自宅のWi-Fiルーターをメッシュルーターで構築しているマクリン( @Maku_ring)です。
メッシュWi-Fiとは、複数のルーターで網目状のネットワークを形成するものですが、安定したネットワークを形成できることもあり、ユーザーが増えてきています。
メッシュルーターだと、Wi-Fi対応機器が増えても1台に負荷がかからず、広範囲でも安定したネットワーク環境が得られます。
従来のメッシュルーターは通信速度が控えめなのが弱点でしたが、Orbi WiFi6やDeco X20といった高速Wi-Fi規格「Wi-Fi6」対応モデルが増え、この点も解消されてきています。
メッシュルーターで人気のVelopシリーズからも、ついにWi-Fi6対応製品が出ました。
LINKSYSの「Velop MX5300」です。
Orbi WiFi6と同様、Wi-Fi6 x メッシュの掛け合わせであり、さらにトライバンドでもあります。
つまり、通常のルーター(デュアルバンド)にもう1種類のWi-Fi電波を追加し、3種類の周波数帯を持っています。
メッシュルーターの中でも速度にこだわる人に最適といえます。
そんなわけで本記事は「【Velop AX MX5300レビュー】Wi-Fi6&トライバンド対応の高性能メッシュルーター!」について書いていきます。
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他のVelopシリーズとのスペック比較
Velopシリーズでスペックを比較しました。
製品 | ||||
ワイヤレス規格 | 2.4GHz:IEEE 802.11b/g/n 5.0GHz:IEEE 802.11n/ac |
2.4GHz:IEEE 802.11b/g/n/ax 5.0GHz:IEEE 802.11n/ac/ax |
||
周波数 | 2.4GHz+5.0GHz | 2.4GHz+5.0GHz+5.0GHz | ||
ストリーム数 | 4本 | 6本 | 8本 | |
最大通信速度(理論値) | 2.4GHz:400Mbps 5.0GHz:867Mbps |
2.4GHz:400Mbps 5.0GHz:867Mbps 5.0GHz:867Mbps |
2.4GHz:574Mbps 5.0GHz:2,402Mbps 5.0GHz:1,201Mbps |
2.4GHz:1,147Mbps 5.0GHz:2,402Mbps 5.0GHz:1,733Mbps |
適用範囲 | 140平米 | 185平米 | 185平米 | 190平米 |
接続端末数 | 最大30台 | 最大50台 | 最大250台 | 最大250台 |
ワイヤレスセキュリティ | WPA2 | WPA3 | ||
CPU | 716MHz クアッドコアCPU | 1.4GHz クアッドコアCPU | 2.2GHz クアッドコアCPU | |
インターフェース | ギガビット対応LAN/WAN互換ポート x 2 | ギガビット対応WANポート x 1 ギガビット対応LANポート x 3 |
ギガビット対応WANポート x 1 ギガビット対応LANポート x 4 |
|
2個パックの価格 | 17,373円前後 | 25,350円前後 | 57,895円前後 | 66,622円前後 |
MX5300とMX4200は、2.4GHz帯と5.0GHz帯ともにIEEE 802.11ax、つまりWi-Fi6に対応しています。
また、Wi-Fi電波を3種類持ち、接続台数を増やしても余裕をもってWi-Fiを分担することができます。
ストリーム数(電波の通る道の本数)の点でも、デュアルバンドが3本、トライバンドが6本に対し、MX5300とMX4200は最多の8本です。
さらにCPUのクロック数(周波数)、ポート数でも上回り、MX5300はまさにVelopのフラグシップモデルにふさわしいスペックといえます。
Velop MX5300の外観と付属品
Velop MX5300はVELOPシリーズ共通の四角柱のスマートなフォルムです。
サイズはデュアルバンドの78 x 78 x 143mm、トライバンドの78 x 78 x 185mmに対し、MX5300は99 x 99 x 239mmとひと回り大きくなっています。
デュアルバンドは350ml缶サイズでしたが、MX5300は明らかにデカイです。
重量も約1.6kgと重く(デュアル:約300g、トライ:約460g)、アンテナモジュールが追加された分、Velop本来の軽量スリムさは無くなっています。
