ワイヤレスイヤホンの進化に驚きを隠せないマクリンです。
ほんの2〜3年前までは一部の高級イヤホンにのみ搭載されていたマルチポイントが、今や1万円台のモデルにも続々と搭載されているからです。
ノートPCとスマホなど、複数のBluetooth対応機器に同時接続できる機能で、ユーザー側でBluetoothの接続先をいちいち切り替えることなく、音声再生側のデバイスに自動で切り替わります。
なかでも2022年発売のSoundcore Liberty 4は、その音質や機能性と相まって僕のお気に入りの一つ。
そんなLiberty 4のベースはそのままに、ANCやバッテリー面で進化を遂げた「Soundcore Liberty 4 NC」が登場しました。
その意気込みは名称に「NC(ノイズキャンセリング)」が追加されているところからも伺え、ANCは実際同シリーズNo.1の性能をほこります。
ケース込み28時間だったバッテリーも50時間にまで延び、快適な装着性や操作性は健在。
それでいて価格は2,000円オフという、驚異のモデルに仕上がっています。
そこで本記事ではSoundcore Liberty 4 NCをレビューしていきます。
本記事はアンカー・ジャパン様から商品を提供いただき作成しています。
- やわらかで心地よいサウンド
- 同シリーズ最強のANC
- 快適で安定感ある装着性
- 50時間のロングバッテリー
- 機能豊富で使いやすいアプリ
- マルチポイント対応
- LDACコーデック対応
- 音場の広さや立体感は並
- 外音取り込みは並
タップできるもくじ
Soundcore Liberty 4 NCの概要
「Soundcore Liberty 4 NC」は生活防水仕様(IPX4)の完全ワイヤレスイヤホンです。
製品名 | Soundcore Liberty 4 NC |
---|---|
防水・防塵規格 | IPX4 |
接続方式 | Bluetooth 5.3 |
対応コーデック | SBC / AAC / LDAC |
重量(イヤホン/ケース込み) | 約10g / 約60g |
バッテリー駆動時間 (上)イヤホン (下)ケース込み |
最大10時間(ANCで8時間) 最大50時間(ANCで40時間) |
ドライバー | 11mmダイナミックドライバー |
充電方式 | USB-C / ワイヤレス |
装着検出機能 | |
ANC | |
外音取り込み | |
専用アプリ | |
マルチポイント | |
価格 | 12,990円 |
ラインナップはブラックのほかに、ホワイト・ネイビー・ピンク・ライトブルーと豊富な5色展開となっています。
イヤホンは、黒を基調としながらスティック部には光沢感あるグレーカラーが採用され、ブランドロゴと相まってクールに仕上がっています。
耳からの脱着にともなって自動で音楽再生・停止する装着検出センサーを搭載し、アプリからのON/OFFにも対応しています。
AIノイズリダクションを搭載したマイクを左右に3つずつそなえ、通話時のノイズをおさえて自分の声をクリアに届けてくれます。
ケースは角の丸みによるポップさと、サラリとした質感による上品さを両立させた絶妙なデザインです。
スライドにより前後に開閉する前作から打って変わって、本機は戦隊ロボのコックピットのように上下に開閉する機構となっています。
ケースの開閉自体は少ししづらいものの、イヤホンは抜群に取り出しやすくなりました。
重量はイヤホン単体で約10g、ケースふくめ約60gと、標準的な重さです。
付属品はイヤホン本体とUSB Type-C to Cケーブル、イヤーチップはイヤホン装着済みのものを含め、4種類(XS / S / M / L)用意されています。
Liberty 4とのスペック比較
同社の過去モデル「Liberty 4」との比較は以下のとおりです。
左スライドで全表示
製品名 | Soundcore Liberty 4 NC |
Soundcore Liberty 4 |
---|---|---|
防水規格 | IPX4 | IPX4 |
接続方式 | Bluetooth 5.3 | Bluetooth 5.3 |
対応コーデック | SBC / AAC / LDAC | SBC / AAC / LDAC |
重量(イヤホン / ケース込み) | 約10g / 約60g | 約12g / 約55g |
バッテリー駆動時間 (上)イヤホン (下)ケース込み |
最大10時間(ANCで8時間) 最大50時間(ANCで40時間) |
