評価:4.5
どうも、iPhoneユーザーのマクリンです。
iPhone 15 Proを使って一年、軽量化とUSB-C化でかろやかなスマホ生活を送ってきましたが、毎年恒例で16 Proを買いました。
6.1 6.3インチへの大型化をとげ、重くなってしまいましたが、画面が大きいのはやっぱ見やすいです。
カメラの光学ズームも3倍 5倍になり、妻の15 Pro Maxを羨む日々から開放されました。
ただし、Apple独自のAI機能「Apple Intelligence」の日本語提供は残念ながら2025年からです。
そこで本記事は、iPhone 16 Proを15 Proと比較しつつ、各ポイントを紹介していきます。
- 6.3インチに大型化
- カメラの光学ズームが5倍になった
- 15 Proよりベゼルが細くなった
- カメラコントロールボタンが便利
- 無線LAN規格がWi-Fi 7にアップ
- 15 Proより13g重くなった
- 充電器は別途必要
- 付属のUSB-CケーブルがUSB 2.0
- カメラコントロールボタンの位置がよくない
- カメラのレンズが相変わらずひょいひょい変わる
- Apple Intelligenceの日本語対応は2025年から
タップできるもくじ
iPhone 16 Proの概要と外観
iPhone 16 Proは、16シリーズのハイエンドモデルにあたる6.3インチスマホです。
製品名 | iPhone 16 Pro |
---|---|
カラー | ブラックチタニウム、ホワイトチタニウム、ナチュラルチタニウム、デザートチタニウム |
サイズ | 71.5 x 8.25 x 149.6mm |
重量 | 199g |
ディスプレイ | 6.3型有機EL(最大120Hz) |
解像度 | 2,622 x 1,206ドット(常時表示) |
画面輝度 | 最大輝度1,000ニト(標準)、ピーク輝度1,600ニト(HDR)、ピーク輝度2,000ニト(屋外)、最小輝度1ニト |
CPU | A18 Pro (6コアCPU / 6コアGPU / 16コアニューラルエンジン) |
ストレージ | 128GB / 256GB / 512GB / 1TB |
カメラ | 4800万画素(広角、F1.78、センサーシフト、レンズフレア防止加工) + 4800万画素(超広角、F2.2)+ 1200万画素(5倍望遠、F2.8) + LiDARスキャナー、インカメラ1200万画素(F1.9) |
対応回線 | 5G(sub-6)、4G |
Bluetooth | 5.3 |
無線LAN | Wi-Fi 7(IEEE802.11be) |
生体認証 | Face ID |
防水防塵 | IP68(最大水深6メートルで最大30分間) |
バッテリー | 動画再生:最大27時間 音楽再生:最大85時間 |
非接触充電 | MagSafe(25W)/ Qi2(15W)/ Qi(7.5W) |
充電ポート | USB Type-C(45W) |
SIM | nanoSIM + デュアルeSIM |
価格 | 15万9,800円〜 |
14 Proや15 Proと同様、「物理SIM(nanoSIM)+ eSIM」のデュアルSIM仕様で、1台で複数の電話番号を使い分けることも可能です。
僕は実際、LINEMO + povoの2キャリアを1台で使用し、その場合は電波マークがこんな風に上下で表示されます。
僕は今回ブラックチタニウムを購入し、落ち着いた色合いで重厚な雰囲気をまとっています(「ヨメリンが撮影しやすいから」という理由だけで選んだのですが、わりと気に入ってます)。
側面には15 Proと同様、軽くて高剛性のチタンフレームを採用し、所有欲と気分をアゲてくれます。
ただ、背面のガラス素材とのつなぎ部分はなめらかでなく、パキッと分かれているので、美しさの面でもう少しがんばってほしいところ。
カメラユニットのゴツさは相変わらずですが、光学5倍ズームが採用されたのはうれしいです。
