どうも、Galaxy S21ユーザーのマクリン(
通常の急速充電は最大15Wですが、近年のスマホは高機能化にともない、充電時のワット数がどんどん高まってきています。
iPhone 15シリーズも最大20Wに対応し、30分で50%充電できる高速充電をサポートしています。
また、S21シリーズなど一部のGalaxyスマホでは、他社に先陣を切って「Super Fast Charging(超急速充電)」とも呼ばれる、最大25W/45W入力をカバーするPPS規格に対応しています。
最大25Wともなると、最大30WのMacBook Airと変わらず、もはや「ハイエンドスマホ ≒ ノートPC」となりつつあります。
この動きは他メーカーのスマホにも波及していき、PPS対応スマホが今後増えてくることが予想されます。
ただし、PPSの恩恵にあずかるには、充電器もPPS対応でなくてはいけません。
このPPS対応充電器というのがやっかいで、ただ高出力であればいいというものではなく、PPS規格用の出力をそなえているモデルでないといけないのです。
そこで本記事では、実際に所有している100台以上の充電器の中から、おすすめのPPS対応モデルを紹介します。
先におすすめのPPS対応充電器から知りたい場合、「おすすめのPPS対応充電器はこれだ!」からお読みください。
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PPS対応とはそもそも何? 見分け方と注意点もあわせて紹介
PPSとは「Programmable Power Supply」の略称で、急速規格であるUSB PD 3.0(USB Power Delivery 3.0)のオプション機能です。
PPS対応デバイスとPPS対応充電器をPD対応ケーブルでつなぐことで、従来のPDを凌ぐ出力と速度で充電可能となります。
数ある充電器の中でもPPS対応は限られるので、その見分け方を紹介します。
PPS対応充電器の見分け方
PPS対応充電器である場合、仕様の「USB-C出力」に、通常の出力とは別に「PPS用の出力」が記されています。
こちらのPPS出力が3Aのときは、Samsungでいう「Super Fast Charging」、すなわち最大25Wに対応し、5Aのときは「Super Fast Charging 2.0(= 最大45W)」に対応します。
スマホ側が最大45W入力まで対応するときは、充電器側の出力表記が「3.3V-20.0V=5A」といったように、5Aまで記載がある充電器を選ばないと45W充電できない点は注意が必要です。
つまり、3Aだけ記されているモデルは最大25W充電のみに対応しているということ(25Wでも充分高出力ですけどね…)。
もうひとつの見分け方は「PPS対応スマホに充電してみること」です。
Galaxyスマホは親切なことに、通常充電・急速充電・超急速充電のいずれかが充電時に分かるようになっています。
このうち、「超急速充電」と表示されていれば、充電器側がPPS対応であることを表しています。
参考までに、通常充電・急速充電・超急速充電のワット数の目安は以下のとおりです。
- 通常充電 5W程度
- 急速充電 15W程度
- 超急速充電 20W程度〜
ちなみに、Galaxy S21をカラ状態から急速充電・超急速充電でそれぞれフル充電までもっていきました。
前者では約100分、後者では約75分だったので、30分近くの高速充電化を実現できていることになります。
PPS対応充電器を選ぶ上での注意点
PPS対応充電器は最低限25W以上の出力をそなえている必要がありますが、25Wをゆうに超える高出力の充電器でもPPS対応でないことは多々あります。
例えばAUKEYの65Wクラス充電器である「Omnia Duo」。
ワット数だけで考えると、25W以上なのでPPS出力の範囲内ですが、Galaxy S21につなげると表記は「急速充電」であり、PPS非対応であることが分かります。
こういったケースは多々あるので、PPS対応充電器を買う場合は「PPS出力が記されているモデル」を必ず選ぶようにしましょう。
あわせて、デバイス側の設定も確認する必要があります。
GalaxyのPPS対応機種の場合、「設定 バッテリーとデバイスケア バッテリー その他のバッテリー設定」で、超急速充電がアクティブになっているのを確認しておきましょう。
おすすめのPPS対応充電器はこれだ!
