評価:4.4
どうも、iPhoneユーザーのマクリンです。
iPhone 16 Proを使って一年、6.3インチに大型化した画面や光学5倍ズームが生活になじんで手放せなくなってる今日この頃ですが、毎年の恒例行事で17 Proを買いました。
背面のカメラ部がボコッとしたデザインになり、充電面ではQi2 25W対応、カメラは光学8倍相当になるなど違いはあるものの、第一印象はこう思いました。
「16 Proとほとんど変わってなくね !?」
デザインはなんなら「16 Proのほうがよかったんじゃ…」と思うところも正直あります。
ただ、この導入文自体が買ってすぐに書いているため、使っているうちに気持ちが変わってくるかもしれません(導入文以降は、しっかり使ってから書くので…)。
そこで本記事は、iPhone 17 Proを16 Proと比較しつつ、各ポイントを紹介していきます。
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iPhone 17 Proの概要と外観
iPhone 17 Proは、17シリーズのハイエンドにあたる6.3インチスマホです。
製品名 | iPhone 17 Pro |
---|---|
カラー | シルバー、コズミックオレンジ、ディープブルー |
サイズ | 71.9 x 8.75 x 150.0mm |
重量 | 209g |
ディスプレイ | 6.3型有機EL(最大120Hz) |
解像度 | 2,622 x 1,206ドット(常時表示) |
画面輝度 | 最大輝度1,000ニト(標準)、ピーク輝度1,600ニト(HDR)、ピーク輝度3,000ニト(屋外)、最小輝度1ニト |
CPU | A19 Pro (6コアCPU / 6コアGPU / 16コアニューラルエンジン) |
ストレージ | 256GB / 512GB / 1TB |
カメラ | 4800万画素(広角、F1.78、センサーシフト、レンズフレア防止加工) + 4800万画素(超広角、F2.2)+ 4800万画素(4倍望遠、F2.8) + LiDARスキャナー、インカメラ1800万画素(F1.9) |
対応回線 | 5G(sub-6)、4G |
Bluetooth | 6 |
無線LAN | Wi-Fi 7(IEEE802.11be) |
生体認証 | Face ID |
防水防塵 | IP68(最大水深6メートルで最大30分間) |
バッテリー | 動画再生:最大33時間 動画再生(ストリーミング):最大30時間 |
非接触充電 | MagSafe(25W)/ Qi2 25W(25W) |
充電ポート | USB Type-C(45W) |
SIM | デュアルeSIM(2つのアクティブなeSIM、保存できるeSIMは8つ以上) |
価格 | 17万9,800円〜 |
17 Proの大きなトピックのひとつが、SIM形態の変更。これまでの「物理SIM + eSIM」から、日本版はなんと「eSIMのみ」になりました。
側面のSIMカードスロットもなくなり、すっきりしました。
思い切った変更ですが、僕的にも物理SIMカードの必要性を感じてなかったし、これを機に全スマホ民のeSIM化が一気に進むしかないので良い変更だと思います。

実際eSIM化の恩恵で、バッテリー容量は約18.7%と大幅にアップ(16 Pro:3,582mAh 17 Pro:4,252mAh)。公称の駆動時間もなんと6時間伸びています。
僕は無類の青好きなので、今回は迷わずディープブルーを選択。妻の17 Pro Maxもディープブルーです。
洗い込んだデニムのような落ち着いた藍色で、和を感じる良いカラーですね。
15/16 Proでは側面にチタン合金フレームを採用していましたが、17 Proはアルミニウム合金に変更となりました、
素材的に見ても、チタンよりアルミのほうが熱伝導率(放熱性)がダントツ高いので、理にかなった変更だと思います。
16 Proでは背面全体がガラス、側面がチタン合金で、背面と側面のつなぎ部分がパキッと分かれるのが気になっていました。
その点17 Proでは、側面から背面にかけてアルミ合金の一体成型で滑らかにつながり、ガラス部分は背面に一枚の「板」が配置されたようなデザインになりました。
電波のやり取りをするためにガラス素材はスマホに必須ですが、それをデザインの核としてうまく独立している印象を受けました。

