新しいWi-Fiルーター(無線LANルーター)に目がないマクリンです。
インターネットの快適性は、WiFiルーターの性能で決まるといっても過言ではありません。
我が家のようにスマホ・タブレット・ノートPC・プリンターなど、Wi-Fi対応デバイスが増えるほどその差は顕著。
ヨメ
マクリン
ヨメ
どのWi-Fiルーターが合うか見極めるには、使い方に合わせてルーターのタイプをしぼる必要があります。
そこで本記事では、数々のルーターを使用してきた僕が、タイプ別におすすめのモデルを紹介していきます。
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Wi-Fiルーターの種類とおすすめユーザー
Wi-Fiルーターは現在、以下の5種類に大きく分けられます。
いずれのルーターも異なる特徴と利点があるので簡単に紹介していきます。
メッシュルーター
メッシュルーターは「メッシュWiFiに対応する無線LANルーター」です。
メッシュWiFiとは「網目状に張り巡らされたWi-Fiネットワーク」のことを指します。
元々は公衆Wi-Fi(カフェ・コンビニ・駅・空港などのWi-Fi)向けに使われていた技術で、2017年半ばから家庭用のWi-Fiルーターにも導入されるようになりました。
メッシュルーター最大の特徴が「複数台のルーターでネットワークを形成すること」です。
このように、モデムとつながったメッシュWi-Fiルーター(本体)と、1つ以上のメッシュWi-Fiサテライトで構成されています。
本体とサテライトは専用の無線バンドで通信し、これらの集合体で網目状のネットワークを形成することから「メッシュWi-Fi」と呼ばれます。
メッシュルーターのメリットとして、場所によらず安定したネットワーク通信を常に得られることです。
Wi-Fi6ルーター
近年主流になりつつあるのがWi-Fi6対応のルーターです。
従来のWi-FiであるWi-Fi4やWi-Fi5にくらべ、Wi-Fi6はかなり進化しています。
通称 | 周波数帯 | 規格 | 最大通信速度 (理論値) |
実効スループット |
---|---|---|---|---|
Wi-Fi4 |
2.4 / 5GHz |
IEEE802.11n |
600Mbps |
150Mbps |
Wi-Fi5 |
5GHz |
IEEE802.11ac |
6.9Gbps |
800Mbps |
Wi-Fi6 |
2.4 / 5GHz |
IEEE802.11ax |
9.6Gbps |
1Gbps以上 |
最大通信速度は9.6Gbps、実測値に近い実効スループットでも1Gbps超えと有線LAN並みの速度を発揮します。
ただ、ひとつ注意しなくてはならないのは、デバイス側もWi-Fi6に対応している必要があるということです。
例えばiPhoneでは11シリーズ以降からWi-Fi6に対応しているため、それより古いiPhoneだと、たとえルーター側がWi-Fi6対応でもその性能は出ません。
近年のノートPCやスマホは基本Wi-Fi6対応ですが、古いデバイスを使うときはこの点に注意しましょう。
Wi-Fi6Eルーター
WiFi6よりさらに新しいWi-Fi規格が「Wi-Fi6E」です。
iPhone 15シリーズがWi-Fi6Eに対応したのを皮切りに、Wi-Fi6E対応ルーターはどんどん増えています。
Wi-Fi6EのEが「Expand(拡張)」の略称であるとおり、基本Wi-Fi6ベースではあるものの、着実に進化しています。
通称 | 周波数帯 | 規格 | 最大通信速度 (理論値) |
実効スループット |
---|---|---|---|---|
Wi-Fi5 |
5GHz |
IEEE802.11ac |
6.9Gbps |
800Mbps |
Wi-Fi6 |
2.4 / 5GHz |
IEEE802.11ax |
9.6Gbps |
1Gbps以上 |
Wi-Fi6E |
2.4 / 5 / 6GHz |
IEEE802.11ax |
9.6Gbps |
4Gbps以上 |
最大通信速度こそWi-Fi6と同じ9.6Gbpsですが、実効スループットが4倍の4Gbps以上とかなりの高速ぶりを発揮します。
さらに6GHz帯を唯一もち、周波数帯がカブらないので混線しづらい強みがあります。
ただ先ほどのWi-Fi6と同様、デバイス側もWi-Fi6Eに対応している必要がある点に注意しましょう。
とはいえ、Wi-Fi6E環境を実現できたときの快適性は別格で、6GHz帯の優位性は現状かなり高いです。