正面向かって右側にサイドボタンとカメラコントロールボタン(新設)、左側にはアクションボタンと音量ボタン(大 / 小)が付いています。
カメラコントロールボタンは後述するとして、アクションボタンは15 Proと同様「設定 アクションボタン」から自由に割り当てられて便利。
充電ポートは、15 Proから引き続きUSB Type-Cポートです。
付属品のケーブルもUSB-C to Cケーブルですが、本体のUSB-Cポートの規格が「USB 3.2 Gen 2(最大10Gbps)」なのに対し、ケーブルは何をケチったか「USB 2.0(最大480Mbps)」なので注意ください。
とはいえ充電だけ行う分には規格の差異で困ることはないでしょう。
外付けSSDとの接続など、速い転送速度が必要になる場面ではUSB 3.2 Gen 2以上対応のケーブルを使用ください。
USB充電器も付属していないので、個人的にはTORRAS FlexLineとの同時購入がおすすめです。
USB-Cポート直結型のモバイルバッテリーも出揃ってきており、現状では「Anker Nano Power Bank (22.5W, Built-In USB-C Connector)」か「MATECH PowerNano Station 5000」がおすすめです。
僕のようにiPhoneを落としやすい人は、保護フィルムもすぐに付けましょう。
僕のおすすめはNIMASOの「バリ楽Box」で「セットする」「はさむ」「ひっぱる」だけでフィルムが簡単に貼り付けられます。
ボディ全体を守るならスマホケースも欠かせません。
なかでもTORRASの「Ostand Spin」「Ostand Spin Fusion」は360°回転のゼンマイ式スタンドが付き、縦横角度自在に調整できてスタンド代わりにも使えます。
あとはみんな大好き「MOFT」のアクセサリー群もおすすめ。
iPhoneのボディ色を活かすなら、クリアタイプの「MOFT MagSafe対応クリアケース」が最適。
質感にこだわるなら「MOFT MOVAS レザーケース」と組み合わせると、MOVASレザーの風合いも相まって所有欲が高まります。
iPhoneユーザーはもはや必携のカード収納スタンド「MOFT Snap-On スマホスタンド」と合わせると、その一体感と利便性でどハマリ間違いなし。
さまざまなスタイルでスタンド機能に特化したい人は「MOFT 七変化マルチスタンド」も使いやすいです。
同スタンドにカードケースのついた「MOFT 8-in-1多機能スタンド」は、スタンド + ウォレットの多機能性で、動画視聴やWeb会議などさまざまなシーンで活躍するでしょう。
iPhone 16 Proと15 Proの違いを比較レビュー
それでは各側面から15 Proと比べる形で16 Proをレビューしていきます。
なお、カメラのレビューはざっくりなので、あらかじめご承知おきください。
6.3インチへの大型化にともない重くなった
iPhone 16 Proは、約6.3インチの有機ELディスプレイ(10〜120Hzの可変リフレッシュレート)を採用しています。
有機ELとリフレッシュレートは15 Proと変わらず、美しさや精細さは本機でも健在。
画面サイズは6.1インチ(15 Pro)から6.3インチにアップし、解像度も2,556 x 1,179ドット 2,622 x 1,206ドットに向上。より大きな視野を表示できるようになりました。
6.3インチは、大人男性が片手で操作できるギリギリといったところで、手にもったサイズ感だとそれほど大きく感じません。
Androidスマホでもこのサイズが多いことから、バランスの良い大きさなのかもしれません。
ただし、大型化の弊害ですこし重いです。
15 Proからはじつに13g重くなっており、ややずっしり感じます。
とはいえ、14 Proよりは6g軽いので、15シリーズから採用したチタンの恩恵は大きいといえるでしょう。
