どうも、iPhone 11 Proユーザーのマクリン( @Maku_ring)です。
スマホでYouTube観マクリン&ゲームしマクリンしていたら、こんな通知が来たことありませんか?
スズメの涙ほどのデータ残量しかなく、次の日にはデータ容量が枯渇し、残りを超低速で過ごす日々……。
低速を回避しようにも、三大キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)でのデータ追加購入は割高で、あまり現実的な選択ではありませんでした。
マクリン
ヨメ
最新のiPhone(iPhone 11/XSシリーズ)は、実は2種類の電話番号(キャリア)が使えるデュアルSIM仕様。
とはいえ、SIMカードが物理的に2枚入るわけではありません。
もう1枚のSIMは本体内蔵のeSIMなのです。
eSIMは、電話番号情報をネットワーク経由で書き込んで契約できるのが特徴で、これまで日本国内のキャリアは対応していませんでした。
eSIMのメリットは、なんといってもその安さ。
IIJmioのeSIMは、データ容量6GBのデータSIMのみのサービスですが、月額1,520円とリーズナブルに利用することができます。
データSIMだと通話はできないものの、LINEやSkypeなどのネット回線通話はできますので、日常使用で不便を感じることはほとんどありません。
機能 | データSIM | 音声SIM |
通話 | × | ○ |
SMS | △(IIJmio非対応) | ○ |
データ通信 | ○ | ○ |
しかも最低利用期間は2ヶ月とかなり短め。
したがって、主回線のキャリアでデータ容量を使い切ったとしても、副回線のeSIMに切り替えればかなりお得に利用することができるのです。
月末の超低速にヤキモキしながら過ごす日々とも、超低速に心が折れて割高なデータを購入する日々とも、これでオサラバ!
このたびIIJmio様より、eSIMを試す機会を提供いただいたので、実際に申し込んだときの手順ならびにその使用感をレビューいたします。
タップできるもくじ
eSIMとはそもそも何?
SIMカードは、スマホに物理的に挿入して通信するためのものです。
一方eSIMは、すでに本体に搭載しているため、ネットワーク経由で電子的に情報を書き込んで利用することができます。
「embedded(組み込み型の)SIM」の略称です。
電子的に情報を書き込む方法は「QRコートの読み込み」か「専用アプリ」。
アプリは開発に時間が要し、ダウンロード等の手間もかかることから、IIJmioではサービスのスタートとユーザビリティを優先し、QRコードを採用しています。
現在はIIJmioだけでなく、楽天モバイルでもeSIMが出ています。
今後の使い方として、国ごとに異なるSIMカードを抜き差しするのではなく、eSIMの情報を書き換えるだけで、その国にあった回線を利用できるなど、出張や旅行に適したサービスへと昇華することが想定されています。
- 現地でSIMカードを物理的に調達しなくて済む
- SIMカードを抜き差ししなくて良いので、紛失するリスクがなくなる
というのは、経済的・時間的・心理的コストが削減されるので、海外渡航の機会が多い場合にはメリットではないでしょうか。
また日本国内での利用においても、下記のような活用方法があります。
- 三大キャリアの通話定額サービスや家族割などのメリットを享受しつつ、データ通信はeSIMとMVNO(格安SIM)で通信代を削減
- キャリアメール(@docomo.ne.jp、@ezweb.ne.jp、@softbank.ne.jpのメール)を残したまま、データ通信はeSIMとMVNOで割安に
- キャリアがauかソフトバンクならば、IIJmio(ドコモ回線)を契約することによって通信障害時のリスク軽減
しかし、現状eSIMを利用できる端末は以下のとおりで、それほど多くありません。
- iPhone 11
- iPhone 11 Pro
- iPhone 11 Pro Max
- iPhone XS
- iPhone XS Max
- iPhone XR
- 11インチiPad Pro
- iPad Air(第3世代)
- 12.9インチiPad Pro(第3世代)
- iPad mini(第5世代)
- Surface Pro LTE Advanced
- GWM-00011
- GWM-00009
- GWP-00009
しかも、SIMフリーもしくはSIMロック解除済み端末に限ります。
Appleの公式サイトあるいは店舗で購入するiPhoneは、SIMフリーなのでそのまま使えますが、三大キャリアの購入端末はSIMロック解除が必要です。
- 一括購入の場合:購入後すぐにSIMロック解除可能。
- 分割購入の場合:自社と回線契約しない場合は分割代金の前払いやクレジットカード払いを条件に、購入後すぐにSIMロック解除可能。それ以外は101日目からSIMロック解除可能。
6GBプランで月額わずか1,520円!