Wi-Fi7ルーター
実は、Wi-Fi6Eよりさらに速い「Wi-Fi7」もあります。
通称 | 周波数帯 | 規格 | 最大通信速度 (理論値) |
実効スループット |
---|---|---|---|---|
Wi-Fi6 |
2.4 / 5GHz |
IEEE802.11ax |
9.6Gbps |
1Gbps以上 |
Wi-Fi6E |
2.4 / 5 / 6GHz |
IEEE802.11ax |
9.6Gbps |
4Gbps以上 |
Wi-Fi7 |
2.4 / 5 / 6GHz |
IEEE802.11be |
46Gbps |
14Gbps以上 |
最大通信速度でも実効スループットでも4倍程度とずば抜けた高速化を実現しています。
6GHz帯も2倍の320MHzに拡張し、同バンドの実力をさらに引き出せる仕様に進化。
ただし、現時点では対応デバイスがかなり限定され、Xiaomi 14 UltraやPOCO F6 Pro、Xperia 1 IVやAQUOS R9など、一部のAndroidスマホのみです。
とはいえ1〜2年後には主流になってくるでしょうし、下位互換もバッチリなので、今のうちからWi-Fi7ルーターを導入するのもアリです。
Wi-Fi5ルーター
Wi-Fi6やWi-Fi6Eルーターがいかに速いとはいえ、現在のボリュームゾーンはWi-Fi5ルーター。
家電量販店に置いているルーターのほとんどは、このタイプになります。
メッシュルーターやWi-Fi6Eルーターが登場したこともあり、ますます手頃価格になってきています。
Wi-Fi6やWi-Fi6Eルーターがその真価を発揮するには、デバイス側もそのWi-Fi規格対応でないといけませんが、Wi-Fi5ルーターはそれを気にする必要がありません。
ルーターの性能を100%出し切れ、かつ安いため、コスパ観点では最強といっても過言ではありません。
接続設定も簡単に済む製品が多く、家電にくわしくない人でも取り扱いやすいのもメリットです。
各ルーターがおすすめの人
各Wi-Fiルーターが適している人は以下のとおりです。
- メッシュルーター 部屋が多い(広い)人
- Wi-Fi6ルーター Wi-Fiデバイスが多い人
- Wi-Fi6Eルーター ゲーマー・動画クリエイター
- Wi-Fi5ルーター コストをおさえたい人
- Wi-Fi7ルーター 対応スマホ・ノートPCをもってる人
一軒家や部屋数が多いなど、広エリアで安定したインターネット環境を得たい人には、メッシュルーターをおすすめします。
Wi-Fiにつなぐデバイスが多い人はWi-Fi6ルーターがベター。
動画視聴はもちろん、シビアなオンラインゲームでは速度遅延が命取りであるため、とにかくスピード重視の人はWi-Fi6Eルーターです。
価格も性能もそこそこにおさえたい人はWi-Fi5ルーターを選びましょう。
Wi-Fiルーターのおすすめをタイプ別に紹介
ここからは、タイプ別にWi-Fiルーターのおすすめ商品を挙げていきます。
メッシュルーター
メッシュルーターのおすすめ4製品の性能をまとめると以下のとおりです。
製品名 | Wi-Fi規格 | 対応バンド | 最大通信速度 | WAN/LANポート数 | IPv6(IPoE / IPv4 over IPv6) |
---|---|---|---|---|---|
バッファロー「WNR-5400XE6P/2S」 |
Wi-Fi6E | 2.4GHz + 5GHz + 6GHz | 【2.4GHz】573Mbps 【5GHz】2401Mbps 【6GHz】2401Mbps |
2.5Gbps対応WAN x 1 ギガビットLAN x 3 |
|
TP-Link「Deco XE200」 |
Wi-Fi6E | 2.4GHz + 5GHz + 6GHz | 【2.4GHz】1148Mbps 【5GHz】4804Mbps 【6GHz】4804Mbps |
10Gbps対応WAN/LAN x 1 ギガビットWAN/LAN x 2 |
|
NETGEAR「Orbi 9 AXE11000」 |
Wi-Fi6E | 2.4GHz + 5GHz + 5GHz + 6GHz | 【2.4GHz】1147Mbps 【5GHz】2402Mbps 【5GHz】2402Mbps 【6GHz】4804Mbps |
10Gbps対応WAN x 1 2.5Gbps対応LAN x 1 ギガビットLAN x 3 |
|
LINKSYS「AX4200」 |
Wi-Fi6 | 2.4GHz + 5GHz + 5GHz | 【2.4GHz】574Mbps 【5GHz】1201Mbps 【5GHz】2402Mbps |