所持している充電器の中でもおすすめのPPS対応充電器を集めました。
左スライドで全表示
製品 | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
サイズ | 約50 x 45 x 29 mm | 約38 × 32 × 30 mm(プラグ部をふくまない) | 約35 × 38 × 41 mm | 約66 × 29 × 45 mm | 約40 x 50 x 28 mm | 約56 × 47 × 31 mm | 約66 x 30 x 42 mm | 約70 × 60 × 34 mm | 約69 x 69 x 31 mm | 約30 × 55 × 67 mm |
重量 | 約67g | 約47g | 約68g | 約121g | 約87g | 約139g | 約106g | 約216g | 約213g | 約200g |
出力ポート数 | 1(USB Type-C x 1) | 1(USB Type-C x 1) | 1(USB Type-C x 1) | 1(USB Type-C x 1) | 1(USB Type-C x 1) | 2(USB Type-C x 2) | 3(USB Type-C x 2 / USB Type-A x 1) | 1(USB Type-C x 1) | 2(USB Type-C x 2) | 2(USB Type-C x 2 / USB Type-A x 2) |
PPS出力 | 3.3V-5.9V=3.0A / 3.3V-11.0V=2.25A | 3.3-11.0V=3.0A / 3.3-16.0V=2.0A | 3.3V-16.0V=3.0A / 3.3V-21.0V=2.25A | 3.3V-21V=3.09A | 3.3-11.0V=3.25A | 5.0-11.0V=3.0A | 3.3-11.0V=5.0A | 3.3V-20.0V=5.0A | 1ポート使用:3.3V-16.0V=5.0A 2ポート使用:3.3V-16.0V=3.0A(上部)/ 3.3V-16.0V=2.0A(下部) |
3.3V-20.0V=5.0A |
最大出力 | 25W | 30W | 45W | 65W | 65W | 63W | 65W | 100W | 100W | 100W |
なお、ケーブルは「Anker PowerLine III Flow USB-C & USB-Cケーブル」と「Anker USB-C & USB-C Thunderbolt 4 100W ケーブル」の2種類で確認しています。
Anker PowerPort III 25W
1ポートタイプの25W充電器「Anker PowerPort III 25W」です。
PPS出力は「3.3V-5.9V / 3.0A」と「3.3V-11.0V / 2.25A」であり、PPS対応スマホへの25W充電に対応しています。
最大出力も25Wなので、PPS充電器では最小出力の充電器にあたります。
ただし、いま流行りのGaN(窒化ガリウム)搭載ではなく、従来のシリコンなので、小ささにこだわるなら次に紹介するAnker Nano II 30Wのほうがおすすめです。
Galaxy S21で「超急速充電」を表示し、20W以上の出力を確認できました。
Anker Nano II 30W
「Anker Nano II 30W」は、1ポートタイプの30W充電器です。
PPS出力は「3.3-11.0V / 3.0A」と「3.3-16.0V / 2.0A」であり、PPS対応スマホへの25W充電に対応しています。
Galaxy S21で「超急速充電」を表示し、20W以上の出力を確認できました。
PPS対応スマホだけでなく、MacBook Air用の充電器としても活用できます。
Anker Nano II 45W
「Anker Nano II 45W」は、1ポートタイプの45W充電器です。
PPS出力は「3.3V-16.0V / 3.0A」と「3.3V-21.0V / 2.25A」であり、PPS対応スマホへの25W充電に対応しています。
Galaxy S21で「超急速充電」を表示し、20W以上の出力を確認できました。
MacBook Pro 13″や一般的なモバイルノートPC用の充電器としても活用できます。
Anker PowerPort III 65W Pod
「Anker PowerPort III 65W Pod」は、1ポートタイプの65W充電器です。
僕の記憶するかぎり、全充電器の中でも先んじてPPSに対応したモデル。
シリコン搭載であり、小ささとは無縁なので、コンパクトな充電器を好むなら次のCIO USB PD 65Wのほうがおすすめです。
