どうも、電車移動時にANC搭載イヤホンが欠かせないマクリン(
イヤホンによってはANC強度が弱く、電車内のアナウンスや走行音が勝ることも少なくありません。
そんななか、イヤホン自体の遮音性と強力なANCで電車の騒音すらかき消すイヤホンがBose「QuietComfort Ultra Earbuds」です。
ノイキャンの強さは、ANC強度の高いAirPods Pro 2やWF-1000XM5すら凌ぐほど。
また本機は、世界有数の音響メーカー「Bose」のほこるハイエンドモデルで、素晴らしいのはANCだけではありません。
音質はまるでCD音源を脳内にそのまま流しているかのようなナチュラルさがあり、空間オーディオと相まって臨場感は抜群。
ワイヤレス充電には専用ケースが必要な点やマルチポイント非対応(後日対応予定)はいただけませんが、逆にいえば気になる点はそれくらいです。
そこで本記事ではBose QuietComfort Ultra Earbudsをレビューします。
- ナチュラルで臨場感あるサウンド
- 装着時の安定感と遮音性が高め
- ピカイチのANC
- 自然な外音取り込み
- 上下スワイプで音量調整
- 機能豊富な専用アプリ
- aptX Adaptive対応
- マルチポイントは後日対応
- バッテリーが短め
- ワイヤレス充電には専用ケースが必要
- ケースからイヤホンを取り出しづらい
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Bose QuietComfort Ultra Earbudsの概要
「Bose QuietComfort Ultra Earbuds」は生活防水仕様(IPX4)の完全ワイヤレスイヤホンです。
製品名 | Bose QuietComfort Ultra Earbuds |
---|---|
防水・防塵規格 | IPX4 |
接続方式 | Bluetooth 5.3 |
対応コーデック | SBC / AAC / aptX Adaptive |
重量 | イヤホン約14g / ケース込み約72g |
バッテリー(最大) | イヤホン単体:約6時間 ケース込み:約24時間 |
充電方式 | USB-C |
装着検出機能 | |
ANC | |
外音取り込み | |
専用アプリ | |
マルチポイント | 後日対応予定 |
価格 | 39,600円 |
ラインナップはブラックのほかにホワイトスモークにムーンストーンブルーと洒落たカラーリングです。
イヤホンはスティック形状ですが、軸幅が分厚いためAirPods Pro 2などのよく見かけるスティックタイプとは趣の異なる風貌です。
イヤホン側面にあるイヤーフックが耳との隙間を埋めてくれるのでしっかり密閉され、遮音性は抜群です。
ノイズキャンセリングマイクを片耳4基もそなえ、クリアな通話を実現します。
ケースは赤ちゃんのほっぺのようなスベスベした質感で、関係ないときもついつい触ってしまうほど。
ただし、ケースを開ける時の抵抗が弱く、少し安っぽさがあるのが玉にキズです。
また、ひっかかりが少なく滑りやすいので、イヤホンを取り出す際はご注意ください。
重量はイヤホン単体で約14g、ケースふくめ約72gとずっしり感があります。
厚みはそこまでですが縦横の幅が大きく、ボリューミーなサイズ感です。
付属品はイヤホン本体にUSB C to Aケーブル、イヤーチップは装着済みふくめ3種類(S / M / L)、イヤーフックも装着済みふくめ3種類(1 / 2 / 3)です。
Bose QuietComfort Earbuds llとのスペック比較
Bose QuietComfort Ultra EarbudsとEarbuds llとの比較は以下のとおりです。
左スライドで全表示
製品名 | Bose QuietComfort Ultra Earbuds |
Bose QuietComfort Earbuds ll |
---|---|---|
防水規格 | IPX4 | IPX4 |
接続方式 | Bluetooth 5.3 | Bluetooth 5.3 |
対応コーデック | SBC / AAC / aptX Adaptive | SBC / AAC |
最大バッテリー (上)イヤホン (下)ケース込み |
6時間 24時間 |
6時間 24時間 |