ギガビットWAN x 1 ギガビットLAN x 3 |
4製品のうち、LINKSYS AX4200以外はWi-Fi6E対応なので、速度にこだわる人はこちらのほうがおすすめです。
なかでもTP-Link Deco XE200とNETGEAR Orbi 9は、WANポートが10Gbps対応であり、10ギガの光回線すら最大限活かせる超高速仕様となっています。
価格こそ6万円/台と張るものの、NETGEAR Orbi 9は4つの周波数帯を使えるクアッドバンド対応です。
Wi-Fiデバイスの多い環境ほど真価を発揮するので、広範囲にわたって安定したWi-Fiネットワークを築きたいなら本機を置いて他にないでしょう。
Wi-Fi6Eルーター
Wi-Fi6Eルーターのおすすめは以下のとおりです。
製品名 | 対応バンド | 最大通信速度 | WAN/LANポート数 | IPv6(IPoE / IPv4 over IPv6) |
---|---|---|---|---|
バッファロー「WXR-11000XE12」 |
2.4GHz + 5GHz + 6GHz | 【2.4GHz】1147Mbps 【5GHz】4803Mbps 【6GHz】4803Mbps |
10Gbps対応WAN x 1 10Gbps対応LAN x 1 ギガビットLAN x 3 |
|
TP-Link「Archer AXE5400」 |
2.4GHz + 5GHz + 6GHz | 【2.4GHz】574Mbps 【5GHz】2402Mbps 【6GHz】2402Mbps |
2.5Gbps対応WAN/LAN x 1 ギガビットWAN/LAN x 1 ギガビットLAN x 3 |
|
NEC「Aterm WX11000T12」 |
2.4GHz + 5GHz + 6GHz | 【2.4GHz】1147Mbps 【5GHz】4804Mbps 【6GHz】4804Mbps |
10Gbps対応WAN x 1 10Gbps対応LAN x 1 ギガビットLAN x 3 |
|
エレコム「WRC-XE5400GSA-G」 |
2.4GHz + 5GHz + 6GHz | 【2.4GHz】574Mbps 【5GHz】2402Mbps 【6GHz】2402Mbps |
ギガビットWAN x 1 ギガビットLAN x 4 |
このうち性能面ですぐれているのはバッファロー WXR-11000XE12とNEC Aterm WX11000T12。
最大通信速度が高いのにくわえ、WANポートが10Gbps対応であり、高速性にこだわった仕様となっているからです。
外観面ではバッファローが可動式アンテナ、NECがアンテナ内蔵であるため、Wi-Fi電波の方向を調整したいときはバッファロー WXR-11000XE12、設置時のスマートさを優先するならNEC Aterm WX11000T12がおすすめです。
Wi-Fi6ルーター
おすすめのWi-Fi6ルーターのスペックは以下のとおりです。
製品名 | 対応バンド | 最大通信速度 | WAN/LANポート数 | IPv6(IPoE / IPv4 over IPv6) |
---|---|---|---|---|
バッファロー「WXR-6000AX12P」 |
2.4GHz + 5GHz | 【2.4GHz】1147Mbps 【5GHz】4803Mbps |
10Gbps対応WAN x 1 10Gbps対応LAN x 1 ギガビットLAN x 3 |
|
TP-Link「Archer AX80」 |
2.4GHz + 5GHz | 【2.4GHz】1148Mbps 【5GHz】4804Mbps |
2.5Gbps対応WAN/LAN x 1 ギガビットWAN/LAN x 1 ギガビットLAN x 3 |
|
NEC「Aterm WX5400HP」 |
2.4GHz + 5GHz | 【2.4GHz】574Mbps 【5GHz】4804Mbps |
ギガビットWAN x 1 ギガビットLAN x 4 |
|
アイ・オー・データ「WN-DAX3600QR」 |
2.4GHz + 5GHz | 【2.4GHz】1147Mbps 【5GHz】2402Mbps |
2.5Gbps対応WAN x 1 ギガビットLAN x 4 |
いずれも2.4GHzと5GHzのデュアルバンドですが、最大通信速度ではアイ・オー・データ以外の3製品が最速でならんでいます。