カメラユニットはさらにゴツくなり、見た目の重心が上部に偏りすぎて、個人的にはちょっとバランス悪いなと思っちゃいました。まあケース付ければ気にならないですが。
正面向かって右側にサイドボタンとカメラコントロールボタン、左側にはアクションボタンと音量ボタン(大 / 小)が付いています。
充電ポートは、もはや定番となったUSB Type-Cポートです。
USB規格は「USB 3(最大10Gb/s)」で、DisplayPortにも対応しています。
付属のケーブルは「USB 2.0(最大480Mbps)」なので、データ通信をUSB 3の速度で行う場合やディスプレイに出力する場合は、USB 3以上に対応するUSB-Cケーブルが別途必要なので注意ください。
充電器も付いていないので、Apple純正でいくなら40Wダイナミック電源アダプタ(最大60W対応)を一緒に買いましょう。
純正品にこだわらないなら、こちらの記事で紹介している充電器でもまったく問題ありません。
iPhone 17 Proと16 Proの違いを比較レビュー
それでは各項目から16 Proと比べる形で17 Proをレビューしていきます。
カメラのレビューは例のごとくざっくりなので、あらかじめご承知おきください。
ディスプレイは変わらずキレイだが違いは分からず
17 Proは、約6.3インチの有機ELディスプレイ(1〜120Hzの可変リフレッシュレート)を搭載しています。
6.3インチの有機ELは、16 Proから引き続いての採用です。
ディスプレイ自体の精細さや色表現は、16 Proでもトップクラスだったので、17 Proになってもパッと見の違いは分かりませんでした。
ピーク輝度は2,000ニト 3,000ニトになったという触れ込みですが、「そういわれて見ればちょっと明るいかな?」程度でこの部分もあまり差異は分からず…。
手にもった際の重心ですが、トップヘビーになって持ちにくいのかなと思いきや、そのほうが握ったときのバランスに案外合っているのか持ちやすかったです。
素材変更とカメラユニット大型化の影響で、16 Proより5g程度重くなっていました。

5GとWi-Fi 7対応でモバイル回線でも無線LANでも速い
17 Proのモバイル通信規格は「5G」。上部にミリ波用のアンテナはついているものの、日本はサブ6のみ対応でミリ波は非対応です。
Air/17シリーズから、4G周波数で5Gにつながっている「なんちゃって5G」と区別するため、5G周波数で5Gにつながっているときは「5G+」という表示が出るようになりました。
- 本当の5G 「5G+」表示
- なんちゃって5G 「5G」表示
5G+表示のときに通信速度を測ったところ、200Mbps超えを連発していたので、従来の光回線(1Gbps対応)ならもはやモバイル回線でこと足りますね。
ただ僕のようにさらなる高速化にこだわるなら、16 Proから引き続き対応しているWi-Fi規格「Wi-Fi 7」を活かすのがおすすめです。
通称 | 周波数帯 | 規格 | 最大通信速度 (理論値) |
---|---|---|---|
Wi-Fi 6 |
2.4 / 5GHz |
IEEE802.11ax |
9.6Gbps |
Wi-Fi 6E |
2.4 / 5 / 6GHz |
IEEE802.11ax |
9.6Gbps |
Wi-Fi 7 |
2.4 / 5 / 6GHz |
IEEE802.11be |
46Gbps |
構築条件はやや厳しいですが、光回線を10ギガ回線、ルーターをWi-Fi 7ルーター、機器もWi-Fi 7対応にすることで、Wi-Fi環境でも1Gbps以上出る、従来では考えられない速度でインターネットできるようになります。
我が家はWi-Fi 7環境を構築しているので、17 Proで計測した結果、下りは2ギガ近く出ていました(ロード済レイテンシはやや大きいですけど…)。
40Wの有線充電とQi2 25Wのワイヤレス充電に対応
17 Proは、有線充電は40Wアダプタ、ワイヤレス充電は30Wアダプタとの組み合わせで、それぞれのワット数に応じた高速充電に対応しています。
- 有線充電:40W充電器 + USB-Cケーブル 20分で最大50%充電可能
- ワイヤレス充電:30W充電器 + MagSafe充電器 30分で最大50%充電可能
40Wダイナミック電源アダプタ(最大60W対応)で確認したところ、35W以上を記録していました。

また、17 Proのワイヤレス充電規格は「Qi2 25W」に対応しました。
16 Proの規格はMagSafeと互換性のある「Qi2」で、このときのワイヤレス出力も15Wとそれなりに高かったですが、Qi2 25Wではなんと25Wと、もはや有線充電レベルの高出力にパワーアップしました。