充電方式 | USB-C | USB-C |
装着検出機能 | ||
ANC | ||
外音取り込み | ||
専用アプリ | ||
マルチポイント | 後日対応予定 | |
イマーシブオーディオ | ||
価格 | 39,600円 | 39,600円 |
前作のEarbuds llも音質・ノイキャンともにハイレベルでしたが、本機はそれを上回る性能です。
音の広がり方がとくに心地よく、イマーシブオーディオ(空間オーディオ)により音に囲まれているような不思議な臨場感を味わえます。
本機のノイキャンはWF-1000XM5をも勝り(現状ナンバーワン)、外音取り込みの自然さもフルワイヤレストップクラス。
さらにSnapdragon Soundにも対応したので、Androidスマホユーザーはその性能を存分に堪能できます。
aptX Adaptiveの96kHz/24bit(ハイレゾ)再生や低遅延などをサポートする、米クアルコム開発のオーディオソリューション。
ただし、ワイヤレス充電に専用ケースが必要なのとマルチポイント非対応は前作から変わっていません。
とはいえ本機はマルチポイントに追って対応予定ですので、そうなればEarbuds llを選ぶ理由はないです。
Bose QuietComfort Ultra Earbudsのレビュー
Bose QuietComfort Ultra Earbudsの特徴を紹介していきます。
バッテリーは短めでワイヤレス充電なし
バッテリーはイヤホン単体で最大6時間、ケースふくめ最大24時間と、少し控えめの性能。
ケース背面にはUSB-Cポートをそなえ、20分の充電で2時間使用できる急速充電にも対応しています。
ワイヤレス充電には専用のケースカバーが必要なので注意ください。
機能豊富な専用アプリ
専用アプリ「Bose Music」は以下の機能をそなえています。
- サウンドモード変更
- タッチ操作カスタマイズ
- イコライザー設定
- 接続機器管理
- 装着検出機能設定
- 音声ガイド設定
- セルフボイス設定
ダッシュボード画面ではバッテリー残量を確認でき、各機能の起点にもなっています。
モード変更では、ANC最大の「クワイエット」、ANC最大 + 頭の動きに合わせて音が移動する「イマーション」、ANC最小の「アウェア」を選択できます。
自分でモード名を決め、使用シーンごとにANC強度やサウンドの奥行き感を自由に設定可能です。
イコライザーでは「低音増強」「低音減衰」「高音増強」「高音減衰」の4つのプリセットが用意されています。
低音・中音・高音を-10 〜 +10まで自在にカスタマイズもできます。
ショートカット設定では、左右イヤホンそれぞれの長押し操作のみ変更可能で「モード変更」「イマーシブオーディオ変更」「音声アシスタント起動」の3つから選択できます。
イマーシブオーディオは音の立体性を調整できる機能で、ステレオで立体的に聞こえる「静止」、さらに頭の動きに音が追随する「移動」「オフ」の3つを用意。
「Bluetooth」設定では、どの機器に接続されているかを管理できます。
「装着検出」では、装着検出機能のON/OFFだけでなく、装着状態をトリガーに発動するほかの機能のON/OFFも切り替え可能です。
起動時や着信時の音声ガイドについても細かく設定できます。
「セルフボイス」で通話中の自分の声を聞こえやすくすることも可能です。
総評としては、タッチ操作のカスタマイズ性は低いものの機能はかなり豊富で、とくにモード設定の自由度が高いのはうれしいですね。
とはいえ、ANC強度の調整はあまり使わないので、個人的にはイコライザーもまるっとセットで変更できたら満点でした。
ANCと外音取り込みはピカイチ
本機のANCは、ひとたびオンにすると一気に静寂に包まれるほど強力です。
ノイズキャンセリングにはイヤホンのフィット感で決まるパッシブノイキャンと、周囲の雑音を打ち消すアクティブノイキャンの2種類があります。
本機はその両者ともに高い性能をほこり、怖いくらいに周囲の音をシャットアウトしてくれます。
電車のガタンゴトン音のような騒音でも、小さな音量で音楽再生するだけでほぼ気にならなくなるレベルです。
音量が小さくて済むので耳への負担が減りますし、電車の中にいるのにノイズが全くなく、別世界にいるかのような感覚に陥るほど。