底面には電源ボタンとWPSボタン、RESETボタンが付いています。
インターフェースは、USB-Aポート(USB3.0)にギガビットLANポート x 4、ギガビットWANポートと、メッシュルーターにしては充実しています。
同梱品はMX5300電源アダプタ、イーサネットケーブル、「Linjsys DOCUMENTATION」ディスクです。
Velop MX5300の接続設定
Velop MX5300にかぎらず、Velopシリーズは専用アプリだけで接続設定が完結し、その手順も画面に沿って進めるだけなので分かりやすいです。
Linksys
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接続設定方法を紹介します。
Velop専用アプリでできること
Velop MX5300は、ネットワーク管理もスマホアプリから全て行うことができます。
Linksys
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ダッシュボードでは接続機器数とノード数が分かります。
機器数をタップすると、どのデバイスがいずれのノードと2.4/5.0GHzいずれの周波数帯でネットワーク接続しているか確認できます。
メッシュルーターだと、こちらがSSIDをいちいち変えずとも、ルーター側で適切な周波数に自動振り分けでき、その特性はVelop MX5300でももちろん発揮されています。
インターネット速度テストでは、モデムとルーター間の通信速度をチェック可能です。
保護者による制限もでき、お子さんの使用スケジューリングや特定サイトへのアクセス禁止も設定できます。
デバイスごとの優先度付けにも対応し、ゲーム機やゲーミングPC、動画配信サービスを観るデバイスは、こちらに登録することで速度遅延が生じにくくなります。
ゲスト用ネットワークも設定できるので、友人知人の来訪時にも重宝します。
Velop MX5300の通信速度を計測
我が家のプロバイダーは「ドコモ光×GMOとくとくBB」で、最大10Gbps(10,000Mbps)対応の光ファイバー回線を敷いています。
ただし、Velop MX5300のWANポートは最大1Gbps対応なので、Wi-Fi6の実力は発揮しきれないモデルです。
まず参考までに、過去に計測したVelopトライバンドの通信速度です(いずれも正午に測定しています)。
- 下り(ダウンロード) ネット閲覧・アプリダウンロード・動画鑑賞時の速度
- 上り(アップロード) メール送信・データアップロードの速度
トライバンドのメッシュだけあってなかなか速い結果ですが、これがWi-Fi6対応だとどれほど良くなるのか気になるところ。
ということで、Wi-Fi6対応のノートPC(HP Spectre x360 13)とスマホ(iPhone 11 Pro)で測定しました。
インターネットの快適性につながる下りでは、いずれも600Mbps以上あり、Velopトライバンドをも上回るスピードを観測しました。
WANポートが最大1Gbpsに律速されるとはいえ、Wi-Fi6の実力の一端が出ており、上限値にせまる速度を示すことが分かりました。
Wi-Fi6の実力を出し切るなら、10Gbps対応WANポートを備えるBUFFALO WXR-5950AX12がベターです。
しかし、BUFFALO WXR-5950AX12はメッシュルーターではありません。
広い部屋・階層の多い部屋でルーターを使うのであれば、複数台のルーターでネットワークエリアを拡大できるメッシュルーターが適しています。
「メッシュルーターでWi-Fi6がいい」というのであれば、Velop MX5300かOrbi WiFi6がおすすめです。
Velop MX5300レビューまとめ
本記事は「【Velop AX MX5300レビュー】Wi-Fi6&トライバンド対応の高性能メッシュルーター!」について書きました。
「Velop MX5300」は、Orbi WiFi6やDeco X20と同様、Wi-Fi6 x メッシュというよくばり設計ルーターです。
価格は高め(約5万円)で大きいし重いですが、それも納得の高スペックとなっています。
広いエリアで安定したWi-Fi環境を得たいということでしたら、現状最適解のひとつといえるでしょう。
どうも、マクリン( @Maku_ring)でした。