もうひとつ気になったのが明るさ。画面輝度はともに最大2,000ニトという触れ込みですが、並べてみると16 Proのほうがやや暗かったです。
ベゼル幅はさらに細くなっているので視認性は高いものの、ディスプレイの寿命重視か理由は定かじゃないですが、両者を比べるとちょっと気になりました(実用上の問題はないですけどね)。
Wi-Fi 7対応で(環境が作れるなら)爆速
16 ProはWi-Fi規格「Wi-Fi 7」に対応し、Wi-Fi 7対応のルーターと組み合わせることでその真価を発揮します。
通称 | 周波数帯 | 規格 | 最大通信速度 (理論値) |
---|---|---|---|
Wi-Fi 6 |
2.4 / 5GHz |
IEEE802.11ax |
9.6Gbps |
Wi-Fi 6E |
2.4 / 5 / 6GHz |
IEEE802.11ax |
9.6Gbps |
Wi-Fi 7 |
2.4 / 5 / 6GHz |
IEEE802.11be |
46Gbps |
15 ProのWi-Fi 6Eでも十分速いですが、Wi-Fi 7はさらに速く、最大通信速度にいたっては4倍以上の差があります。
最大通信速度を見ても分かるとおり、従来の光回線(最大1Gbps)だとWi-Fi 7の実力を発揮しきれず、10ギガ回線にしないともったいないです。
つまり「10ギガ回線 / Wi-Fi 7対応ルーター / Wi-Fi 7対応デバイス(iPhone 16 Proふくむ)」をそろえる必要があり、構築条件はなかなか厳しめ(一般的にはまだそこまで普及していない)。
ただ爆速環境に目がない僕はWi-Fi 7環境をもっており、Wi-Fi下でも2Gbps程度の速度が出ました。
モバイル通信は「5G」で日本モデルはサブ6(米国ではミリ波もサポート)対応ではあるものの、下り100Mbps以上しっかり出ます。
45Wの有線充電と25Wのワイヤレス充電に対応
16 Proの充電方法は15 Proと同じく、USB-Cポートを介した有線充電と背面のMagSafeを用いたワイヤレス充電の2種類に対応しています。
出力は、有線充電が最大27W 最大45W、ワイヤレス充電が最大15W 最大25Wへと大きくアップ。
しかし、有線充電はOS側で制限されているのか、現時点ではそこまで出ないようで、僕が確認したかぎりでは約25W出力でした。
SNS上では30W以上観測している報告も一部あるものの、多くはやはり25W程度にとどまっており、現状の平均はこの出力と考えるのがよさそうです。
一方ワイヤレス充電は「30W以上の充電器(Apple純正でなくてもOK)+ 新しいMagSafe充電器」の組み合わせであれば、25W近くまで出ました。
ただしバッテリー容量が約9.4%アップ(15 Pro:3,274mAh 16 Pro:3,582mAh)したからか、有線・無線充電ともに全体的な充電速度は15 Proとほとんど変わらない印象です。
また、新しいMagSafe充電器でないと25Wは出ないので注意ください。
前のMagSafe充電器あるいはQi2ワイヤレス充電器 / モバイルバッテリーの場合、ワイヤレス出力は従来の15Wにとどまります。
Qi2対応モバイルバッテリーは1台もっておくと外出時に重宝するので、どれか買うなら背面に360°回転スタンドがつく「TORRAS Ostand Power Bank」がおすすめです。
A18 Pro搭載で性能アップ
16 ProのCPUにはA18 Proを搭載しています。
A18 ProはA17 Pro(15 Pro搭載)の(半導体チップのトランジスタのゲート長のこと )3nmプロセスをさらに推し進めたもので、製造先のTSMCでは「第2世代3nmプロセス」にあたるものです。
CPUとGPUの性能差を、ベンチマークソフト「Geekbench 5」で測ってみました。
CPUはシングルコア・マルチコアともに約13.8%アップし、いずれも着実に進化。
GPUも約22.0%アップと、コア数が変わらないにもかかわらず、なかなかの向上が見られました。