低音ほどではないものの中高音も効きも充分で、カフェやオフィスでも周囲のガヤガヤは全く気になりません。
外音取り込みの完成度も高く、音に鋭さや違和感はゼロでホワイトノイズもほとんどなし。
イヤホンを外したときと着けているときでの聞こえ方に差がほぼなく、イヤホンを着けたまま不自由なく会話ができます。
外音取り込みの自然さではAirPods Pro 2には劣るものの、それに準ずるレベルで高い性能です。
ナチュラルで臨場感あるサウンド
本機の重さはヘビー級ですが、抜群のフィット感がそれを全く感じさせません。
ボディが一般的なイヤホンよりかなり大きいため「耳から外れやすいのでは?」と最初は不安を感じました。
しかし、装着してみると耳への収まりが意外に良く、その安定感の高さにびっくり。
イヤーフックが耳穴と接触して支えつつ隙間も埋めてくれるため、密閉度が高く、遮音性も抜群です。
イヤホン表面はタッチセンサーであり、デフォルトで以下の操作が可能です。
操作 | L | R |
---|---|---|
再生/停止 | 1タップ | 1タップ |
曲送り | 2タップ | 2タップ |
曲戻し | 3タップ | 3タップ |
音量を上げる | 上にスワイプ | 上にスワイプ |
音量を下げる | 下にスワイプ | 下にスワイプ |
ANCモード切り替え | 2秒長押し | 2秒長押し |
受話 | 着信中に1タップ | 着信中に1タップ |
通話拒否 | 着信中に2タップ | 着信中に2タップ |
通話終了 | 通話中に2タップ | 通話中に2タップ |
特筆すべきは上下スワイプで音量調整ができる点でしょう。
そのおかげで「1〜3タップの操作を変更できない」「左右イヤホンに同じ操作が割り当てられている」というデメリットが全く気になりません。
音質はまるでレコーディングスタジオで聞いているかのような、臨場感を感じるナチュラルなサウンドです。
バランスは重低音がしっかり感じられる強さで、キックドラムやベースの圧力がサウンド全体を彩っています。
とはいえ低音一辺倒では全くなく、美しい中高音もナチュラルに再現。
とくに音の広がりが素晴らしく、その立体音響による臨場感は本機ならでは。
どの音域もフィルターを通していないような自然さで、イヤホンを通さずに音楽を聞いているような不思議な感覚を味わえます。
WF-1000XM5と比べると、SONYのほうがボーカルの息遣いや繊細な楽器音など細かい描写を得意とし、本機はナチュラルさと音場の再現度を得意としています。
ただし再現のベクトルが異なるだけで、どちらも素晴らしい音質であることに違いはありません。
Bose QuietComfort Ultra Earbudsはこんな人におすすめ
Bose QuietComfort Ultra Earbudsは「ピカイチのノイキャンと臨場感あるサウンドを求める人」におすすめです。
本機のノイキャン性能は圧倒的で、フルワイヤレスNo.1といえるほど。
イマーシブオーディオが後押しする音の立体感も本機ならではで、脳内に音源を直接流しているような臨場感を味わえます。
デフォルトでワイヤレス充電やマルチポイントに対応していないのは残念ですが、逆にいうと気になるのはそれくらいです。
同クラスのイヤホンでは、音質をとことん追及するならSONY WF-1000X5、Apple製品との連携や外音取り込みを重視するならAirPods Pro 2、機能性と音質のバランスを重視する人はTechnics EAH-AZ80も選択肢に入れてみてください。
Bose QuietComfort Ultra Earbudsレビューまとめ
本記事はBose QuietComfort Ultra Earbudsをレビューしました。
世界有数の音響メーカであるBoseのハイエンドモデルだけあり、音質・ANC・外音取り込みの完成度はピカイチ。
移動中や作業中に音楽の世界にどっぷり浸りたい人は、ぜひ手に取ってみてください。
どうも、マクリン(
- ナチュラルで臨場感あるサウンド
- 装着時の安定感と遮音性が高め
- ピカイチのANC
- 自然な外音取り込み
- 上下スワイプで音量調整
- 機能豊富な専用アプリ
- aptX Adaptive対応
- マルチポイントは後日対応
- バッテリーが短め
- ワイヤレス充電には専用ケースが必要
- ケースからイヤホンを取り出しづらい