最低利用期間もわずか2ヶ月!
IIJmioのeSIMプランの申し込み・利用方法
eSIMの申し込み時に用意するものは「SIMフリー版もしくはSIMロックの解除が済んだiPhone」と「クレジットカード」の2点だけです。
eSIMは電子発行なので、従来のSIMカードのようにブツが届くのを待つ必要がありません。
IIJmioのWebサイトからeSIMプランを申し込むと、eSIM認証(アクティベーション)用のQRコードが発行されます。
僕はSIMフリーのiPhone 11 ProにmineoのデータSIMを入れているので、本記事ではそちらを使って申し込みを進めました。
ここからは、6つのステップがあります。
従来のSIMカードによるキャリア追加・変更と比べ、かなりスムーズ(数分レベル)で接続完了までこぎ着けて、フロー自体もとても簡単でした。
ちなみにデフォルトの設定のままでは、インターネット共有、つまりテザリングが使用できないことがあります(僕はできませんでした)。
その場合は「モバイル通信プラン IIjmioをタップ モバイルデータ通信ネットワーク」と進み、インターネット共有の設定画面に入ります。
そこに以下の内容を入力することで使えるようになります。
- APN
- ユーザー名
- パスワード
- iijmio.jp
- mio@iij
- iij
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IIJmioのeSIM使用感レビュー
ではIIJmioのeSIMでどの程度の通信速度が出るのか、デュアルSIMのiPhoneで確認することにしました。
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まずは主回線のmineoから計測しました。
- 下り(ダウンロード) ネット閲覧・アプリダウンロード・動画鑑賞時の速度
- 上り(アップロード) メール送信・データアップロードの速度
三大キャリアが数十Mbps行くのに対し、mineoは上下ともに10Mbps未満と多少寂しい数値ではありますが、この速度でもふだんのWebサイト・SNS閲覧で不便を感じることはほぼありません。
次に副回線のIIJmio(eSIM)を測定しました。
下りは約2Mbpsで速いとはいえない値ですが、mineoと大きく変わらないため、動画閲覧を控えれば通常使用で困ることはほぼないでしょう。
一方、上りは10Mbps以上あるため、大きなファイル送信やデータのアップロード時にも活躍できる速度となっています。
ちなみに回線の切り替えはとてもスムーズで「モバイル通信プラン モバイルデータ通信」で主回線をタップするだけ。
主回線のデータ容量が少なくなってきたとき、あるいは大容量のデータ送信などで、副回線としてのeSIM用途は充分実用的です。
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IIJmioのeSIM利用の注意点
実際に申し込みから設定・使用して気づいた、eSIMの注意点を改めてまとめます。
1. SIMロック解除が必須
まずはSIMロック解除された最新のiPhoneが必須です。
キャリアで購入したiPhoneは、SIMロックを解除してからeSIMの契約手続きを行いましょう。
2. テザリング(インターネット共有)は設定が必要
デフォルトの設定のままではテザリングができないため、インターネット共有から設定が必要です。
しかしこの設定も3分ほどでできるので、一度してしまえばあとは問題ありません。
3. 時間帯によって通信速度の低下は不可避
eSIMの通信速度は、昼休み(12〜13時頃)や帰宅時間帯(17〜19時頃)など、時間帯の影響を受けます。
なぜならIIJmioのeSIMは、MVNO(格安SIM)での通信と同じように、大手キャリアの回線の一部を借りているからです。
多くの人が回線を使う時間帯は混雑し、通信速度が落ちてしまいます。
通信速度を落としたくない場合は、主回線を大手キャリアの回線にし、混雑する時間帯にはそちらから通信するという手があります。
4. 短時間での主回線・副回線の切り替えに注意
IIJmioのエンジニアの公式blog 「てくろぐ」によると、短時間で主回線・副回線の切り替えを頻繁に行うと、一時的に通信ができなくなる事例が報告されています。
なお、時間をおいてからiPhoneを再起動すると復旧したとのことです。
5. 機種変更の際は再発行と手数料が必要
一度使用したeSIM認証(アクティベーション)用のQRコードは、たとえ契約者が同一人物であっても、他の端末で2度と使用することができません。
したがって、機種変更したらeSIM認証用のQRコードの再発行手続きが必要です。
その際、再発行に2,000円、手数料に200円必要なので、機種変更を近々予定している場合は注意ください。
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最低利用期間もわずか2ヶ月!