最大9時間(ANCで7時間) 最大28時間(ANCで24時間) |
ドライバー | 11mmダイナミックドライバー | 9.2mmダイナミックドライバー 6mmダイナミックドライバー |
充電方式 | USB-C / ワイヤレス | USB-C / ワイヤレス |
装着検出機能 | ||
ANC | ウルトラノイズキャンセリング3.0 | ウルトラノイズキャンセリング2.0 |
外音取り込み | ||
専用アプリ | ||
マルチポイント | ||
価格 | 12,990円 | 14,990円 |
本機はLiberty 4の後継機であり、同等以上のスペックを有しています。
ANCは前作も充分な性能でしたが、本機では遮音性がさらに増し、同シリーズNo.1の性能です。
バッテリーは単体10時間、ケース込み50時間とSpace A40に並ぶスタミナモデルで、Liberty 4を圧倒。
音質面では、本機は細かい楽器音の再現度が高く、Liberty 4はボーカルの再現度や音の滑らかさで勝るものの、そこまで大きな差ではありません。
Liberty 4のみ対応するアプリ機能「ヘルスモニタリング」も今はまだおまけ程度ですし、基本スペックで上回る本機を選んでおけば間違いないでしょう。
ただし、Liberty 4は感圧センサー搭載でピンチ操作できる稀有なモデルですので、操作性の好みから選ぶのもアリです。
とはいえ、価格差や装着感をふまえると本機をおすすめしたいところです。
Soundcore Liberty 4 NCのレビュー
Soundcore Liberty 4 NCの特徴を紹介していきます。
ロングバッテリーかつワイヤレス充電対応
バッテリー性能はイヤホン単体で最大10時間(ANCオンで8時間)、ケースふくめ最大50時間(ANCオンで40時間)となっています。
ケース背面にはUSB Type-Cの充電ポートをそなえ、10分の充電で4時間再生できる急速充電にも対応しています。
急速充電には急速充電器が、ワイヤレス充電にはワイヤレス充電器が必要ですので、ぜひそろえてみてください。
2台に同時接続できるマルチポイント
本機は2台のデバイスに同時接続できるマルチポイントに対応しています。
「スマホとタブレット」や「スマホとPC」など、複数のBluetoothデバイスを利用する際にとても便利な機能です。
同時接続は、このあと紹介するアプリ「Soundcore」からの操作が簡単です。
設定の「マルチポイント接続」から「新しい機器と接続する」をタップしましょう。
もしくはイヤホンをケースに収めた状態で、ケース前面の横長のインジケーター部を3秒長押しします。
するとペアリングモードに入るので、接続したいデバイスのBluetooth設定画面から追加すればOKです。
機能豊富なSoundcoreアプリ
専用アプリ「Soundcore」は相変わらず機能豊富で、以下の操作が可能です。
- サウンドモード設定
- イコライザー設定
- HearID
- 音量制限
- タッチ操作のカスタマイズ
- イヤホンを探す
- 各種機能のON/OFF切り替え
ダッシュボード画面では、各イヤホンのバッテリー残量の確認や「ノイズキャンセリング(ANC)」「標準」「外音取り込み」の切り替えができます。
ANCは、周囲のノイズや耳の形状から最適化する「自動モード」以外に、5段階で調整できる「手動モード」や周囲環境に合わせて調整される「移動モード」をそなえています。
イコライザーは、デフォルトふくめ22種のプリセットからの選択と8種の音域のカスタムが可能となっています。
設定がわずらわしい人は、Soundcoreアプリの真骨頂「HearID サウンド」でイコライザーを最適化しましょう。
聴覚テストにより左右の耳の聴きとりやすさを測定し、自分用にカスタマイズされたイコライザーに自動調整してくれます。
さまざまな音域の聞こえ方を確認する「聴覚診断」や、好みのサウンドを選ぶ「お好み診断」に回答していけば、自分にぴったりのイコライザーが完成です。
次のプロファイルのように、手動では調整できない細かなチューニングができるので、ぜひ試してみてください。
タッチ操作カスタマイズでは「1タップ」「2タップ」「3タップ」「長押し」の4つのアクションの操作を変更可能です。
「モード設定」では標準を外し、ANC/外音取り込みだけの切り替えも可能なので、非常に便利です。
イヤホン音量の上限を設定できる「音量制限」も、本機からアプリ機能に追加されています。