最大65Wではあるものの、PPS出力は「3.3V-21V / 3.09A」で、PPS対応スマホの25W充電のみサポートしています。
Galaxy S21で「超急速充電」を表示し、20W以上の出力を確認できました。
MacBook Pro 13″用の充電器としても活用できます。
CIO USB PD 65W
「CIO USB PD 65W」は、1ポートタイプの65W充電器です。
GaN搭載モデルであり、同クラスで最小最軽量モデルに仕上がっています。
PPS出力は「3.3-11.0V / 3.25A」で、PPS対応スマホの25W充電のみサポートしています。
Galaxy S21で「超急速充電」を表示し、20W以上の出力を確認できました。
MacBook Pro 13″用の充電器としても活用できます。
Innergie C6 Duo
「Innergie C6 Duo」は2ポートタイプの60WクラスUSB-C充電器です。
PPS出力は「5.0-11.0V / 3.0A」のみで、他の充電器より電圧の範囲は狭いものの、PPS対応スマホの25W充電は問題なく可能です。
Galaxy S21で「超急速充電」を表示し、20W以上の出力を確認できました。
MacBook Pro 13″用の充電器としても活用できます。
CIO LilNob
「CIO LilNob」は3ポートタイプの65W充電器です。
同クラスの3ポートタイプで最小最軽量におさまり、なんと1ポートのAnker PowerPort III 65W Podをも凌ぐコンパクト設計。
PPS出力は「3.3-11.0V / 5.0A」で数少ない5Aに対応し、最大45Wの「Super Fast Charging 2.0」もサポートしています。
Galaxy S21だと25W充電しかできないものの、「超急速充電」をもちろん表示し、20W以上の出力を確認できました。
MacBook Pro 13″とスマホを同時充電できる3ポート充電器としても活用できます。
Anker 317 Charger (100W)
「Anker 317 Charger (100W) with USB-C & USB-C ケーブル」は、1ポートタイプの100WクラスUSB-C充電器です。
PPS出力は「3.3V-20.0V / 5.0A」でCIO LilNobと同様、5Aに対応するので、最大45Wの「Super Fast Charging 2.0」もサポートしています。
Galaxy S21だと25W充電しかできないものの、「超急速充電」をもちろん表示し、20W以上の出力を確認できました。
100Wクラスの充電器でもあるので、MacBook Pro 16″用の充電器としても活用できます。
Anker PowerPort III 2-Port 100W
「Anker PowerPort III 2-Port 100W」は、2ポートタイプの100WクラスUSB-C充電器です。
1ポートなら16インチMacBook Pro、2ポートでも13インチMacBook Aro + Airの組み合わせで充電できる強力な仕様。
1ポート時のPPS出力は「3.3V-16.0V / 5.0A」で5Aに対応し、最大45Wの「Super Fast Charging 2.0」をサポートしています。
2ポート時は「3.3V-16.0V / 3.0A」でPPS対応スマホへの25W充電に対応しています。
Galaxy S21でも「超急速充電」を示していました。
Anker PowerPort III 2-Port 100Wは、2ポートのPPS充電器にくわえ、ノートPC 2台の充電をカバーでき、ほぼ全ての機器に急速充電可能です。
Baseus 100W 4ポート
「Baseus PD 充電器 100W USB充電器 4ポート」は、4ポートタイプの100Wクラス充電器です。
ノートPCを充電しながらスマホやモバイルルーターを同時充電できるというパワフルな仕様。
PPS出力は「3.3V-20.0V / 5.0A」に対応し、最大45W充電もサポートしています。
Galaxy S21で「超急速充電」を示し、21W程度の出力が確認できました。
100Wクラスの充電器でもあるので、MacBook Pro 16″用の充電器としても活用できます。
PPS対応充電器まとめ
本記事ではおすすめのPPS対応充電器を9モデル紹介しました。
PPS対応スマホと対応充電器を組み合わせたときのバッテリーの回復具合はすさまじく、まさにグングン回復していきます。
PPSは今のところSamsungが注力するのみで、他社はあんまりといった状況ですが、次世代のiPhoneがPPS対応という噂も出ており、対応機種が増えていくものと思われます。
25W充電は今後のスマホ充電のスタンダードになると予想されるので、ぜひチェックしてみてください。
どうも、マクリン(