A19 Pro搭載で性能アップ
17 Proは、CPU(プロセッサ)にA19 Proを搭載しています。
A19 Proは、製造元のTSMCによる「第3世代3nmプロセス」を採用し、A18 Pro(16 Pro搭載)で採用された3nmプロセス(半導体チップのトランジスタのゲート長のこと)をさらに発展したものとなっています。

CPUとGPUの性能差を、ベンチマークソフト「Geekbench 5」で測ってみました。
A19 ProはA18 Proと比較し、シングルコアで約11.8%アップ、複数処理を同時に行うマルチコア性能では約20.8%アップという、大幅な向上を記録しました。
GPUのコア数は16 Proと同じものの、約27.3%アップもの性能向上をはたしています。
コア数を増やすことなく達成されていることから、チップの設計そのものから見直され、電力効率と処理能力が劇的に向上したことを意味します。

カメラが8倍光学「品質」ズームに対応
17 Proのカメラは3カメラ(広角・超広角・望遠)で、望遠レンズも4800万画素になりました(16 Proでは望遠のみ1200万画素)。
ただ、SNSでも物議を若干醸したのが光学ズームの件。
Apple公式サイト上では当初「最大8倍の光学ズーム」と記載されていましたが、その後「最大8倍の光学品質ズーム」と修正されました。17 Proのズームは残念ながら、レンズの仕組みだけで8倍を実現する、純粋な光学ズームではありません。

17 Proの8倍望遠は、新搭載された望遠カメラの性能を活かした「クロップズーム」で実現されています。
8倍での撮影時は、4800万画素センサーの中央部分だけを使い、画質劣化の少ない1200万画素として切り出しています。

まずは等倍で17 Proと16 Proの画質を比較してみます。
こちらは両者でなるべく同画角で撮影した写真ですが、17 Proのほうが色の深みと正確さが増しています。木目のもつ赤みがかった深い茶色や、光が当たっている部分のオレンジに近い明るい茶色まで、多彩な色情報がしっかり表現されています。
さらに白い天井と壁の色表現も特徴的で、照明が当たっている明るい白から、構造物の影になっている柔らかなグレーまで、変な色かぶりなく忠実に再現できています。

次にズームの比較ですが、17 Proの8倍ズームは、被写体にさらに迫っているにもかかわらず、ディティールが失われていないのが分かります。
観葉植物の葉の輪郭やバスケットの編み込みの質感も、16 Proと同様のシャープさで、高画素センサーを活かした画像処理が行われているのが見て取れました。
iPhone 17 Proはおすすめか?
人におすすめできるレベルの機能性はもっているものの、代々のiPhoneに比べて革新的な要素のほとんどないiPhoneというのが正直なところです。
僕自身、16 Proから買い替える必要性はなかったと思っています。
とはいえ端末の性能自体は高いので、14シリーズ以前のLightning端子のiPhoneを使っている人は、迷わず買い替えGOです。
ただ、17 Proで気になったのがデザイン性です。
僕はデザインの専門家ではありませんが、17 Proになってなんというか、Apple本来の審美性というかデザインの哲学が失われたような気がしています。
デザインよりもパフォーマンスや実用性を重視した結果が、17 Proの造形になったのかなと感じました。
「このデザインだからいいんだ」という人も多くいるはずなので、あくまで僕の主観です。
全面eSIM化やバッテリー時間の延伸は純粋にありがたいので、もちろん良い点も大きいですけどね。
iPhone 17 Proレビューまとめ
本記事はiPhone 17 Proをレビューしました。
僕自身は、16 Proからの進化をほとんど感じませんでした…w
ただ、性能や完成度は高いので、その点は安心して使っていただければと思います。
どうも、マクリン(






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Makurin
プロフィール
株式会社makuri 代表取締役。
ガジェット選びで失敗しないための情報を発信中。ブログ「マクリン」とYouTube「マクリン / ガジェット比較」を運営しています。
レビュー歴7年以上、実機レビューは累計500製品以上。充電器・モバイルバッテリー・スマホアクセサリー・ネット回線・VPN・ゲーミングPCなど幅広くレビュー。
自宅に100台以上の充電ガジェットを所有し、実際の使用感にこだわったレビューを届けています。
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