ほかにも装着検出センサーやゲームモードのON/OFF切り替え、「装着テスト」や「マルチポイント接続」なども利用できます。
「タッチ操作の感度設定」や「ヘルスモニタリング」にまで対応済みのLiberty 4には劣るものの、ひととおり必要な機能はそろっており、使い勝手は全く問題ありません。
同シリーズNo.1のANC性能
Liberty 4 NCのANCはその名称に見劣りせず、AnkerのワイヤレスイヤホンでNo.1の性能に仕上がっています。
高感度センサー・大口径ドライバー・遮音性を高めたチャンバーの搭載により、ANCの基礎性能を大幅にパワーアップ。
さらには新技術ウルトラノイズキャンセリング3.0に対応し、周囲ノイズや耳の形状から最適なANCを提供してくれます。
周囲ノイズを検知・除去するだけでなく、耳の形状からひとりひとりにパーソナライズされたノイキャンを提供するAnkerの新技術。
低音の効きはとくに強く、すぐ横を車が通過しても気にならないほどなので、街を歩きながら音楽の世界にどっぷり浸かれます。
中音の効きは少し甘く、AirPods Pro 2やTechnics EAH-AZ80には劣るものの、1万円台では間違いなくトップクラスです。
外音取り込みはマイクで集音している感じが少しあり、イヤホンを付けていないときと同じ…とまでは言えません。
とはいえ周囲の音はしっかり拾ってくれますし、コンビニ会計時など日常で使う分には問題ないレベルです。
柔らかで細やかなサウンド
Liberty 4 NCは耳にかけるスティック型なので、落ちる心配はなく安定感は抜群です。
それでいて耳当たりはやさしいので着け心地も良く、2〜3時間つけっぱなしでも耳穴が痛くなることもありません。
スティック部の中央から上部がタッチセンサーとなっており、タップにより「ポンッ」と柔らかい反応音が鳴る仕様です。
デフォルトの操作は以下のとおり。
操作 | L | R |
---|---|---|
再生/停止 | 1タップ | 1タップ |
曲送り | 2タップ | ― |
曲戻し | ― | 2タップ |
ANC / 外音取り込み | 長押し | 長押し |
受話 | 着信中に2タップ | 着信中に2タップ |
通話拒否 | 着信中に長押し(2秒) | 着信中に長押し(2秒) |
通話終了 | 通話中に長押し(2秒) | 通話中に長押し(2秒) |
音質は低音をしっかり響かせながら、高音も手を抜くことなく綺麗に再現しています。
楽器音の再現度がとくにすばらしく、曲中で刻まれているシンバルやドラム、ベースなどの細かな音でしっかり魅せる粋な仕上がりです。
音の柔らかさも健在で、誰しもが聞きやすい心地よいサウンドとなっています。
一方、ボーカルの再現度や音の滑らかさはLiberty 4に劣り、やや控えめといったところ。
3Dオーディオには対応しているものの、立体感や音場の広さや及第点で、音質にこだわる方には少し物足りない仕上がりかもしれません。
とはいえ、これらは高級イヤホンと比べた場合の話であり、同価格帯のモデルは凌駕するレベルの音質です。
Soundcore Liberty 4 NCはこんな人におすすめ
Soundcore Liberty 4 NCは「音質・ANCに妥協したくなく、機能性まで欲ばりたい人」におすすめです。
本機は必要な機能はすべて網羅しつつ、2万円台のイヤホンに引けを取らないANCと音質をそなえています。
タッチ操作のカスタマイズ性の高さや操作性、装着性も十二分で、さらには1万円台前半でマルチポイントにも対応済みと、非の打ちどころがありません。
値は少し張るものの、同等の性能を求めるならJBL LIVE PRO 2やSoundcore Liberty 4辺りになるでしょう。
Soundcore Liberty 4 NCレビューまとめ
本記事はLiberty 4 NCをレビューしました。
本機はもともと完成度の高かった前作からANC、バッテリー面で更なる進化を遂げていながら、価格は抑えられている驚きのモデルです。
同価格帯では間違いなくトップクラスですので、1万円前後でイヤホンを探している方はぜひ選択肢に入れてみてください。
どうも、マクリン( @Maku_ring)でした。
- やわらかで心地よいサウンド
- 同シリーズ最強のANC
- 快適で安定感ある装着性
- 50時間のロングバッテリー
- 機能豊富で使いやすいアプリ
- マルチポイント対応
- LDACコーデック対応
- 音場の広さや立体感は並
- 外音取り込みは並