IIJmioのeSIMを解約する方法
とても利便性の高いeSIMですが、万が一解約したくなったときの方法をお伝えします。
解約も申し込み時と同じように、オンラインで簡単に行うことができます。
IIJmioの会員専用ページにログインし「サービスのご解約」へと進めるのみです。
ただし、最低利用期間である利用開始日の翌月末日までは解約できません。
IIJmioのeSIMの利用をおすすめする人
伸び代の多いeSIMですが、上記の注意点を加味してでも、利用価値があると感じるのは以下のケースです。
- 2年縛りを避けながら、通信料を削減したい。
- データ容量が毎月足りなくなり、低速通信にストレスを感じている。追加は割高だと感じている。
- 家族割や保証サービス、キャリアメールなどの関係でキャリアの解約が難しいが、通信料は節約したい。
- 基本的にWi-Fi通信が多い。またはフリーランスや営業職など時間の自由が比較的効く。
- 出張や旅行など海外渡航が多い。
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【ちょっと裏話】IIJmioの日本初eSIMサービス開始までのリアル
ここまでユーザー目線でIIJmioのeSIMについて解説・検証してきましたが、調査の過程で開発にまつわるドラマを知ることができました。
興味のある方はぜひお付き合いください。
裏話1:法律の国境を超えた
eSIMを使えば、海外出張や旅行の際もSIMを物理的に用意することなく、その国にあった回線を利用できるのがメリットという話をしました。
しかし、これにはサービス提供側からすると大きなハードルが伴います。
海外の事業者とも取引せざるを得ないということです。
言語の問題だけでなく、特にそれぞれの国の法律に則るために、相当な苦労があったようです。
裏話2:eSIMとプロファイルに相性問題があった
eSIMは物理的なカードの抜き差しがなくなったとはいえ、スマートフォン内の基盤に埋め込まれています。
eSIMは各メーカーが作ったものなので、IIJmio側で管理することができません。
そこでどうしても、eSIMとIIJmioが提供するプロファイルに、相性の良し悪しが出てきてしまうのです。
もちろん、IIJmioが多くの端末でテストを行ってくれていますが、新機種が常に出続けるスマートフォン業界で、全端末に対応する大変さは想像に難くありません。
IIJmioではさまざまな端末でテストを重ねた上でeSIMベータ版を発売し、今も常にいろいろなeSIMでのテスト結果を、ノウハウとして蓄積し続けているそうです。
裏話3:対応端末が少ないまま発売に踏み切った
冒頭でも紹介したとおり、現在日本国内でeSIMが使えるのは、iPhoneの最新シリーズと一部のスマートフォンに限られます。
いくらeSIMの技術が完成しても、それに対応している端末がなければ使うことはできません。
つまり開発費用を回収できないので、eSIMのサービス提供側としては簡単に手を出せないわけです。
こうした状況でもIIJmioがeSIMサービスの開始に踏み切った理由は、eSIM市場を開拓したいから。
端末メーカーがeSIM対応の端末を作りたくなるよう、eSIMを先に普及させることを優先したそうです。
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IIJmioのeSIMレビューまとめ
本記事は「【IIJmioのeSIMレビュー】MVNO(格安SIM)が日本対応!iPhoneでの申し込み手順と使用感を分かりやすく解説!」について書きました。
SIMカードの抜き差しなしに、データの書き換えだけでキャリアの契約ができるIIJmioのeSIM。
プランが1種類の点と通信速度は課題がやや残るものの、それでも副回線用途としてのeSIMは利便性がかなり高く、今後の展開にも期待できるサービスです。
どうも、マクリン( @Maku_ring)でした。
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