、ファブリック調のキャリーケースも付属し、こちらに収納して運ぶこともできます。
柔らかい緩衝材でぴったりハマるよう設計されているので、外出時に重宝します。
本機の特色といえるのがスピーカーで、左右に4Wスピーカー2機、真ん中には8Wのウーファーが付いています。
側面は端子類で、HDMIとUSB-C、オーディオ出力端子と電源端子がついています。
ここでポイントが高いのはUSB-Cポートで、電源端子からでなくとも、こちらからでも本体充電できます。
つまり、PD対応USB-C充電器とPD対応USB-Cケーブルを組み合わせれば充電可能です。
バッテリー駆動は動画再生2.5時間と長いわけではないものの、PD対応モバイルバッテリーからも充電できるので、電源のないところでも安心して使えます。
あと、このUSB-CはDisplay Portにも対応し、Display Port Alt Mode対応のケーブルと組み合わせれば、ケーブル一本で映像出力にも対応しています。
USB-Cで充電も映像出力もできるモデルはほとんどないので、この点はかなりのメリットです。
リモコンの操作性は良く、音声入力にも対応しています。
あとは専用のスマホアプリ「BenQ Smart Control」からも操作可能です。
付属品は本体とマグネットベース、電源アダプター、電源コード(3種)、リモコン、キャリーケースです。
Android TVを利用するためのAndroid TVドングル(QS01)も付いています。
ドングルの挿し込みに若干苦労したので、その方法を共有します。
BenQ GV30のレビュー
BenQ GV30の特徴を紹介します。
ユニークなスライド式の拡張調整機構
BenQ GV30の台座はマグネットベースになっており、本体とベースを組み合わせて投影するようになっています。
このマグネットベースの存在が、GV30をユニークたらしめています。マグネットベース上で本体をスライドすることで投影角度をなめらかに変えられる、独自の調整機能をそなえています。
このスライド機構がクセになる気持ちよさで、台形自動補正機能の俊敏さとあわせ、めちゃくちゃ使いやすいです。
なんと135度分も動かせるので、斜め上の投影はもちろん、こんな風に天井投影も手軽に実現できちゃいます。
強力なスピーカーモードも搭載
GV30はスピーカーモードも搭載しています。
本体のBluetoothボタンを押すか、電源ボタンを一回押すことで、Bluetoothスピーカーモードに変わります。
著作権フリーの音源を流してみました。
やはりウーファーが付いているだけあり、お腹にずっしり来るような重低音を響かせ、音場の広さも感じます。
出力自体も高いので、余裕を感じるサウンドでした。
プロジェクターとしても多機能
GV30はLED光源のプロジェクターでもあり、静音性にすぐれ、本体も熱くなりにくいです。
明るさは最大300ANSIルーメンであり、明るすぎず暗すぎずといったところですが、夕方以降の暗い環境ならくっきり見えます。
解像度はHDであり、このクラスでもフルHDが増えているため、できればここまで対応してほしかったところ。
高精細というわけではないので、ちょっと心配でしたが、細かい文字も案外視認できました。
100インチ投影時の距離は約2.66mと、このへんはふつうです。
HDMIの有線接続もできるので、Nintendo Switchなどのコンソール機も接続できます。
また、前述のとおり、USB-Cポートを介した映像出力にも対応しています。
さらに、Chromecast / AirPlayも内蔵し、スマホやPCからのミラーリング(ワイヤレス投影)にも対応しています。
使い方も簡単で、同じWi-Fi環境下で「Wireless Projection」を選んだ後、ChromecastならChromeブラウザを開いてメニュー(3点リーダー)から「キャスト」を選ぶのみです。
映像調整も抜かりなく、オートフォーカスならびに垂直(タテ)方向の台形補正機能が付いています(水平方向もあれば完ぺきだったのに…!)。
台形自動補正の検知は優秀で、このとおりスピーディーに修正してくれます。
画像調整は、6つの画像モードと輝度・コントラスト・色・シャープネスをひとつずつ変えられ、かなり細かく調整できます。
僕の運営するコワーキングスペースのPVを無音で再生しながら、画像モードを順ぐりに回してみました。
日常使いでは「リビング」がおすすめです。
- 明るく 投写映像の輝度を最大にします。
- リビング 彩度の高い色と微調整されたシャープネスを持つモードです。
- ゲーム ゲームプレイに適した画像設定です。暗いシーンでは敵を見分けやすくディテールを強調します。
- スポーツ 明るい部屋でスポーツ観戦をするときに最適な、彩度および輝度の高いモードです。
- シネマ 正確な色と深いコントラストを低めの輝度レベルで実現したこのモード
は、映画などのコンテンツに適しています。 - 日中 画像の暗い部分を明るくすることで、明るい空間や明るい部屋での再生
に適しています。
スピーカーに特長のあるモデルだけに、サウンドモードも5つそなえています。
モードによって音の志向がけっこう異なり、どれもおもしろいですが、臨場感・迫力の観点では「シネマ」がおすすめです。
- 標準
- シネマ ステレオサラウンドの効果と低音を強化。激しいアクションでは、細部までしっかり聴き取ることができます。静かなシーンでは、水を揺らす風や木の葉を揺らす風など、わずかなディテールが聴こえてきます。
- 音楽 ボーカルと楽器を分離し、細部までバランスよく再現します。
- ゲーム 指向性を強化。銃声や足音の定位を認識できるようになります。銃撃戦や悲鳴、叫び声などの耳障りな音を軽減します。
- スポーツ 高音を処理し、観客の歓声が小さくなるのを防ぎます。コメンテーターの声の明瞭度を高め、ボリュームをアップ。
Android TV 9.0を搭載
OSにはAndroid TV 9.0を搭載し、見やすいUIなので初めての操作でも戸惑うことがありません。
アプリストアはAndroid純正の「Google Play」なので、5千以上のAndroidアプリをそのまま楽しめるのもポイント。
Netflixは、Google Playからだとインストールできませんが、以下の方法で視聴可能です。
ドローンさんのYouTubeチャンネルを再生したところ、草木や水面の繊細な表現もHDとは思えないほどできており、臨場たっぷりの音響も気分を盛り上げてくれます。
BenQ GV30はこんな人におすすめ
BenQ GV30は「投影角度を柔軟に変えれて、高音質のプロジェクターが欲しい人」におすすめです。
解像度・明るさこそ控えめなものの、それ以外の機能は充実し、他にはない独自のギミックも持ち合わせています。
モバイルプロジェクターでは、XGIMI MoGo Pro+とならんでおすすめです。
BenQ GV30レビューまとめ
本記事は「BenQ GV30をレビュー!独創的なスライド機構で135度角度調整できるAndroid搭載モバイルプロジェクター」について書きました。
BenQ GV30は、投影面のスペックはそこそこながら、ユニーク性の高いモバイルプロジェクターに仕上がってます。
投影角度がなめらかに動いて天井投影もできるのは、まさにいつでもどこでも楽しめる寝ころびプロジェクター。
スピーカーのパワフルさは相当で、動画・映画・音楽が本格サウンドで楽しめるのはかなりの魅力です。
どうも、マクリン( @Maku_ring)でした。
- 独自のスライド機構で135度の角度調整可能
- Android TV 9.0搭載
- スピーカー出力が16Wでウーファー付き
- USB-Cからの充電と映像出力に対応
- 明るさ・解像度がそこそこ