ただポートをふまえると、バッファロー WXR-6000AX12Pが唯一の10Gbps対応WAN/LANを搭載し、速度面ではこちらが頭ひとつ抜けています。
とはいえTP-Link Archer AX80も2.5Gbps対応WANをもち、外観もアンテナすっきりの縦置きタイプ。
価格の手頃感(1.5万円程度)も考慮すると、本機がもっともおすすめです。
Wi-Fi5ルーター
主要なWi-Fi5ルーターのスペックをまとめました。
製品名 | 対応バンド | 最大通信速度 | WAN/LANポート数 | IPv6(IPoE / IPv4 over IPv6) |
---|---|---|---|---|
バッファロー「WSR-2533DHPLS」 |
2.4GHz + 5GHz | 【2.4GHz】800Mbps 【5GHz】1733Mbps |
ギガビットWAN x 1 ギガビットLAN x 3 |
|
TP-Link「Archer C80」 |
2.4GHz + 5GHz | 【2.4GHz】600Mbps 【5GHz】1300Mbps |
ギガビットWAN x 1 ギガビットLAN x 4 |
|
NEC「Aterm WG2600HM4」 |
2.4GHz + 5GHz | 【2.4GHz】800Mbps 【5GHz】1733Mbps |
ギガビットWAN x 1 ギガビットLAN x 4 |
|
アイ・オー・データ「WN-DX1200GR」 |
2.4GHz + 5GHz | 【2.4GHz】300Mbps 【5GHz】867Mbps |
ギガビットWAN x 1 ギガビットLAN x 4 |
最大通信速度ではバッファロー WSR-2533DHPLSとNEC Aterm WG2600HM4が優秀です。
いずれもアンテナ内蔵タイプでスマートに置けるので、見た目にも邪魔になりません。
バッファローとNECのいずれにするかは正直好みの差かと。
4製品とも1万円未満で買え、リーズナブルな同規格ですが、その中でもさらに価格をおさえるなら5千円を切るTP-Link Archer C80がおすすめです。
Wi-Fi7ルーター
各社からWi-Fi7ルーターも出揃ってきています。
製品名 | 対応バンド | 最大通信速度 | WAN/LANポート数 | IPv6(IPoE / IPv4 over IPv6) |
---|---|---|---|---|
バッファロー「WXR18000BE10P」 |
2.4GHz + 5GHz + 6GHz | 【2.4GHz】688Mbps 【5GHz】5764Mbps 【6GHz】11529Mbps |
10Gbps対応WAN x 1 10Gbps対応LAN x 1 ギガビットLAN x 3 |
|
TP-Link「Archer BE805」 |
2.4GHz + 5GHz + 6GHz | 【2.4GHz】1376Mbps 【5GHz】5760Mbps 【6GHz】11520Mbps |
10Gbps対応WAN x 1 10Gbps対応LAN x 1 ギガビットLAN x 3 |
|
アイ・オー・データ「WN-7T94XR」 |
2.4GHz + 5GHz + 6GHz | 【2.4GHz】688Mbps 【5GHz】2882Mbps 【6GHz】5765Mbps |
10Gbps対応WAN x 1 2.5Gbps対応LAN x 3 |
|
エレコム「WRC-BE94XS-B」 |
2.4GHz + 5GHz + 6GHz | 【2.4GHz】688Mbps 【5GHz】2882Mbps 【6GHz】5765Mbps |
10Gbps対応WAN x 1 2.5Gbps対応LAN x 3 |
性能面で選ぶならTP-Link Archer BE805とバッファロー WXR18000BE10Pがおすすめです。
最大通信速度で10ギガ以上なのにくわえ、WANポートも10Gbps対応と超高速仕様。
我が家ではTP-Link Archer BE805を10ギガ回線「enひかりクロス」との組み合わせで実際に使用し、Wi-Fi環境下でも1Gbpsを超えています。
まさに次世代の光回線にしっかり応えるルーターといえるでしょう。
ただ価格はその分5万円以上と割高ではあるので、金額をもう少しおさえるなら2万円台のアイ・オー・データ WN-7T94XRかエレコム WRC-BE94XS-Bがおすすめです。
Wi-Fiルーターのおすすめまとめ
本記事はWi-Fiルーターのおすすめを紹介しました。
ルーターの性能進化は早いので、そのとき出ている最新モデルの導入をおすすめします。
どうも、マクリン( @Maku_ring)でした。