ゲーミングスマホとしてもますますの進化を遂げつつあるベンチ結果といえるでしょう。
カメラコントロールボタンは便利だが位置がよくない
16 Proの右側面下部に「カメラコントロールボタン」が付きました。
こちらでカメラの使い勝手がかなり改善され、1回押すとカメラ起動、もう1回押すとシャッター、半押しして左右にスライドすると0.5〜25倍までのズーム変更が可能です。
さらに半押し2回で他のカメラメニューを呼び出せますが、これがどうしてなかなか使いにくい。
半押し2回のアクションが慣れないうえ「メニュー選択が半押し1回」「メニュー内での値の決定が半押し2回」といった具合に、操作方法にもクセがあります。
あと、カメラコントロールボタンの位置が、人差し指の第二関節より内側にあるため、カメラとして構えた際に指がパッと届かないのもなかなかクセモノ。
上下を逆にしてカメラコントロールボタンを左手の親指で動かしたほうがじつは使いやすいです。
以上をふまえると「カメラコントロールボタンは便利だが位置と操作方法にやや難あり」といったところです。
カメラが光学5倍ズームに対応
16 Proのカメラは15 Proと同じく3カメラ(広角・超広角・望遠)+ LiDARセンサーです。
両カメラでほぼ同画角で撮影した写真(補正なし)ですが、16 Proのほうがよりくっきりはっきり映り、多少暗くても色の再現力が高いことが分かります。
それから16 Proでの大きな変更点が光学5倍ズームに対応したこと。
15シリーズでもMaxは光学5倍を搭載していたものの、Proは光学3倍でした。
この差が意外と大きく、音楽ライブでアーティストを座席から撮ろうとした際も、妻の15 Pro Maxではかなり近くまで寄れていたのが、僕の15 Proでは米粒くらいが限界で、歯ぎしる機会が多々ありました。
16シリーズではProでもPro Maxレベルでズームできるようになったのはうれしいかぎり。
iPhone 16 Proはおすすめか?
「現時点でどの機種を使っているか?」によっておすすめ度合いは変わるものの、14シリーズ以前を使っているなら迷わず買いです。
充電ポートがLightningから汎用性の高いUSB Type-Cに変更されているうえ、6.3インチにサイズアップしているにもかかわらず、チタン採用で軽量化を実現しています。
マナーモードスイッチ代わりのアクションボタンも、多機能で使いやすいです。
一方15シリーズユーザーは「Wi-Fi 7と光学倍率の向上に魅力を感じないなら変えなくてもいいかな」というのが正直なところ。
15 Proから見ると、重量がサイズアップの弊害で重くなっているため、それだけでもイヤになる人が一定数いそうです。
ただ僕は「変えてよかった」と思っています。
Wi-Fi 7環境が整っているからその恩恵にあずかれること、それから妻の15 Pro Maxで光学5倍の魅力を近くでまざまざと見せつけられていたためです。
とはいえ僕のようにネット環境とカメラの光学ズームにこだわりの強いユーザーでなければ、15ユーザーはステイでいいかなと思います。
iPhone 16 Proレビューまとめ
本記事はiPhone 16 Proをレビューしました。
個人的にはWi-Fi 7対応・光学5倍・カメラコントロールボタンは大きく、Androidスマホをかなりマーケしてきた機種という印象をもちました。
難点がないわけではないですが、着実に進化もしているので、全体的な満足度は高いです。
どうも、マクリン(
- 6.3インチに大型化
- カメラの光学ズームが5倍になった
- 15 Proよりベゼルが細くなった
- カメラコントロールボタンが便利
- 無線LAN規格がWi-Fi 7にアップ
- 15 Proより13g重くなった
- 充電器は別途必要
- 付属のUSB-CケーブルがUSB 2.0
- カメラコントロールボタンの位置がよくない
- カメラのレンズが相変わらずひょいひょい変わる
- Apple Intelligenceの日本語対応は2025年から